2021/06/02 20:34
経営
クロスファンクショナルチームとは【経営課題/組織】

全社的な課題解決を行う際に、縦割りの組織ではそれぞれの部署などの利害関係が邪魔をして、うまく解決にたどりつかないことも多いです。
そのような場合には、クロスファンクショナルチームを構成することで、うまく課題を解決できる可能性があります。
本記事では、クロスファンクショナルチームとは何かや、クロスファンクショナルチームを構成することのメリットなどについて、解説します。
クロスファンクショナルチームは課題解決のために部署の枠を超えて選抜される
クロスファンクショナルチームとは、全社的な経営課題などを解決するために、部署や役職といった概念にとらわれず、
問題解決に最適なメンバーを集めて構成されたチームのことです。
場合によっては、社内のみならず社外から人材を招集することもあります。
通常は一時的なプロジェクトという形で編成されますが、正式な部署として恒常的に設置されることもあります。
クロスファンクショナルチームを構成する3つのメリット
クロスファンクショナルチームを構成することには、以下に挙げるようなメリットがあります。
- 部署や役職を超えて協働できる
- 社外からの新しい知見を取り入れることができる
- 部分最適ではなく全体最適な解決方法にたどりつける
それぞれのメリットについて、説明します。
1. 部署や役職を超えて協働できる
クロスファンクショナルチームでは、通常の業務では関わらないような人と一緒に仕事をすることになります。
それぞれの強みを活かすことで工数を削減しながら対応できるため、その分コミュニケーションに力を入れることで、効率的に協働することができます。
2. 社外からの新しい知見を取り入れることができる
冒頭でも少し触れましたが、クロスファンクショナルチームでは社外の人をチームに招集することもあります。
そのため、社外からの新しい知見を取り入れることができますし、
社内の人だけで対応している場合には絶対に出てこないようなアイデアが湧いてくるケースもあります。
3. 部分最適ではなく全体最適な解決方法にたどりつける
全社的な課題に対して、特定の部署や組織が中心になって対応していると、どうしてもその部署や組織にとって有利な解決方法になってしまいがちです。
その点クロスファンクショナルチームで対応する場合は、組織優先という考え方になりにくいので、全体最適な解決方法にたどりつきやすいです。
クロスファンクショナルチームを構成する際に注意すべき2つのポイント
クロスファンクショナルチームでの働き方は、普段自分が属している組織や部署での働き方とは異なることも多いです。
クロスファンクショナルチームを構成する際に注意すべきポイントとしては、以下のようなことが挙げられます。
- メンバーのモチベーション維持
- リーダーの介入バランス
それぞれについて、説明します。
1. メンバーのモチベーション維持
クロスファンクショナルチームのメンバーは、本来の自分の業務と兼務していることがほとんどです。
そのため、クロスファンクショナルチームで対処する業務に対しての優先順位を高めておかなければ、
本来の業務が忙しいときやメンバー間で意見が対立したときなどに、モチベーションが低下してしまう可能性があります。
チーム内でのコミュニケーションを活性化させたり、クロスファンクショナルチームでの活動に何らかのインセンティブを与えたりといった工夫が必要です。
2. リーダーの介入バランス
クロスファンクショナルチーム内でも通常の組織同様にリーダーがいますが、本来違う組織に属している人たちを集めたチームだけに、
リーダーにはメンバー同士をうまくつなげる役割が求められます。
かといって、過度に介入するとメンバーが保守的になってしまったり、逆に反抗的になってしまったりする可能性があります。
リーダーには、メンバーそれぞれの個性を把握したうえで、最適なバランスで介入をするスキルが必要です。
課題解決においてクロスファンクショナルチームの構成は非常に効果的
縦割りの組織においては、全社的な課題解決をする際にどうしても組織ごとの利害が邪魔することが多いため、
そういったものを取っ払ったクロスファンクショナルチームを作ることは非常に効果的です。
社内に限らず社外からも人材を招集することで、新たな視点からの課題解決方法を見つけられることも期待できます。