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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2022/05/19 17:17

評価制度とは?目的や種類・事例や作り方のポイント

評価制度とは人事評価制度とも呼ばれる人事制度の一つです。
社員の能力や企業に対する貢献度を評価し、社員を育成するための指標とします。

評価制度は、等級制度や報酬制度と連動させ、評価が上がれば等級や報酬も上がる仕組みにするのが一般的です。
評価制度が上手く機能しないと、能力や貢献度の高い社員の等級や報酬を上げられず、モチベーション低下の要因になってしまうでしょう。

本記事では、これから評価制度を導入したい企業や古い評価制度を見直したい方に向けて、評価制度の目的や種類、作り方についてお伝えします。
適切な評価制度の導入により社員のモチベーションアップを促し、生産性向上を実現させましょう。

 

評価制度とは


評価制度とは、自社の社員を評価する人事評価制度の一つで、社員の能力やスキルをはじめ企業に対する貢献度合いなどを評価します。
一般的には、直属の上司や人事担当者が部下と面談を行い、評価をします。

人事評価制度には評価制度のほかに等級制度と報酬制度があります。
等級制度とは評価制度によって評価した社員の能力や職務内容から、企業内でどのような役割を与えるかを区分化する制度です。
報酬制度は評価制度の評価に対し、どの程度の賃金を与えるかを決めるものです。

3つの制度が機能することで社員の評価を決定していきます。
ただし、評価制度は等級や報酬のように具体的な数値が見えづらいため、明確な基準を定めてから評価を進めないとトラブルが起きやすいものです。
できる限りの曖昧さを排除した評価制度を作ることが重要といえます。

 

評価制度の導入目的

評価制度を導入する目的を業績、処遇、配置、育成の4つの視点で解説します。

業績

社員が経営方針や企業文化、ミッションなどを深く理解し自発的に行動することで、自身の能力を業績向上に活かせるようになることが評価制度の目的です。

ただし、評価制度の評価項目は能力や業績結果だけに限定しない方がよいでしょう。
企業に対する貢献度も含めて設計することで、社員の帰属意識やモチベーションを高めながら、業績向上につなげることができます。

処遇

給与、報酬、賞与、昇格などの処遇を決定するのも評価制度の重要な目的です。
上司の主観的な評価によって適正な処遇決定ができなければ不公平感が生まれ、企業へ貢献したいというモチベーションも下がってしまいます。

評価制度は全社員を同じ基準で評価し、不公平感のない処遇を決定することを目的としています。
適正な処遇ができれば、社員のモチベーションを下げずに業績向上にもつなげていけます。

配置

適切な人事配置を行うことも評価制度を導入する目的の一つです。
評価制度がなければ、上司の主観や感覚で行き当たりばったりの人事評価が行われてしまうでしょう。
評価の過程で一人ひとりの能力、価値観、適性や社内状況を可視化しながら人事配置を行うことが重要です。

育成

適正な処遇、配置の実施により社員の成長を促すのも評価制度の目的です。
社員は自身の能力や貢献度に見合った処遇、配置がなされなければ不満を感じやすいものです。

反対に、自身の努力をしっかり認めてもらえて適正な処遇や配置を実感できれば、社員の企業に対する満足度が向上し貢献意欲が高まるでしょう。
適正な評価が行われているという土台がなければ、人材育成は難しくなります。

 

評価制度の種類


代表的な評価制度には「MBO(目標管理制度)」「コンピテンシー評価」「360度(多面)評価」の3つが挙げられます。
それぞれの評価制度の概要や特徴、導入が向いている企業、導入時の注意点や企業事例などを説明します。

MBO(目標管理制度)

MBO(目標管理制度)とは、企業の目標に従って社員自らが設定した目標に対して達成度を評価する制度です。
MBOはManagement By Objectivesの略称で、日本語では「目標による管理」と訳されます。
MBOは「必ず社員本人が目標の設定をすること」が特徴です。

社員本人が目標を設定する理由としては、責任感を持って目標に向かっていけるよう促す点にあります。
自身が目標を設定することで自主性が芽生え、成長につなげていけるのがMBOの特徴です。

社員の自主性を育て成果を上げることを重視する制度のため、比較的規模が大きく新規事業の立ち上げや海外進出などを目的にリーダー育成をしたい企業に向いています。

MBOを導入している企業例としてはグリー株式会社が挙げられます。
同社では半期ごとに社員が目標を設定しますが、達成基準を5段階に分け評価することで達成度を数値で確認できるようにしています。

コンピテンシー評価

コンピテンシー評価とは、高い成果を上げている社員の行動特性を基に評価項目を設定し評価する制度です。

コンピテンシー評価の特徴は、成果を上げる社員がどのような行動を取っているかを分析し、具体的な項目とすることで成果を上げられる要因を可視化できる点にあります。
評価項目の設定により、経験や勘に頼らない育成が可能です。

企業の成長や市場の変化があれば、成果を上げるための行動特性も変わってきます。
常に適正な評価をするには、定期的にロールモデルの変更や評価項目の見直しが必要です。

コンピテンシー評価はロールモデルとなる人材が必須となるため、立ち上げたばかりや適切な人材がいない企業での導入は難しいでしょう。
ロールモデルとなる人材が一定数以上いる企業で、人材育成の効率化を目指している企業に導入がおすすめです。

コンピテンシー評価を導入している企業例としては、楽天グループ株式会社が挙げられます。
同社が成功の5つのコンセプトとして定義している「楽天主義」のなかで求められる11個の要素を評価軸に社員を6つの格付けに分類し評価しています。

360度(多面)評価

360度(多面)評価とは直属の上司だけではなく同僚、部下、他部署の社員などが多面的な角度から評価を行う制度です。

360度評価の特徴は、上司だけでは見えていない強みや弱みの発見や客観的な評価を行える点にあります。
評価される社員としても一人の主観ではなく、多くの社員からの評価を得られるため、結果に対して納得感を得やすくなるでしょう。

ただし、評価基準を明確にしておかないと逆に納得感が薄まってしまい、モチベーションの低下につながるリスクもあります。
また、360度評価は、上司以外の多くの社員が評価をするため上司のマネジメント能力も問われます。
まだ規模が大きくない企業で、役職者のマネジメント能力を向上させたい場合におすすめの制度です。

360度評価を導入している企業例としては、株式会社ディー・エヌ・エーが挙げられます。
同社では、マネージャーの能力を上げることが社員の能力を引き出すために重要だと考え、マネージャーに対して360度評価を導入しています。

 

評価制度の作り方


評価制度は経営計画とリンクさせる必要があるため、経営計画の策定前に作ります。
具体的な作り方は企業によっても異なりますが、次の5つのステップで進めていくのが一般的です。

1.企業理念やビジョンなどを明確にします。
評価制度は、企業に対する貢献度も需要な要素となるため、貢献度の基となる企業理念やビジョンを明確にしましょう。

2.「MBO(目標管理制度)」「コンピテンシー評価」「360度(多面)評価」から自社に合った制度を選択した上で評価基準を策定します。
企業規模や自社の直近の課題を明確にし、課題解決にもつながる制度を選択しましょう。

3.評価制度に紐づく等級制度や報酬制度の整理をします。
処遇や賃金、役割が評価制度の評価と適正に釣り合うように注意することが重要です。

4.評価制度の運用ルールを策定します。
選択した制度にもよりますが「年に何回、評価を行うのか」「評価基準の見直しの間隔はどうするのか」などを明文化しましょう。

5.運用を開始する前に、選択した評価制度の概要、評価基準、運用ルールなどをすべて共有し、運用を開始します。

 

評価制度の運用ポイント

評価制度が上手く運用できないまま形骸化してしまう企業は少なくありません。
運用面のポイントとして、次の3つを意識しましょう。

1.社員への説明・周知不足はないか
2.市場や事業形態の変化に制度が柔軟に対応しているか
3.評価制度を作る際に社員の意見を十分にヒアリングしたか

評価制度の運用を成功させるには、社員の声に耳を傾けることはもちろん、市場や事業形態の変化に迅速に適用していく柔軟性が求められます。

また、評価基準を経営計画とリンクさせ、一貫した軸を持って制度を作ることも重要です。
社員に対し経営計画を用いた説明・周知の徹底が、運用の成功に高い効果を発揮します。

 

評価制度を見直すなら経営コンサルの武蔵野へ

評価制度は社員の評価を決定するための人事評価制度の一つで、企業が成長を持続させるために欠かせない制度です。
導入を進める際には「企業理念やビジョンの明確化」「複数ある制度から自社に合った制度の選択」「評価基準を決め、等級制度や報酬制度との紐づけ」「運用ルールの策定」といった流れで進めていきます。

社員は企業にとっての財産であり、社員の評価を行う評価制度は企業の根幹をなす重要な制度のため、経営計画とのリンクが必須です。
評価制度とリンクした経営計画の策定を行うには、外部の専門家を活用するのをおすすめします。

株式会社武蔵野では、経営コンサルティング事業や経営サポート事業、社長のサポート事業などを展開しています。
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