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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/01/11 14:26

経営

組織再編を行う理由は?主な手法とメリット・デメリットを解説

読了まで約4分

会社の経営体制や事業構造を作り変え、経営課題を解決するために行われる組織再編。
ニュースなどでよく耳にする言葉ですが、具体的にどのような手続きを行うのかご存じない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、組織再編の定義や主な4つの手法、それぞれのメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。

 

組織再編とは

組織再編とは、会社法に基づいて組織の体制や事業構造などを変え、会社がより大きくなるよう再編成することです。
資金力の増強や経営の効率化など、様々な経営課題の解決を目的として行われます。

組織再編の具体的な方法については、会社法第五編において、組織変更、合併、会社分割、株式交換および株式移転などが規定されています。
手法の詳細については、後の章で詳しく解説します。

組織変更との違い

組織再編と混同されやすい言葉として「組織変更」が挙げられます。

組織変更とは、株式会社が持分会社に変わること、または持分会社が株式会社に変わるなど、法人格が変更されることです。
つまり、自社の法人格の同一性を保ったまま、経営体制を変更する方法です。
持分会社は出資者と経営者が同一のため経営判断がスピーディになるというメリットがあり、大企業でもあえてこちらの方法を選択するケースもあります。

一方、組織再編は統合や分割など、2つ以上の法人が関わる手法であり、法人の同一性を崩して行うものです。
組織変更は1社が単独で実施するものという点が異なります。

 

組織再編の目的

企業は、どのような目的を持って組織変更を行うのでしょうか。
代表的な目的を紹介します。

資金力を増強し事業を拡大

組織再編は自社やグループ企業だけではなく、他社との合併や事業譲渡などの形でも行われます。
自社にはない技術力や商品力を持った他社の経営権や事業を獲得することで、自社の競争力や成長性を増強できます。

事業拡大や新規マーケットへの参入、市場におけるシェアの獲得などが期待でき、売上の向上による資金力増強にもつながります。

グループ企業や不採算事業の管理・効率化

反対に、生産性が低い事業からの撤退やグループ内の事業統廃合、または他社への事業譲渡といった目的でも実施されます。

事業の一部または全部を手放すと、会社規模は一時的に小さくなるものの、不採算事業にかけていたリソースをコア事業に回すことができ、結果として経営の効率化や合理的な予算配分につながります。
事業の整理や削減を図ると、これまでグループ企業の経営が管理にかけていた手間も削減できます。

 

組織再編の4種類

それでは、組織再編を実施する4つの手法について、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

1.合併

合併とは、複数の法人が統合して1つの法人格になることを指し、「吸収合併」と「新設合併」の2種類に分けられます。

吸収合併とは、会社法で「合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併後存続する会社に承継させるもの」と規定されています。
法人が所有する資産や負債、契約関係、権利などを包括承継でき、大規模事業の移転でよく使われる手法です。
また、組織再編では最もポピュラーな手法でもあります。

一方、新設合併は「合併により消滅する会社の権利義務の全部を、合併により設立する会社に承継させるもの」と定義されます。
会社の種類を問わず行える方法ですが、会社の歴史が消えてしまうこと、繰越欠損金の引継ぎが難しいことなどから、あまり用いられない手法です。

メリット

合併のメリットとしては、既存企業の技術やノウハウ、販路などをそのまま継承できて事業拡大や市場シェアの獲得などを低リスクで狙える点が挙げられます。

また、重複する事業や部門を一本化できるため、コスト削減にもつながります。
複数の会社を統合すると人事や労務、経理といったバックオフィス機能も1つにまとめて、余剰人員や予算をコア事業に注力できるようになります。

デメリット

合併手続きには多大な費用と手間がかかる点には留意が必要です。
社名の変更から、社員への説明や説得、社内システムや業務で使用するツールの統一など、1つの企業として安定的に業務を遂行できるまでには、時間を要することも覚悟しなくてはいけません。

また、組織規模が大きくなるため、統率の難易度があがります。
特に、吸収され消滅する企業の社員はモチベーション低下が懸念されますので、丁寧なフォローが必要です。

2.株式交換

株式交換は、「株式会社がその発行済株式の全部を他の株式会社等に取得させること」と定義される手法です。
発行済株式等のすべてを親会社に取得させ、完全子会社化します。

親会社が子会社の株式を取得し、株式保有の割合を増加させる手法としては、ほかに「株式譲渡」があります。
株式譲渡は子会社化する企業の株主から直接株式を購入する手法ですが、株式交換では子会社化に反対する株主や連絡不通の株主も含めた全株主から強制的に株主を取得できます。
そのため、完全子会社化を目指す際に用いられる手法です。

子会社化した後も親会社とは法人格が異なり、子会社の独立性が保たれます。

メリット

合併と異なり、子会社化する企業は社名や経営体制に大きな変動はなく、独立性が保たれる点が最大の特徴です。
そのため、子会社化する企業の社員や取引先の不安や抵抗が低減され、離職や取引停止が起こりにくい手法といえます。

また、親会社は株式交換の対価として自社の株式を渡せば済むため、買収のために多額の資金を用意する必要がありません。

デメリット

株式交換を実施するには、株主総会において議決権の過半数を有する株主が出席し、その上で出席した株主の3分の2以上の同意を得なくてはいけません。
株主の人数が多い場合などは、決議までに長時間を要する可能性があります。

また、株式交換において、親会社は子会社を「包括継承」するため、資産だけでなく負債の引き継ぎも必要です。

3.株式移転

株式移転は「一又は二以上の株式会社がその発行済株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させること」と定義される手法です。
複数の企業が持株会社を新設し、その持株会社の完全子会社となります。
その際、既存企業の株主には新しい持株会社の株式を付け替えるため、「株式移転」と呼ばれています。

株式交換は、既存の企業に株式を取得させて親会社としますが、株式移転では親会社を「新設」する点が大きな違いです。

メリット

株式交換と同様に、買収の対価は株式となるため、多額の買収予算を用意する必要がありません。
そのため、コストを最小限に抑えて経営統合を図りたい場合や、グループ企業をホールディングス化する際によく用いられます。

また、子会社化しても会社の独立性が保たれるため、会社間の文化統合などを行う必要がなく、社員にも安心して職務を継続してもらえます。

デメリット

親会社を新たに新設するということは、管理すべき企業が一つ増えることを意味します。
そのため、グループ全体の管理コストが増加することは避けられません。

また、新設する親会社が上場企業の場合、投資家からの期待値が低いと、株価が下落するリスクが考えられます。
グループの管理コストの増加も相まって、利益減少に拍車をかける可能性もあります。

4.会社分割

会社分割とは、法人格そのものではなく、法人が所有する事業の一部または全部を別会社に譲渡することを指し、「新設分割」と「吸収分割」の2種類に分けられます。

新設分割は「1又は2以上の株式会社又は合同会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割により設立する会社に承継させる」と定義される手法です。
生産性の高い部門や好調な事業の「分社化」をする際に用いられます。

吸収分割とは「株式会社又は合同会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の会社に承継させる」ことです。
事業に関する権利義務を包括承継する点では合併と同様ですが、事業を切り取って吸収させるため、売り手側の法人格は消滅しません。

メリット

売り手側は、経営体制を大きく変動することなく、不採算事業や重要度の低い事業を整理することが可能です。
より成長性や重要度の高い事業に経営資源を集中投下できるようになり、組織力の強化につながります。

また、事業の整理によって経営体制が効率化され、経営陣と現場との意思疎通がスムーズになります。
経営者が現場の状況を把握しやすくなり、意思決定のスピード向上も期待できます。

デメリット

譲渡された事業に従事していた従業員にとっては、経営者や労働環境が変わるため、一時的に士気が低下する可能性があります。
それに伴い、退職者の増加などのリスクも高まります。

また、吸収分割の場合は、新しい会社との経営統合も必要です。
企業風土だけでなく、業務プロセスや使用ツールなどの統合も必要であり、安定運用までは長期間かかることもあります。

 

組織再編の注意点

合併や吸収分割などを実行する際は、元は別の企業だった複数企業が、1つの会社として活動することになります。
社内風土や価値観だけでなく、業務上のルールや作業プロセスなども変更しなくてはいけません。
社員に負担がかかることは避けられず、理解を得られないと優秀な人材の流出につながる可能性があります。

また、組織再編には多大な費用を要します。
専門家やコンサルタントへ様々な業務を依頼することになりますが、それにもコストが必要です。
手続きにかかる手間も膨大なものとなるため、予算と人員をしっかり確保しなくてはいけません。

組織再編の目的を明確に定めて、適切な手法を選択し、慎重に組織再編を実行してください。

 

目的や効果を整理して組織再編を進めよう

組織再編とは、事業拡大や資金力の増強、不採算事業の整理、経営体制の効率化などを目的として、組織の形態を大きく変えることです。
主な手法としては「合併」「株式交換」「株式移転」「会社分割」の4つがあり、それぞれメリットやデメリットが異なります。

組織再編を行う目的に応じて、最適な手法を選ぶことが重要ですので、まずは達成したい経営課題を明らかにし、どのように組織再編を実行すべきか、慎重に話し合いましょう。

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