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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2020/08/28 20:21

経営

損益分岐点とは?計算方法と利益が出やすくなる方法を解説

経理の仕事は、企業が安定して利益を出すために、事業活動におけるお金の管理をすることです。

そのためには、決算書を読んだり、その内容を分析したりする必要があります。

そうした経理の仕事において、必要不可欠な指標のひとつが「損益分岐点」です。よく聞く用語ですが、

みなさんは正しく理解しているでしょうか。

 

損益分岐点とは

損益分岐点は、「売上高から費用を引いた利益がゼロになるときの売上高(または販売数量)」です。

企業は、基本的に利益を上げることを優先しなければなりません。

そのため、企業活動においては、売上高が損益分岐点を上回ることが求められます。

売上高は、会社が利益を上げるために、自社の商品またはサービスを販売して得たお金の総量です。

しかし、「売上高=利益」にはなりません。

商品やサービスを提供するにあたり、スタッフの人件費や商品の原価などの費用がかかっているからです。

売上が費用を下回れば赤字になってしまい、事業が立ち行かなくなってしまいます。

損益分岐点は、安定的な経営計画を立てるために、必要不可欠な指標なのです。

 

厳密にいうと、損益分岐点には、損益分岐点売上高と損益分岐点販売数量の2つがあります。

それぞれ、「売上高と費用の金額が同等になる売上高」と「売上高と費用の金額が同等になる販売数量」を指し、

前者は管理会計、後者は経営工学で用いられることの多い指標です。

単純に損益分岐点と呼ばれることも多いですが、どちらを指しているのかによって意味が異なるケースもあるため気を付けましょう。

 

損益分岐点の計算方法

損益分岐点は、「売上高―費用=0」となる売上高(販売数量)です。

しかし、この考え方だけでは、正しい収益予測ができない恐れがあります。費用には、「固定費」と「変動費」の2つがあるからです。

固定費は売り上げには関係なく常に発生する費用で、人件費や事務所の家賃などが該当します。

固定費の特徴は、その時々によって大きな変動がほとんどない反面、売上がなくても発生する点です。

 

一方、変動費とは、商品の仕入れや外注費、販売数量によって発生するインセンティブなど、売上高によって変動する費用を指します。

これらの費用は、販売数量や売上高が増えれば増えるほど多くなるのが特徴です。

一般的には、勘定科目ごとに細かく分類されて計算されます。

特に季節性の商品は、月によって売上高が増減する幅も大きいので、費用計算が複雑になるケースもあるでしょう。

 

固定費と変動費を一括りに「費用」として処理してしまうと、売上に応じた変動費の把握がしづらく、

正しい経営判断ができなくなる恐れがあります。

損益分岐点を算出するにあたって大切なポイントは「固定費と変動費を分けて計算すること」です。

 

つまり、基本の計算式は「売上高-固定費-変動費=0」となります。

この式を応用することで、赤字にならないためにどれだけの売上が必要かを簡単に算出することも可能です。

たとえば、「売上高-変動費=固定費」と組み替えることで、人件費や事務所の家賃などを賄うために必要な売上が一目で分かります。

 

損益分岐点を下げる方法

損益分岐点が低ければ低いほど、利益を出すための売上高が少なく済みます。

つまり、損益分岐点を下げることができれば、同じ売上高であっても、より利益を大きくできるのです。

損益分岐点を引き下げるためには、「固定費または変動費を減らす」ことが主な方法になります。

しかし実際には、費用というのは企業活動における必要経費です。

売上高を保ったまま、固定費と変動費の両方を大きく減らすことは難しいでしょう。

そのため、変動費または固定費のいずれかに絞り、少しずつでも減らす努力をすることが重要です。

 

変動費を減らすためには、仕入れ価格を下げる方法が効果的です。

実際には、仕入れ先との交渉をしなくてはならないので、そう簡単ではないのが実情でしょう。

まずは、特に無駄だと思われる費用をリストアップし、優先順位をつけて、ひとつずつ粘り強く交渉していくことがポイントです。

 

一方、固定費を減らす方法としては、人件費のカットや事務所の家賃の引き下げが挙げられます。

人件費は、無理に手を付けると従業員のモチベーションが下がる可能性があるため、慎重に行いましょう。

人員を減らしても問題ない部署を整理することも検討します。

また、事務所の家賃の引き下げ交渉も、なかなかスムーズにいかないこともあるでしょう。

そうした場合は、より家賃の低い場所への引っ越しも視野に入れて検討するとよいでしょう。

 

損益分岐点を引き下げるにはそれなりの労力がかかります。

しかし多くの場合、一度実行すれば、その後も継続して引き下げた状態をキープできます。できるところから、

少しずつ取り組んでいきましょう。

 

手堅い経営のために。損益分岐点をしっかり理解しよう

損益分岐点は、赤字と黒字の境界線を知るための重要な指標です。

企業は最低でも損益分岐点に到達するだけの売上がなければ、黒字を維持することはできません。

利益を最大化するためには、売上アップだけでなく、無駄な費用を削減して、損益分岐点を引き下げることが重要です。

費用を固定費と変動費に分類して計算し、事業活動の収支構造が明らかにすることで、効率的なコストカットを実現できます。

安定した事業運営を行うためにも損益分岐点の基本をよく理解して、常に引き下げる努力をしていきましょう。

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