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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/10/25 14:10

カスタマージャーニーマップの作り方|マーケティング基礎知識を解説

読了まで約3分

有効なマーケティング施策を策定するために、購買行動の一連の流れを可視化したものが「カスタマージャーニーマップ」です。名前は聞いたことがあっても、具体的な使い方や作成方法までは把握していない方が多いのではないでしょうか。

今回は、カスタマージャーニーマップの作り方やテンプレートとともに、マーケティングに活用するための基礎知識を解説します。

カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマップとは、顧客が自社商品を認知し、比較や検討を経て購入に至るまでのプロセスを可視化したものです。

一消費者が自社の顧客になるまでの行動だけでなく、感情や思考の変化なども合わせて図式化します。
一連の流れを「旅」のように捉えてマップ形式でまとめることから「カスタマージャーニーマップ」といわれています。

カスタマージャーニーマップでは、各タッチポイントで顧客がどのような思いを抱くか、その際にどのようなコミュニケーションが求められるかなどを整理します。
有効なアクションやトリガーが明確になり、的確なマーケティング施策を策定するのに役立ちます。

 

カスタマージャーニーマップの目的

カスタマージャーニーマップを作成すると、見込み顧客と接触して自社の魅力を訴求し、ファンとして囲い込むまでの全体像を把握できます。
各プロセスでどのような取り組みが必要か、優先度の高い施策は何かが明確になり、予算やリソースの最適化につながります。

目指すべき方向性が可視化されれば、チーム内の認識相違が少なくなるでしょう。
連携する上での時間的ロスもなくなり、スムーズな議論が実現します。

また、マーケティング施策を議論する上で必要不可欠である、ユーザー理解も深まります。
ユーザーの行動や思考、感情を可視化することで、その背景にある課題やニーズを発見しやすくなるのです。

 

カスタマージャーニーマップを作るメリット

カスタマージャーニーマップを作成すると、マーケティング活動において以下のようなメリットが得られます。

販売戦略の課題が特定しやすくなる

カスタマージャーニーマップによってプロセスごとに必要な施策が可視化されるため、現在実施している販売戦略の課題を特定しやすくなります。

カスタマージャーニーマップは、商品認知から購入に至るまでを細かいフェーズに区切り、必要なコミュニケーションやアプローチをまとめたものです。
マーケティングの全体像を把握できるため、これまで実施していなかった施策や今まで意識していなかった顧客心理などを把握するきっかけになるかもしれません。

「なぜ売上が伸びないのか」と漠然と考えるよりも、全体像を俯瞰した方がスムーズな課題特定につながります。

フェーズごとに対策を講じやすい

認知・検討・購入といった各フェーズに対して、必要な施策を用意できるという点も大きなメリットです。

例えば、マーケティングに問題があることがわかっていても「販路を拡大する」「顧客認知度を高める」などざっくりとした課題だけでは、具体的な施策を検討できません。
カスタマージャーニーマップによって各フェーズの課題が明確になれば「商品認知のフェーズで、顧客の○○といった行動に対応できていないため、○○する対策が必要」など、効果的な施策を策定しやすくなります。

関係者に共通認識をもってもらいやすい

購買行動の一連の流れが可視化されることで、チーム全体が共通認識を持つことが可能です。

マーケティング活動は、ひとつの部署やチームだけでなく、他部署や外部の協力会社など、たくさんの関係者が関わります。
関係者が既存顧客やターゲットに対して共通認識を持っていないと、施策の方向性が定まらず、連携に行き違いが発生するかもしれません。

カスタマージャーニーマップによって情報が整理され、全員と方向性を共有できれば、認識相違の防止につながります。

 

カスタマージャーニーマップの基本形(ひな形のテンプレート)

カスタマージャーニーマップの基本的な構成要素としては「ペルソナ」「フェーズ」「行動」「タッチポイント」「思考や感情」「課題」などがあげられます。

以下は、カスタマージャーニーマップの基本的なテンプレートです。
もちろん、記載すべき項目は商品の種類やターゲットによって異なりますので、自社のマーケティング方針に合わせてカスタマイズしてください。

カスタマージャーニーマップの作成方法と注意点

カスタマージャーニーマップの基本的な作成手順と、各ステップの注意点を解説します。

顧客のペルソナ設定

マップを作成するにあたり、理想的な顧客像である「ペルソナ」を設定します。
カスタマージャーニーを明らかにする上では、自社商品を認知していない見込み顧客が初めて商品接触する段階から検討するため、ターゲットとなるユーザーの行動を詳細に仮定することが大切です。

ペルソナ設定では、購買行動だけでなく、普段の生活やライフスタイル、趣味、働き方、抱えている悩みや課題など、できるだけ具体的な設定まで作り込みます。

例えば「派遣で事務職をしている30代女性、年収は○万円、○○区の2階建てアパートで一人暮らしをしている、読書が趣味で、休日は本屋巡りやお気に入りのカフェで過ごす」といった形です。

時間軸のステップを作成

続いて、見込み顧客が商品を認知し、購入するまでのステップを時間軸に沿って整理します。

先ほどの例では「認知」「比較検討」「購入」「利用」「リピート」の5段階に分けましたが、商品の種類やターゲット層、企業側が理想とする購買行動などによって変わってきます。

例えば、高額商品など購入決定に時間がかかる商品であれば、比較検討の前に「情報収集」というステップを作ってもいいでしょう。
キャンペーン商品であれば、ゴールは「キャンペーン参加」「継続利用」とすることもあります。

自社商品における顧客行動を洗い出し、時系列に整理してステップを定義してください。

顧客行動と顧客接点(タッチポイント)を整理する

時間軸ごとのステップが決まったら、各フェーズにおける顧客の行動やタッチポイントを整理します。

行動では「○○といった悩みを解決できる商品を検索する」「資料請求する」など、想定される顧客の行動を書き出します。
企業側の視点だけでは気づけない行動もあるため、あわせてアンケート調査やユーザーインタビューを実施し、結果を反映させるといいでしょう。

タッチポイントは、顧客と接触する方法や媒体です。
例えば「Webサイト」「雑誌広告」「店舗での接客」「問い合わせ」「セミナー」など、考えられる接点を網羅的に記載してください。

顧客感情・課題と対応策をまとめる

行動やタッチポイントとともに、顧客の感情や思考、顧客が抱える課題を洗い出します。

感情や思考では「○○という機能が気になる」「興味はあるけど料金が高い」など、各フェーズにおける顧客の内情を記載します。
課題は「もっと商品の全体像がわかる写真がほしい」「店員の商品知識に不安があった」など、次のフェーズに移るにあたって課題となる事柄を整理する欄です。
前段と同様に、アンケート調査やインタビューの結果を活用すると、実際の顧客像に即したマップを作成できるでしょう。

また、自社のマーケティング課題にあわせて、縦軸の項目をカスタマイズするのもおすすめです。
例えば「顧客の理想的な状態」「自社がとるべき施策」といった項目を作ってもいいでしょう。

マッピング・KPIを設定する

ここまでの情報を整理できたら、時系列に従って書き込み、マップとして完成させます。

ただし、ここで作成したマップはあくまでも企業が想定する顧客像を前提としており、実際の顧客行動とはかい離しているケースがあります。
そのため、各フェーズにおけるKPIを設定して、定期的な振り返りとマップの見直しを行うことが大切です。

マップはマーケティング戦略の方向性を整理するために活用し、施策を実施した結果と比較しながら柔軟に修正する意識を持ちましょう。

 

カスタマージャーニーマップの活用事例

CRMの管理ツールを提供するHubSpotは、英語版のブログでカスタマージャーニーマップの作成手順を紹介しています。
その中で、例として自社のカスタマージャーニーマップを公開しています。

出典:How HubSpot Created Its Customer Journey Map|HubSpot

顧客フェーズやタッチポイントのほか、ポジティブ/ネガティブな顧客体験、決断要素、関与する部署といったオリジナルの要素で構成されているのが特徴です。
また、顧客の感情を絵文字や折れ線グラフで表現しており、気持ちの上下が視覚的に把握できるように工夫されているマップです。

三井住友銀行では、リテール部門においてカスタマージャーニーマップの一部を公開しています。

出典:デザインチームが推進するカスタマージャーニーマップ・マネジメント|SMBC DESIGN

リテール部門は関連する事業が多岐にわたり、全体像を把握することが難しかったため、階層を整理して図式化したそうです。
組織の全体像を俯瞰して見られるようになったことで、各部署が個別最適に走らず、全体最適化の視点を持てるようになったといいます。
カスタマージャーニーマップをマーケティングだけでなく、組織マネジメントに応用している事例です。

 

カスタマージャーニーマップを作ってマーケティングに活かそう

カスタマージャーニーマップによって、顧客の行動や思考、感情を可視化し、有効なマーケティング施策を策定できるようになります。
マップの作成にあたっては、ターゲットとなる顧客のペルソナを明確化し、フェーズごとの行動や思考、タッチポイントなどを漏れなく洗い出すことが大切です。

また、自社で作成したマップが必ずしも実際の顧客行動に即しているとは限りません。
施策を実施した結果を反映させながらブラッシュアップし、より有効なカスタマージャーニーマップを創り上げていきましょう。

自社のマーケティング戦略や事業計画にお悩みの場合は、外部のコンサルティング会社を頼ってもいいでしょう。
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