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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2022/06/22 15:44

経営

ケイパビリティとは?意味やコア・コンピタンスとの違い/事例付

ケイパビリティとは、企業経営における強みや優位性を指すビジネス用語です。
大きな成功を収めた企業は強固なケイパビリティが確立しているという共通点があることから、ケイパビリティの概念を経営戦略に取り入れる企業が増えています。
ケイパビリティを強めることで自社の組織力を底上げすることができますが、それにはどのような方法があるのでしょうか。

本記事ではケイパビリティの基礎知識をはじめ、類似用語であるコアコンピタンスとの違いや確立方法、企業事例などを紹介します。
記事の最後には、ケイパビリティの確立に役立つ経営者向けのサービスについても紹介しますので、経営や人事戦略の参考にしてください。

 

ケイパビリティ(capability)とは

ケイパビリティとは能力、手腕、腕前、才能といった意味を持つ英単語で、ビジネス用語としては、経営戦略において成長の根源となる企業の強みや優位性のことを指します。

1992年にジョージ・ストークス、フィリップ・エバンス、ローレンス.E.シュルマンの3人が提唱した概念であり、論文内では「バリューチェーン全体を通しての組織の遂行力」と定義されました。
つまり、製品や技術など単一プロセスの強みではなく、研究や開発から始まり製造・販売に至るまで、事業全体を通したプロセスの中で他社優位性を発揮できる部分がケイパビリティなのです。


また、ここでいう他社優位性とは資金や権利、設備といった「資産」に該当するものは含まれません。
例えば、自社の保有する特許技術に依存した事業戦略と、ひとつの技術に頼らず新たな技術をさらに開発することを目指す事業戦略では、後者がケイパビリティを取り入れた事業戦略ということになります。

 

コアコンピタンスとは

ケイパビリティとよく混同される用語として「コアコンピタンス」という言葉があります。

コアコンピタンスとは、企業活動において中核となる強みのことをいいます。
G・ハメルとC・K・プラハラードの著書『コアコンピタンス経営』の中で論じられ、普及した概念です。

著書において、コアコンピタンスは「顧客に特定の利益を与える一連のスキルや技術」と定義され、不連続に変化するビジネス市場において強い競争力を得るためには、コアコンピタンスが全社的に認識されることが重要と説かれています。
経営戦略を全社員が正しく理解することで挑戦への意欲が高まり、核となる能力が磨かれることで組織力が強化されるという主張です。
また、コアコンピタンスとなる強みは、以下の3つの条件を兼ね備えている必要があるとされています。

  1. 顧客に何らかの利益をもたらす自社能力
  2. 競合相手に真似されにくい自社能力
  3. 複数の商品・市場に推進できる自社能力

コアコンピタンスとの違い

ケイパビリティもコアコンピタンスも、競合他社と比較したときの強みや優勢性を指す点で似た意味を持つ言葉です。
違いはどこにあるのでしょうか。

まず、ケイパビリティは強みの中でも、事業プロセス全体や組織全体における強みのことを指します。
一方、コアコンピタンスは事業プロセスの中でも中核となる一部の強みを指す言葉です。

例えば、市場の中で独自の販売ルートを開拓して売上を伸ばしたとすると、独自の販売ルートがコアコンピタンス、市場調査やルート開拓によって売上を向上させたプロセス全体がケイパビリティといえます。

とはいえ、コアコンピタンスとケイパビリティは相互補完的な存在でもあります。
ケイパビリティが成り立つには、その個別要素であるコアコンピタンスが必要不可欠だからです。
実際には、用語的な違いが厳密に使い分けられていることは少なく、ほぼ同義の言葉として使用されることも少なくありません。

 

ケイパビリティが注目された背景

 

IT技術の急速な発展や市場のグローバル化により、ビジネス市場を取り巻く環境が急激に変化する現代は、予測不能な変化が訪れる「VUCA(ブーカ)」の時代といわれています。
実際に、リーマンショックやコロナ禍など未曽有の事態の発生により、市場は大きく変動してきました。

このような状況では、企業が安定的・長期的な成長を維持するのは容易ではありません。
価格設定や汎用的な技術力といった外的要因に左右されやすい価値だけでは、予測不能な時代に対応することは困難です。
単一的な対策ではなく、ビジネスプロセスそのものの競争力を強化することが求められます。

そのため、経営におけるケイパビリティの重要性に注目が集まっているのです。

 

ケイパビリティの活用メリット

経営においてケイパビリティの概念を取り入れるメリットを紹介します。
ケイパビリティの活用のメリットは主に以下3点です。

  • 差別化が図りやすい
  • 持続性がある
  • 組織横断で取り組める

差別化が図りやすい

ケイパビリティは、製品開発や販売ルート開拓といった部分的な強みではなく、事業プロセスそのものの独自性を指すものです。
そのため、経営戦略や企業のあり方によってそれぞれのケイパビリティが存在し、容易に他社に真似できるものではありません。
一度確立してしまえば、優位性の根源となる経営の核として長期的に活用することができます。

持続性がある

上記の通り、確立されたケイパビリティには持続性があり、簡単に失われるものではありません。
事業プロセスや経営基盤といった組織力に基づいているため、外的要因に左右されづらいのです。
そのため、企業活動の骨格として活用でき、安定的な経営を目指すことができます。

組織横断で取り組める

ケイパビリティの向上には全社的な取り組みが必要になるため、部署を横断した連携の強化や効果的な人材配置など、組織体制の見直しが必要になります。
各部署の連携を強めて組織力を強化することは、企業成長の原動力を強めることにつながります。

市場の変動によってケイパビリティの優位性が揺らぐことがあっても、組織力は外的要因に関係なく経営の基盤となってくれるでしょう。

 

ケイパビリティの具体例

ケイパビリティ活用の代表的な事例としてホンダを紹介しましょう。
ホンダはオートバイ事業でアメリカ進出を果たし、一大ブームを巻き起こして成功を収めた企業です。
その背景には、ホンダの優れたケイパビリティがあったといわれています。

ホンダは、ディーラーに自社のオートバイをただ卸すのではなく、店舗レイアウトや販売方法、サービス管理に至るまで、細やかな販売研修を設けました。
もともと高度なエンジン技術というコア・コンピタンスを持っていましたが、製品製造だけに注力するのではなく、出荷から販売まで製品プロセス全体に投資したのです。
プロセス全体の優位性を高めるケイパビリティ戦略をとったことで大きく売上を伸ばし、強固な優位性の確立に成功しました。

 

ケイパビリティを確認する方法

自社のケイパビリティを確認する分析方法はバリューチェーンを洗い出す方法とSWOT分析を活用する2つの方法があります。
この章ではそれぞれの分析方法を紹介します。

バリューチェーンを洗い出す

バリューチェーン分析とは、事業の流れを洗い出し、各行程の付加価値を見つけ出す分析方法です。
サービスが顧客のもとに届くまでの一連の企業活動を価値の連鎖(チェーン)として捉え、競合他社と比較してどの部分に強み・弱みがあるのかを分析します。

例えば、製品の企画・開発、製造、物流、広報活動など事業にかかわる機能ごとに項目を分け、それぞれの強みや付加価値、弱みや課題などを書き出していきます。
事業活動以外にも、人事、労務管理、人材開発、組織管理など、支援活動における強み・弱みを書き出してみてもよいでしょう。

バリューチェーンを全て書き出すと、強みの中でも特に独自性がある強みや、他社と比べても圧倒的に優位性があるのはどの部分なのか気付くことができます。

SWOT分析を活用する

SWOT分析とは、よくマーケティングで活用される有名なフレームワークです。
保有資産やブランド力、製品の品質、価格といった内部環境と、市場変動や競合、法律といった外部環境についてプラス面・マイナス面をそれぞれ分析することで、事業の強み・弱みを把握することができます。

書き出した強みは、他社と比較して相対評価することが大切です。
競合の製品や販売手法と比較することで、自社の強みと思っていたものが、それほど高い優位性を持っていないことに気付けるかもしれません。

これらの分析で理想と現実のギャップに気が付いたら、事業戦略の軌道修正が必要です。
理想のケイパビリティを得るためにはどうしたらよいのか、PDCAを回して常に試行と改善を繰り返すことが優位性の確立につながります。

SWOT分析とは?分析例・意味や方法・活用目的などを紹介

 

経営戦略の見直しは武蔵野へ

ケイパビリティとは、製品力や技術力といった部分的な強みであるコアコンピタンスとは異なり、企業の組織的な力や根源的な競争力を指す言葉です。
そのため、ケイパビリティは一朝一夕で強化できるものではありません。
自社の強みを把握して、全社を巻き込んだ組織づくりを行い、長期的に取り組むことになります。

また事業戦略や経営戦略の見直しも欠かせません。
ケイパビリティを強化するには、正しい戦略設計によって組織力そのものを強化する必要があるからです。

経営戦略の見直しを考えている方は、プロのコンサルティングサービスを頼ることもおすすめです。
武蔵野では、経営者を対象に実践型のプログラムを用意しています。

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