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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2024/01/09 14:20

経営

資金繰り

予算案の作り方や具体例を紹介!4つの種類や注意点とは?

読了まで約4分

「予算案の重要性を改めて理解したい」「適切な予算案を作成する際の注意点を知りたい」と考えている経営者や代表者の方は多いのではないでしょうか。
予算案の作成によって目標達成の行動が明確になり、取り組みが具体化するなどの利点があります。

そこで本記事では、最初に会社経営における予算案の概要とメリットを説明した後、予算案の主な4つの種類、作り方と具体例、注意点の順に解説していきます。

会社経営における予算案とは

まずは予算案の基礎として概要とメリットを解説します。どちらも大切なポイントなので押さえてください。

予算の概要

会社経営における予算とは、事前に計画を立てた数値のことです。
主な指標として、利益予算、売上予算、原価予算、経費予算などがあり、これらをベースに予算管理を行います。
予算管理は経営管理の一環であり、企業の売り上げや経費のような数値目標を管理するプロセスです。

また、予算と類似した言葉に予測があります。予算は「目標」、予測は「見込み」を表しています。
予算設定後に予測を立て、目標と見込みの差異を把握しながら、柔軟に企業経営を進めることが大切です。

予算案作成のメリット

予算案を作成するメリットには以下があります。

  • 目標達成のためにやるべきことが明確になる
  • 目標達成に向けた取り組みを具体化できる
  • 目標未達成の場合の原因を検証できる

予算案の作成によって目標達成までの道筋が明確になります。
予算案の作成に必要な主な要素は、目標設定、コスト管理、期限管理の3つです。

具体的な目標設定の例として「今月の売上目標を達成するために必要な行動は何か」コスト管理の例として「〇万円の予算の範囲内で、どのような事務機器を導入すればよいか」といった内容が考えられます。

また、予算案の作成により目標達成に向けた取り組みを具体化できます。
一般的に予算案の中には収益や費用に関するプランが含まれているため、財務状況を改善する効果があります。
他にも、予算案の作成によって、時間やコストといったリソースの最適な配分が可能です。

また、目標達成に至らなかった場合の原因も検証できます。
予算案で計画したとおりにプロジェクトを実行できていなければ、分析結果をもとに修正し、次の行動に反映させることが可能です。

 

予算案には主に4つの種類がある

主な予算案の種類は以下の4つです。

1.利益予算
2.売上予算
3.原価予算
4.経費予算

それぞれ解説するので参考にしてください。

1.利益予算

利益予算とは、企業が会計年度の途中に達成しなければならない利益目標のことです。
利益の確保は企業にとって重要であり、利益率の高さは業績を判断する目安の一つになります。

予算は売上から原価と経費を差し引いて算出します。
利益予算は財務諸表の数字を分析し、予算額をシミュレーションして決めるのが一般的です。

利益予算が重要な理由に企業の成長性が挙げられます。
たとえ売り上げが伸びていても、利益率が増えていなければ成長しているとはいえません。したがって、利益予算は大切な指標と考えられています。

2.売上予算

売上予算とは、企業が期中に達成しなければならない売上目標のことです。

売上目標の出し方として、前年までの数字をベースにしつつ、さらに高い目標を設定するのが一般的です。
ただしマーケットの変化のような対外的な影響を受けやすいため、調整しながら数値を決める必要があります。

売上予算に大幅な誤差が生じた場合、予算管理全体の精度が低くなるため、慎重に考えることが大切です。

3.原価予算

原価予算とは、仕入れやサービスの提供時に発生する費用を指します。
原価には製造と仕入れがありますが、さまざまな原価の目標値が原価予算です。

一般的な予算の算出方法として、前期の原価率に販売目標数をかける方法が挙げられます。
ただし、仕入れ額や原料の変動を考慮することが大切です。
また、売り上げに伴って原価も増えるため、定期的に「削減できる原価がないかどうか」を見直すとよいでしょう。

4.経費予算

経費予算とは、人件費や交通費のような原価以外の予算です。
地代家賃、水道光熱費、広告宣伝費などが含まれます。

経費が多ければ利益は少なく、逆に経費が少なければ利益が多いといったように、経費予算は利益と関連しているため、中長期的な視点で策定する必要があります。
経営予算は外部からの影響が比較的少ないため、スムーズに予算を立てやすいことも特徴です。

実際に経費予算を立てる際は、企業経営に関する各経費を洗い出し、前期の実績から改善点を明確にした後、目標に基づいた経費額を決定します。

 

【エクセル】予算案の作り方と具体例

予算案の作成・管理は予実管理ツールによって効率的に進められますが、エクセルを利用する方法もあります。
ここでは、エクセルを利用した予算案の作り方として、以下の7ステップを紹介します。

1.目標を設定する
2.必要な費用をリストアップする
3.予算期間を設定する
4.必要なリソースを明確にする
5.問題発生の分析・管理をする
6.予算の見直し・調整をする
7.定期的に予算管理を行う

1.目標を設定する

まずはプロジェクトの目的を定義した後、達成に必要な要素をリストアップします。
要素は具体的なアクション、必要なリソース、コストの3つに分かれます。例えば次のような内容です。

上記を決めた後、売り上げアップや新規ユーザー獲得数のような具体的な数値目標を設定します。

2.必要な費用をリストアップする

次に人件費や制作費、機器などの必要な費用をリストアップします。
正確な予算案を作成するには、可能な限り正しく金額を見積もることが大切です。
自社が保有する過去のデータや市場価格などを参考にしましょう。

具体的な見積もりの例は以下です。

3.予算期間を設定する

次に予算期間を設定します。
「現在どこまでプロジェクトが進んでいるのか」や「設定した予算がどのくらい使われているのか」を明確にするためです。

予算期間を設定する際のポイントは以下です。

  • 作業に必要な期間の確認
  • 中間地点の設定
  • 柔軟性の確保

作業に必要な期間の確認として、各作業にかかる時間を見積もり、全体的なスケジュールを組み立てます。
中間地点の設定では、プロジェクトを実行する際の節目を設定し、対応する期間と予算を設定しましょう。
柔軟性の確保では、想定外の遅延やトラブルに備えて予備の時間・予算を決定します。

4.必要なリソースを明確にする

人、時間、設備などのリソースを把握し、対応するコストを明確にするステップです。
リソースの計画方法として、まずは各リソースの項目をリストアップします。その後にコストを見積もりましょう。

人的リソースの例は以下です。

5.問題発生の分析・管理をする

プロジェクトは順調に進行するとは限りません。想定外のトラブルや状況に備えることが大切です。そのために問題発生時の影響度と発生確率を評価します。具体例は以下です。

問題、影響度、発生確率を想定した後、対策を考えます。
実際にトラブルが起こった際に「どのように対処すればよいか」を検討してください。

6.予算の見直し・調整をする

予算案を作成した後、見直しと調整を行います。
まずはコストと予定期間、リソースを再検討し、プロジェクトを計画どおり進行できるかどうかを評価しましょう。次のような表を作成すると便利です。

上記のように不十分な項目があれば、予算案の調整を行います。

7.定期的に予算管理を行う

最後のステップは定期的な予算管理です。数値目標を達成するには支出と予算のずれを素早く発見し、対策を立てる必要があります。
基本的な管理・追跡の手順として、まずは以下のような表を作成しましょう。

次に差額が大きい項目の原因を調査し、必要に応じて予算案を修正しながらプロジェクトを続けていきます。

 

予算案を作る際の注意点

予算案を作る際の注意点として以下が挙げられます。

  • 現実的な数値を設定する
  • 過去のデータを適切に活用する
  • ぎりぎりの予算設定をしない

それぞれ解説するので参考にしてください。

現実的な数値を設定する

予算案の企画・作成では、現実的(リアル)な数値の設定が重要です。
曖昧な数値を設定すると計画の信頼性を損なうだけでなく、計画自体が機能しない可能性が高くなります。
また、数値の根拠を明確にすることで目標が具体化するため、達成に向けた行動を起こしやすくなります。

具体的に数値を出すためのステップは以下です。

1.経費をリスト化する
2.見積もりを立てる
3.細部を確認する

まずは人件費や運営費のような必要項目をリスト化します。
次に各項目の見積もりを立てたうえで、その金額が打倒かどうかを確認しましょう。

過去のデータを適切に活用する

予算案を作る際は過去のデータが必要です。
前年度の予算や過去のプロジェクトで使用したリソースなどを参照することにより、現実的な見積もりが可能になります。

ただし過去のデータを使用する際は、現状との違いに注意しなければなりません。
競合他社の参入やターゲット層の変化などで前提条件が変わっている場合、過去のデータをそのまま使用すると誤差が生じるので注意してください。

ぎりぎりの予算設定をしない

予算案を作成する際は、ぎりぎりの予算設定を避ける必要があります。
余裕ある予算を組むことにより、想定外の出費に対応しやすくなるでしょう。

ただし過度な余裕は逆効果になりかねません。
経費を使いすぎて財務会計の状況が悪化する懸念があるので注意してください。

適切な範囲で余裕ある予算を考えるためには、過去のプロジェクトから平均的なコストを見積もったり、同じ業界の一般的な費用をリサーチしたりするとよいでしょう。

 

予算案を適切に作成し会社の成長につなげよう

会社経営で予算案を作成するメリットとして、目標達成でやるべきことの明確化や取り組みの具体化、目標未達成の場合の原因の検証が挙げられます。

主な予算案の種類は、利益予算、売上予算、原価予算、経費予算の4種類です。

エクセルを利用して予算案を作成するには、目標の設定からスタートし、必要な費用のリストアップ、予算期間の設定、必要なリソースの明確化、問題発生の分析・管理、予算の見直し・調整、定期的な予算管理のステップで進めるとよいでしょう。

ただし予算案を作る際は、現実的な数値の設定、過去データの適切な活用、余裕ある予算設定の3点に注意してください。

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執筆者情報

執筆者の写真

小山 昇 / 株式会社武蔵野 代表取締役社長

1948年、山梨県に生まれ、東京経済大学卒業。
1977年、株式会社ベリーを設立し社長に就任。
1989年、現職に就任。
1990年、株式会社ダスキンの顧問に就任。
1992年、顧問を退任し現在に至る。

全国の経営者でつくる「経営研究会」主催。
株式会社武蔵野は2000年日本経営品質賞、2010年国内初日本経営品質賞2度目の受賞。

現在パートナー会員750社以上の会員企業をアドバイス。
日本経営品質賞受賞の軌跡、中小企業のIT戦略、実践経営塾、実践幹部塾と、全国で年間1900回以上のセミナーを行っており、訪問社数も年間約120社を超える。

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