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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2020/09/19 11:54

経営

役員借入金について

中小企業のオーナー社長の場合、会社の運転資金を社長の私財から貸し付けるのは珍しくありません。

これをを役員借入金と呼びますが、役員借入金とはどういう借入金で、どのように返済するのでしょうか。

ここでは、役員借入金について解説することにします。

 

役員借入金とは

役員借入金とは、社長が会社の運転資金を貸すことですが、会社の創業時に社長が資金を出すのは普通のことです。

社長は出資するかわりに株式を受け取りますが、創業時だけでなく、

会社を運営する中で資金が不足した場合に、社長が自分の私財を会社に貸し付けることもあります。

大企業と違って、資金が十分ではない中小企業では珍しいことではありません。

 

特に創業社長の場合は、会社を伸ばすために私財を投じるのはよくあることです。

社長としては自分の会社にお金を出すわけですから、「返さなくてもいい」という気持ちであっても、

会社としてはしっかり帳簿につけないと経理上問題があります。

なぜなら、会社に存在しないお金がどこからか湧いてきたことになりますから、それでは監査が通りません。

そのため、社長が会社に貸し付けたお金は、役員借入金として帳簿に記録されます。

 

役員借入金のリスク

社長が自分の会社にお金を貸すことに、何も問題はなさそうに思えます。

第一、社長が貸してくれれば銀行などからお金を借りなくて済むので、会社としては助かります。

しかし、実はそう簡単にはいかないのです。

役員借入金には2つのリスクがあります。

まず、会社の自己資本比率が悪化します。役員借入金を会社の運転資金にするということは、

たとえ社長から借りたお金でも、会社からみると他人からお金を借りたことになります。

 

会社がお金を借りると自己資本比率が悪くなります。

そうなると銀行の評価が下がることになり、この先融資が受けにくくなります。

しかし、銀行でも役員借入金は負債とはとらえないので、それほど心配することはありません。

 

もっと問題なのは、社長の財産を相続する立場の人にとって、役員借入金が債権となることです。

債権は相続財産に含まれるので、相続人にとっては、返ってくるかどうかわからない債権を相続することになります。

もちろん、社長が元気なうちはこのような問題は起きませんが、いつ何があるかわかりません。

 

役員借入金が少ない金額であればあまり問題になりませんが、

大きな金額になると相続時に面倒なことになるので、早めに返済するほうがいいでしょう。

このように、役員借入金には多少の懸念事項はあるものの、無利子で借りられるので会社は資金繰りが楽になります。

特に会社の創業期でまだ経営が安定しない時期には、役員借入金は非常に役立ちます。

 

役員借入金を解消する方法

社長が債権を放棄すれば、役員借入金は解消されます。

社長が債権を放棄すると会社は返済する必要がなくなるので、その分の金額が利益として計上されます。

当然なががら、利益には税金がかかるので、今度は役員借入金の返済のかわりに、税金が重くのしかかってくるかもしれません。

 

これを回避するには、前年度以前から持ち越しとなっている繰越欠損金があれば、債権放棄の利益分と相殺することができます。

赤字はすべて繰越欠損金にできるわけではなく、一定の基準があるため必ず使える方法ではありませんが、

現時点で繰越欠損金があればこの手を使いましょう。

また、役員借入金を資本金に組み入れる方法もあります。

会社としては債権が消えて資本金が増えるのですから、いいことづくめです。

 

この方法には2つのパターンがあります。

現物出資型

この場合の現物とは債権のことで、社長が債権を会社に譲渡することにより、相殺するものです。

会社は債権を譲渡してもらったお返しに新規株式を社長に渡します。

現金払込型

まず、社長が役員借入金と同じ金額を会社に出資し、会社は社長にその分の株式を渡します。

次に、会社は社長が出資したお金を社長に返します。

出資金にも返済金にも税金はかからないので、現金払込型のほうがリスクがありません。

 

このほか、単純に債権を免除する方法もあります。社長が債権を放棄すれば債権は消滅します。

手続きとしては一番簡単ですが、会社としては返すべき債務がなくなるので、その分が利益として計上されます。

するとその分が課税対象になるので、税金が増えることになりますから注意が必要です。

 

役員借入金は税金にも影響を与えることがある

役員借入金とは、社長が会社に運転資金を貸し付けるものです。

社長は出資するかわりに株式を受け取りますが、

創業時だけでなく会社を運営する中で、資金が不足すれば社長が貸し付けることはよくあります。

会社からみると無利子で貸してもらえるので経営上有利ですが、役員借入金をそのままにしておくと、

税金が増えるなど不都合な面もあります。

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