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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2022/08/02 16:00

経営

PM理論とは?診断方法や課題・企業の活用場面などわかりやすく解説

PM理論は組織において発揮されるべきリーダーシップを科学的に分析し、ビジネスシーンで活用できるよう類型化した行動理論です。
PM理論を理解することで、人材配置や採用・教育など、経営や組織管理に活用することもできます。

この記事では、PM理論の概要や関連用語の解説、2つのリーダーシップ能力や企業での活用方法などをわかりやすく解説していきます。

 

PM理論とは

まずは、PM理論の概要や関連用語との違いを解説します。

心理学者の三隅二不二が編み出した理論

PM理論とは、1966年に心理学者の三隅二不二(みすみじゅうじ)が提唱したリーダーシップに関する理論です。
リーダーシップとはどのような能力なのかを科学的に分析し、類型化しています。
経営者や管理職に必要な組織管理のポイントがわかりやすくまとめられているため、60年近く経った今でもビジネスシーンで広く活用されています。

PM理論では、リーダーシップがとるべき行動を次の2軸で定義しています。
・P機能(Performance):目標達成機能
・M機能(Maintenance):集団維持機能

また、この2つの機能の強弱によって、4つのリーダータイプに設定してます。
2つの機能とリーダータイプについては、後述で詳しく解説します。

P機能とM機能それぞれの意味

P機能は『目標達成機能』ともいわれ、目標の達成を目指した行動を指します。
目標の難易度を見極めて最適な行動プランを策定し、的確な指示でメンバーを統制して成果を管理する行動がP機能です。

具体的には、以下のような行動がP機能に該当します。
・部署に課された売上目標を達成するために営業計画を立てる
・戦略に基づき、メンバー個々の売上プランを策定する
・メンバーが目標を達成できるよう、指導や進捗管理をする

M機能は『集団維持機能』といい、組織をまとめるための行動です。
円滑な人間関係を築き、組織の調和やチームワークの向上を図ります。

具体的には、以下のような行動です。
・メンバーが悩みを抱えないよう、定期的に個人面談を設定する
・新入社員がチームに馴染めるよう、歓迎会を開催する
・メンバー間の対立が生じたら、間に入って調和を図る

SL理論との違い

SL理論(Situational Leadership Theory)とは、P・ハーシー氏とK・H・ブランチャード氏が提唱したリーダーシップ条件適用理論のひとつです。
部下の成熟度に着目しており、有効なリーダーシップは成熟度によって異なると論じています。

SL理論では、『仕事志向』と『人間志向』の2軸によってリーダーシップを4つに分類し、それぞれの状況で有効なリーダーシップを定義しています。

・S1:教示的リーダーシップ
部下の成熟度が低い場合は、具体的に指示して細かく管理する
・S2:説得的リーダーシップ
部下の成熟度が高まっている段階は、考えを説明した上で疑問に答える
・S3:参加的リーダーシップ
部下の成熟度がさらに高まったら、考えに合わせて行動できるよう導く
・S4:委任的リーダーシップ
部下の自立性が高まったら、責任を移行していく

このように、部下の経験やスキルの深度に合わせて、とるべきリーダーシップは異なるという理論です。

 

PM理論を診断する4つのリーダーシップ

PM理論では、『P機能』と『M機能』のどちらが強く発揮されるのかによって、4つのリーダータイプに分類しています。
それぞれの特徴を詳しく解説していきましょう。

pmタイプ

pmタイプは、P機能とM機能がどちらも弱いタイプのリーダーです。
つまり、組織においてリーダーシップを発揮できておらず、管理者としてふさわしくないタイプといえます。
PM理論では、リーダーとして最も望ましくないタイプとされています。

Pmタイプ

Pmタイプは、目標を達成する能力は高い反面、チームを統率する能力が低いタイプのリーダーです。目標や計画を立てて業務を遂行させたり、成果を出したりする力は強い一方、組織の調和を図って団結力を強めることは苦手とされています。

毎月のノルマにシビアで、ストイックに業務に臨むものの、個々のメンバーへの気配りやフォローができないリーダーがこのタイプです。
短期的には高い成果があげられますが、個人プレーに走りやすく、部下からの信頼を得られないため、長期的に見ると組織のパフォーマンスを低下させる可能性があります。

pMタイプ

pMタイプは、前述のPmタイプとは反対に、目標達成能力が低くても集団統率力が高いタイプのリーダーです。
メンバーとの関係構築やチーム全体の調和を図ることが得意である一方、組織をコントロールして成果をあげることは不得手としています。

目標達成のために計画を策定したり、個々の達成度合いを管理したりする能力が低いため、営業のような明確な成果を求められる部署のリーダーとしては、頭角を現わせないかもしれません。
一方で、部下や同僚からの信頼は得られやすく、チームの団結力を高めることができるリーダーです。

PMタイプ

PMタイプは、目標達成能力と集団統率能力のどちらも兼ね備えた存在です。
計画立案力や実行力が高く、成果を出すこともできれば、チームを団結させて組織力を高めることも得意です。
目標達成とチームビルディングを両立でき、チームのパフォーマンスを最大化させられる最も優れたリーダーといえます。

とはいえ、実際のビジネスシーンではPM理論がそのまま再現されるわけではありません。
業態や従業員の経験・スキルなど、社内環境を考慮してどのようなリーダーシップが有効か見極める姿勢が大切です。

 

P機能とM機能それぞれの課題

組織を率いてチームプレイで成果を出すには、P機能とM機能がバランスよく発揮されることが理想です。
社員の足りない能力を補い、PMタイプのリーダーを育成するにはどうすればいいのでしょうか。
それぞれの課題を解決し、能力を高める方法を紹介します。

P機能に必要なマネジメント

目標達成能力であるP機能を高めるには、目標達成に必要な成果やノルマを的確に把握し、チーム全体の進捗を管理するマネジメントが必要です。

そのためには、まずリーダー自身が目指すべきゴールを的確に捉えなければいけません。
チームとしての目標だけなく、メンバー個人の目標やミッションに落とし込むことも重要です。

設定した目標は、噛み砕いてわかりやすくメンバーに伝え「いつまでに何をやればいいのか」意識できるようにします。
チームに対して個人がどんな役割を果たせばいいのか明確になることで、一丸となってゴールに向かうことができます。

成果が伸び悩んでいるメンバーがいれば、個別に指導やロールプレイングを行う必要もあります。
自分一人が成果を挙げるのではなく、チーム全体の生産性を意識してください。

M機能に必要なマネジメント

M機能を高めるには、社員同士の関係構築をサポートしたり、チームの雰囲気を良くしたりなど、目標達成とは異なるマネジメントが必要になります。
個々の能力が高くても、チームに馴染めず離職が多発したり、メンバーがバラバラに活動したりしているようでは、チーム全体の生産性を高めることはできません。

メンバーと信頼関係を構築するには、定期的な面談の機会を設けて意見を傾聴するといいでしょう。
組織に対してどのような意見を持っているのか汲み取れるだけでなく、1人ひとりの声に耳を傾けることで組織に対するエンゲージメントを高める機会にもなります。

メンバー間の人間関係を強固にする取り組みも重要です。
たとえば、懇親会を開催したり、会議の場でメンバーに意見を発表してもらったりする方法があります。

 

PM機能を企業が活用できる場面

PM機能は、個人がリーダーとしての能力を高めるだけでなく、人材育成や組織力向上など経営においても活用することが可能です。
企業においてPM機能を活用できる場面を3つ紹介します。

リーダー候補者の評価と配置

リーダー候補者の選出や評価でもPM機能を役立てられます。
自社においてリーダーとなる人材を選出する際、それぞれの強みや弱みを整理し、リーダーとしての適性があるか見極める手順が必要です。

その際、P機能とM機能を軸に強み・弱みを洗い出すと、社員を客観的に評価し、適正な人材配置が行えます。
たとえば、pMタイプの人材は、定量的な成果が求められる営業部には不向きかもしれませんが、様々な部署との連携が必要な人事部などでは能力を活かせるかもしれません。
また、リーダー自身がPM機能を自己評価に活用することで、伸ばすべき能力を把握することも可能です。

理想のリーダー像の言語化

社内人材を管理して組織の拡大を図るには、自社にとって必要なリーダー像を言語化する過程が必要です。
その際も、P機能・M機能を軸にすると必要な要素を網羅的に洗い出せます。
次のように、機能ごとに求める能力を書き出してみるといいでしょう。

<P機能>
・目指すべきゴールを把握し、ゴールまでの道筋を描ける
・目標達成に必要なタスクを洗い出し、優先順位を付けて計画に落とし込める
・チームの目標を個人レベルに落とし込み、各人に役割を共有して理解させられる

<M機能>
・チームの雰囲気を察知でき、問題があれば解消するよう働きかけができる
・新入社員がチームに馴染めるよう、コミュニケーションを促進できる
・業務に遅れが出ているメンバーがいたら、声掛けやフォローにまわる

既存リーダーのバランスを確認

PM理論における4つのリーダータイプを用いて、社内人材のバランスを確認することも可能です。
チームリーダーや管理職を務める社員をマッピングすることで、どのような能力が社内に足りないのか可視化できます。

たとえば、Pmタイプのリーダーが多い場合は、M機能が不足していることがわかります。
一見、目標は達成しており経営がうまく回っていると感じられますが、部署単位で見ると人間関係に問題が潜んでいるかもしれません。
組織力の低下や離職が発生し、長期的な成長が見込めない可能性があるため、M機能の向上が課題となります。

このように、PM機能を軸に分析することで自社が強化するべき能力をあぶり出し、組織力の向上につなげることができるのです。

 

PMタイプのリーダー育成は企業に必要な課題の一つ

PM理論は、リーダーシップを科学的に分類した画期的な理論です。
リーダー個人がリーダーシップ能力を向上させられるだけでなく、自社に必要なリーダー像や組織全体の課題を把握して、人材活用や教育に役立てることもできます。
社内の人員配置やリーダーの育成に課題を感じている経営者は、PM理論を活用してみるといいでしょう。
とはいえ、PMタイプのリーダーは稀有な存在であり、優秀なリーダーの育成・獲得は多くの経営者にとって長期的な課題といえます。

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