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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2020/09/28 21:11

経営

限界利益とは

商品やサービスを販売する際に注目してしまいがちなのが「売上高」です。

しかし、売上高の大きな商品やサービスが必ずしも大きな利益をもたらしてくれるとは限りません。

なぜなら、その商品やサービスを販売するためには、材料費や宣伝費などさまざまなコストがかかっているからです。

これらのコストを含めて利益を判断するための材料のひとつが「限界利益」です。

限界利益の考え方と、限界利益と関連の深い「限界利益率」についてご紹介いたします。

 

限界利益とは事業継続を判断するために必要な指標

まずは商品やサービスを販売するうえで把握しておくべき費用について見てみましょう。

そこから、順を追って限界利益についてご説明いたします。

固定費と変動費

どのようなビジネスにおいても、商品やサービスを販売して得られる収入と、

材料費・人件費・家賃などの支出がついてまわります。

そして、収入が支出を上回ると「黒字」、下回ると「赤字」となるわけです。

この支出は、おおきく「固定費」と「変動費」のふたつに分けられます。

固定費

固定費とは、売上の大きさに関係なく毎月一定額を支払う必要のある費用をいいます。

人件費(社員の給与や健康保険・厚生年金の会社負担分、通勤手当など)や

経費(社屋・店舗の家賃、水光熱費、事務消耗品代、交際費、広告宣伝費など)が、この固定費に該当します。

変動費

変動費とは、売上に比例して変動する費用のことです。

製品の原材料費や商品の仕入価格、製造にかかる水光熱費、販売手数料などが変動費にあたります。

限界利益

次に「限界利益」ですが、これは売上高から変動費を引いた差額のことを指します。

下記のように算出されます。

限界利益=売上高-変動費

たとえば、売上高が同じでも、その製品にかかる変動費(=コスト)が大きい場合は、限界利益は小さくなります。

ここで注意が必要なのが、限界利益には固定費が含まれているということです。

つまり、最終的にどれだけの利益があるのか(営業利益)は下記の式で計算します。

営業利益=限界利益-固定費

したがって、限界利益が同じでも固定費が高額になれば、営業利益は小さくなるということです。

 

まとめると、営業利益を上げるためには、下記のいずれか、あるいは両方を考える必要があります。

*変動費を抑えて限界利益を上げる

*限界利益に含まれている固定費を下げる

このように、限界利益は営業利益を把握し、事業継続を判断するために必要な指標なのです。

 

限界利益率も重要な指標

限界利益のほかに、経営状況を考える際に重要となるものとして「限界利益率」というものがあります。

限界利益率は、売上高に対する限界利益の割合のことで、次の式で計算できます。

限界利益率[%]=限界利益÷売上高×100

売上高ではなく限界利益率で商品の売り方を考える

商品やサービスを販売する場合、つい売上高にばかり注目してしまいますが、

利益をきちんと把握するためには限界利益率で考える必要があります。

たとえば、次のA、Bのようなふたつの製品があるとします。

【製品A】

・売上高(販売価格):100円

・変動費:10円

・限界利益:100-10=90円

・限界利益率:90÷100×100=90%

【製品B】

・売上高(販売価格):200円

・変動費:110円

・限界利益:200-110=90円

・限界利益率:90÷200×100=45%

 

どちらも1個ずつ売れた場合、売上高だけを見れば製品Bのほうが「儲かった」と考えるでしょう。

しかし、限界利益を見ると、製品Aも製品Bも同じです。

つまり、製品Bは製品Aにくらべて2倍の売上高であるにもかかわらず、変動費を差し引いた限界利益は同額。

したがって、製品Aと同じ利益を出そうと思えば、製品Bは2倍の売上高が必要になる

(2倍の数量が売れないといけない)と言えるのです。

 

これを数字で判断できるようにしたのが、限界利益率です。

限界利益率が高いほど多くの利益を生み出せる製品だと判断できます。

 

事業継続は「売上高」ではなく「限界利益」をきちんと把握することが重要

商品やサービスを販売するために必要な支出には「固定費」と「変動費」があり、

それぞれを抑えることによって利益を大きくできることは比較的イメージしやすいでしょう。

しかし、それだけでなく、売上高から変動費を差し引いた「限界利益」や、

売上高に対する限界利益の割合を表す「限界利益率」を用いることで、

その商品やサービスをそのまま販売し続けるべきか否かがきちんと判断できるようになるのです。

 

売上高の増減に一喜一憂するのではなく、

それぞれの商品やサービスの限界利益と限界利益率をしっかり把握することが、事業継続のかなめと言えるでしょう。

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