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株式会社武蔵野経営サポート事業部

MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2023/01/11 14:26

経営分析の手法や目的は?4つの重要指標と基礎知識

経営戦略を策定する際、自社の課題や改善点を整理するために活用される経営分析。
その重要性はわかっていながらも、具体的に何を分析すればいいのか、どのような効果があるのか、正確に理解できていない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、経営分析の定義に始まり、具体的な指標の見方やメリット、分析における注意点などを解説します。

 

経営分析とは

経営分析とは、自社の経営状況の客観的なデータを分析し、経営改善に役立てることです。
具体的には、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー表といった財務諸表や決算書を中心に、市場や競合企業に関する外部資料なども活用して、定量的な分析を行います。

これらの資料を分析すると、経営の効率性や安定性、事業の生産性などを把握できます。
自社の経営におけるボトルネックや改善点が明確になり、具体的な実行プランにつなげられます。

財務分析との違い

経営分析とよく混同される言葉として、「財務分析」が挙げられます。

財務分析とは、貸借対照表や損益計算書といった財務諸表の数値をもとに、会社の経営状況を分析することです。
経営分析でも財務諸表を用いた数値分析を行いますので、ほぼ同義の意味として使われるケースも多いです。

厳密には、経営分析は経営を改善するという目的に着目するもので、財務分析は財務諸表のデータ分析という手段に着目しているという違いがあります。

財務分析について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
財務分析とは?意味や目的・5つの方法と経営への活かし方

 

経営分析の目的

経営分析を行う目的は、企業の現状や強み・弱みを正確に把握することと、それらを活かして改善策や経営戦略を練ることの2つです。
それぞれ、詳しく解説します。

自社の強み・弱みを把握できる

経営分析では財務諸表などの客観的な経営データを用いるため、自社の現状や強み・弱みなどを正確に把握できます。

自社の状況分析には様々なフレームワークがありますが、自己分析だとどうしても楽観的になりがちで、ボトルネックや自社の弱みを正確に割り出せないことも珍しくありません。
財務諸表や決算書といった数値データを用いると、主観によることなく、客観的な分析結果を割り出せるようになるのです。

経営状態を理解し戦略を立てる

経営分析では、売上や生産性などが定量的なデータとして示されているだけでなく、「コア事業における人材が足りていない可能性がある」「業務プロセスを効率化する必要がある」など、具体的な改善ポイントまで割り出すことが可能です。

そのため、単に自社の経営状況が明らかになるだけでなく、効果の高い施策の立案や具体的な実行プランの策定までつなげられます。

 

経営分析のメリット

経営分析は、自社だけでなく外部のステークホルダーにとってもメリットをもたらすものです。
経営分析の代表的なメリットを2つ紹介します。

自社の課題を正しく抽出できる

最も大きなメリットは、自社の経営課題を客観的なデータから抽出し、向かうべき方向性を経営者が正しく認識できることです。

特に、会社規模がまだ小さいと、経営陣の人数も少なく、ノウハウや経験も蓄積されていないため、経営者が自分の主観をもとに舵を取りがちです。
経営分析を行うと、自社の課題や強み・弱みが数値化されるため、経営者が自社の現状を客観的に判断でき、主観ではなくデータに基づいた経営が可能になります。

投資家・金融機関が投資可否を判断しやすくなる

経営分析によって示されるデータは、社内だけでなく投資家や金融機関といった外部のステークホルダーにとっても有効な判断材料となります。

経営分析では、企業の安定性や今後の成長性など、その企業が投資対象として魅力かどうかも分析することが可能です。
経営分析の結果が好調であれば、外部からの投資を受けやすくなり、さらなる事業成長を望めます。

 

経営分析で見るべき4つの指標

経営分析では、財務諸表の様々な数値を分析して企業を多角的に分析します。
特に「収益性」「安全性」「生産性」「成長性」の4つの指標は重点的に見るべき項目です。

各指標からわかることや、具体的な数値の見方などを解説します。

1.収益性分析

収益性とは、会社がどのくらい利益を得る力を持っているかがわかる指標です。
収益性を示す数値が高い場合は、少ないコストで効率的に利益を得られている状態であり、反対に数値が低い場合は、コストの割にあまり利益を出せていない状態です。

具体的には、次のような指標を分析します。

・売上高総利益率:売上高総利益÷売上高×100

売上高総利益は、総売上高から原価を差し引いた利益を指します。
自社製品やサービスが利益を生み出す力を見ることができます。

・売上高営業利益率:売上高営業利益÷売上高×100

営業高利益は、営業によって得られた利益です。
売上高営業利益率が高いほど、企業の営業力や本業で稼ぐ力が強いといえます。

・売上高経常利益率:売上高経常利益÷売上高×100

経常利益とは、営業外利益を含めた会社全体の利益のことです。
経常利益の割合が高いほど、会社全体の稼ぐ力が高いことがわかります。

ただし、市場全体における販売価格の上下や原材料の高騰・低下など、環境要因も大きく影響するため、数値が高い・低いからといって一元的な分析をすることはできません。
各要素の影響度を明らかにした上で、改善施策や利益向上の方法を検討する必要があります。

2.安全性分析

安全性とは、企業の返済能力や財務上の安定感を測る指標です。
資本と負債の割合や構成比率を見ることで、経営の健全性がわかります。

具体的な指標は次の通りです。

・流動比率:流動資産÷流動負債×100

流動比率では、会社の短期的な返済能力がわかります。
130%前後が一般的な指標ですが、200%以上あると非常に安定性が高いといえます。

・自己資本比率:自己資本÷総資本×100

総資本のうち自己資本が占める割合です。
値が高いほど負債が少ないことを示すため、安全性が高いといえます。

・当座比率:当座資本÷流動負債×100

流動資産のひとつである「当座資本」がどのくらいあるかを示す値で、数値が高いほど短期的な返済能力が高いことを示します。

なお、会社が負債を抱えていても、それが必ずしも悪い状況とは限りません。
負債が少ない方が経営リスクは低いかもしれませんが、新規事業を立ち上げるためにはある程度の負債は必要なものです。
重要なのは返済能力とのバランスが取れていることですので、分析ではその点をよく確認しましょう。

3.生産性分析

生産性分析とは、売上をあげるために会社の基本資源であるヒト・モノ・カネをどれだけ有効活用できているかを指す指標です。
様々な分析指標がありますが、代表的なものを紹介します。

・労働生産性:付加価値額÷従業員数×100

労働生産性では、従業員一人当たりが生み出す付加価値額がわかります。
平均的な数値は業種によって大きく異なるため、単に高いかどうかではなく、同業種の競合他社と比較することが大切です。

・資本生産性:付加価値額÷総資本×100

投入した資産に対してどれだけ付加価値を生み出せているか示す値です。
数値が高いほど、効果的な資本投資ができているといえます。

・労働分配率:人件費÷付加価値額×100

付加価値を生み出すのに、給与や福利費等の人件費をどれだけかけているのか示す指標です。
40~60%が理想的な値ですが、業種や企業規模によって異なります。

4.成長性分析

成長性とは、売上や利益の変動具合を見ることで、その企業の成長可能性や期待値を図る指標です。
自社の指標が高いか低いかだけに着目せず、競合他社と比較や市場全体の成長度合いを考慮した検討が必要になります。

ここでは、3つの指標を紹介します。

・売上高増加率:(当期売上高-前期売上高)÷前期売上高×100

売上高が前期からどのくらい成長しているかがわかる指標です。
数値が高いほど、成長率が高いといえます。

・総資産増加率:総資産増加額÷基準時点の総資産残高×100

企業の総資本がどのくらい増加したかを示す指標です。
会社規模がどのくらい拡大したかが把握できます。

・従業員増加率:(当期従業員数-前期従業員数)÷前期従業員数×100

従業員がどのくらいの割合で増加したかがわかります。
設備投資により意図的に従業員を減少させているケースもあるため、一概に増えればいいわけではありません。

 

経営分析のポイント

最後に、経営分析をより正確に実行するためにポイントやコツを紹介します。

1.正しい数値・数字を利用する

そもそも、用意したデータに間違いがあったり、データが不足したりしていては、分析を行っても意味がありません。
間違った分析結果を用いて経営戦略を練っても、見当違いな施策となってしまいますので、専門家とも連携し、まずは正しい財務諸表や決算書を用意しましょう。

2.会社にあった指標を使う

ここまで複数の指標を紹介しましたが、それらを全て使う必要はありません。
分析の目的や、自社の会社規模・業種によって適した分析指標を用いることが重要です。

例えば、銀行から融資を得るために自社の安定性を示したいなら、自己資本比率や総資本経常利益率を算出し、それに基づく改善目標を提示するといいでしょう。
また、経営の改善施策を立てたいのであれば、各数値を同業他社と比較し、著しく低い項目を抽出すると、効果的な施策の立案につながります。

3.専門家やツールを活用する

エクセルを用いて手作業で経営分析をしたり、経営者が自力で行ったりしている企業も多いかもしれません。
しかし、エクセルでの手計算は非常に手間がかかりますし、細かい経営分析には専門的な知識が必要です。
有効な分析結果が得られない可能性も高いため、あまり得策とはいえません。

社内リソースだけで解決しようとせず、経営分析の専用ツールの活用や、経営支援を行う専門家への依頼を検討するのがおすすめです。

 

正しい指標を用いて経営分析を行おう

経営分析を行うと、自社の経営状況を財務データから定量的に分析でき、その結果を活用して有効性の高い経営戦略を立てられるようになります。
分析には様々な指標を用いることができ、それぞれ企業の何を分析できるのかが異なります。
ただし、たくさんの指標を用いればいいわけではなく、目的に見合った指標を選択して使いこなすことが重要です。
まずは、分析結果をどのように活用したいのか明らかにし、最適な指標を用いて分析を行いましょう。

とはいえ、指標の種類は幅広く、独学で高度な分析を行うのは非常に困難です。
正確な分析を行いたい場合は、経営の専門家に頼ることをおすすめします。

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