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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/10/25 14:06

経営

市場調査とは?主な種類や手法・実施するポイントなど詳しく解説

読了まで約4分

自社の商品開発やマーケティング活動を軌道に乗せ、商品のファンを獲得するために必要不可欠な施策が「市場調査」です。
とはいえ、市場調査の重要性は理解していても、具体的に何をすればいいのかわからないという方も多いでしょう。
市場調査で有効な結果を得るには、事前準備や計画をしっかり行うことが大切です。

本記事では、市場調査の基礎知識や具体的な手法、市場調査で得られるメリット、実施の際のポイントなどを解説します。

市場調査とは

まずは、市場調査の意味や目的、類語との違いなど基礎知識について解説します。

市場調査の意味・目的

市場調査とは、製品開発や販促活動について有効な施策を立てるにあたって、市場やターゲットに関する情報を多角的に収集することです。
具体的には、過去数十年分の市場動向や競合の業績推移、ターゲット層のニーズなどを調査・分析し、自社製品やサービスを開発・改良に役立てます。

例えば、新しくゲームアプリを開発する場合、現在流行しているアプリの特徴、ターゲットとなるユーザーの属性、平均的なプレイ時間や時間帯、アプリの価格帯など、市場の現状把握を行った上で、アプリの方向性を決定します。
このような事前の情報把握が市場調査です。

市場調査をすると、世間の流行やターゲットの要望を取り入れた商品・サービスを提供できます。
企業は利益拡大や市場開拓を目指せるだけでなく、ユーザーにとってもニーズに沿った商品を手に入れられるというメリットにつながります。

マーケティングリサーチとの違い

マーケティングリサーチとは、現在の市場や消費者の動向を把握して、将来的な変化を予想するために行う調査です。
市場調査は、製品開発のため現状の市場動向を把握することに重きを置きますが、マーケティングリサーチはその先の予想や考察を目的とする点が異なります。

また、具体的な調査手法についても違いがあります。
市場調査では統計データやユーザーの属性などの調査を行う一方、マーケティングリサーチではこれらの調査に加えて、製品テストや広告動向の調査、テストマーケティングなどを実施し、データの関連性や顧客ニーズを洗い出す点です。

マーケティングリサーチの方が定義が広く、市場調査はマーケティング調査の一部ともいえるでしょう。

 

市場調査の主な種類

市場調査は、商品の認知度や満足度といった結果を数値で表す定量調査と、ターゲットの要望や意見を広く収集する定性調査とに分けられます。
それぞれの特徴や具体的な手法を紹介します。

定量調査の主な手法

定量調査とは、製品やブランドの認知度、顧客満足度、製品のリピート率など、数値や量などで表せるデータを収集・分析する手法です。
製品に関する動向や推移をデータとして可視化できるため、メンバー内で情報共有がしやすく、競合製品や時系列ごとの比較がしやすいという特徴があります。

定量調査の代表的な手法について解説します。

・インターネットリサーチ

インターネットリサーチは、インターネット上で行うアンケート調査で、定量調査の代表的な手法です。
回答用のWebページを用意して対象者にURLを案内したり、メールで質問を送ったりして、ユーザーにはPCやスマートフォンを使って回答してもらいます。

紙のアンケートを配布・回収するよりもコストがかからず、大量のユーザーを対象に調査を実施して効率的に回答を収集できる点がメリットです。

ただし、デジタル媒体に馴染みのない高齢者からの回答を得づらい手法でもありますので、ターゲットの属性に応じて使い分けるといいでしょう。

・会場調査

会場調査とは、1つの会場に集まって、アンケート調査や試食、モニター調査などを行う方法です。
定性調査の一種と勘違いされますが、得られた情報を満足度やリピート率などの形でデータ化するため、定量調査に含まれます。

会場調査はユーザーから対面で意見をもらったり、直接反応を見たりできるため、正確な結果を得られるというメリットがあります。
ただし、会場費や設営にかかる人件費、モニターへの交通費などコストがかかる点に注意が必要です。

・ホームユーステスト(HUT)

ホームユーステスト(Home Use Test)は、商品をモニターの自宅に送付して実際に使用してもらい、感想や評価などを得る調査方法です。
スキンケア用品や美容機器、健康食品など、一定期間使用しないと効果がわからない製品によく利用されます。

実際の生活環境や家庭状況の中で使用してもらえるため、より実態に近い正確な調査結果が得られる手法です。
一定期間継続して使用するため、効果の持続性や消耗度合いなど、途中経過を計測したい場合に向いています。

定性調査の主な手法

定性調査とは、インタビュー形式で製品評価やニーズを聞き出すなど、数値では表せない質的なデータを収集する方法です。
ユーザーの生の声を収集することで、開発側が気づいていない隠れたニーズを把握できるという特徴があります。

ここでは、定性調査の主な手法を3つ紹介します。

・グループインタビュー

グループインタビューは、1人の調査員が複数の対象者と対面で意見を聞き出す方法です。
その場で回答を聞きながら適宜質問内容を変更でき、より深掘りした回答を引き出せます。

グループインタビューの場合、1対1で行うインタビューよりも調査を効率化しつつ、聞きたい部分はじっくり聞くというインタビューのメリットを保てる点が特徴です。

・デプスインタビュー

デプスインタビューは、調査員と対象者が1対1で行うインタビュー調査です。
どうしてその製品を購入しようと思ったのか、どこが気に入ったのか、ほかにどのような製品を使用しているかなど、背景を深掘りして対象者の生活環境や本音を引き出せます。

ただし、1回の調査で1人の意見しか聞き出せないため、効率性の低い方法です。
全体の調査人数が少ないと意見が語りやすいというデメリットもあるため、別の調査と組み合わせて実施するといいでしょう。

・エスノグラフィー

エスノグラフィーとは、対象者の自宅を調査員が訪問し、製品を使用している様子などを観察する方法です。
自宅以外にも、買い物や外出先、職場などへ同行するケースがあります。

実際の生活環境で製品がどのように利用されているか把握でき、ユーザーの隠れたニーズなどを発見しやすいのがメリットです。

 

市場調査の方法・手順

市場調査は、一般的に次の5つのステップで実施します。

1.目的の洗い出し

まずは、自社のマーケティングにどのような課題があるのか、市場調査をどのように役立てたいのか、調査を行う目的を洗い出します。
目的やゴールを明確にすることで、的確な調査方法や対象者を選定できるためです。

2.調査期間の設定

調査の目的やゴールから、どのくらいの時間があれば求めている結果が得られるかを逆算し、調査にかける期間を決定します。
調査すべき項目やターゲット層、調査にかける準備期間なども考慮し、適切な期間を割り出しましょう。

3.予算の設定

調査方法を決定する前提として、かけられる予算を決定しましょう。
例えば、インタビュー調査などはターゲットのリアルな情報を得られる一方、会場費や交通費などのコストがかかります。
反対に、インターネットを介した調査であれば、それほどコストはかかりません。
かけられる予算と得たい情報をすり合わせて適切な調査方法を選定することが重要です。

4.情報収集

アンケートやインタビューなどを実施するにあたって、統計データなど公的な調査結果は事前に収集しておきましょう。
必要なデータを精査すると、調査によって深掘りしたい内容がより明確になります。

5.調査方法の決定

ここまでの事前準備が完了したら、調査方法を決定します。
調査では、ユーザーがわかりやすい質問を用意すること、期待している答えに誘導するような質問は避けること、質問項目を増やしすぎないことなどが大切です。
実施後に調査員とすり合わせながら、質問をブラッシュアップするといいでしょう。

 

市場調査を実施する3つのポイント

市場調査で有効な調査結果を得るには、どのような点に注意すればいいのでしょうか。
実施におけるポイントを解説します。

1. 目的・実施期間・費用を明確に設定する

前述でも触れた通り、目的調査を実施する前に、調査によって明らかにしたい内容やゴールを明確にしておくことが大切です。
調査の目的がはっきりしていなければ適切な調査方法やターゲットを絞ることができません。
曖昧なまま着手せず「どのような課題を解決したいのか、何を明らかにしたいのか、どのような結果を期待しているのか」を洗い出し、言語化しましょう。

あわせて、調査にかける期間や予算を設定することも大切です。
目的を達成するためにどのくらいの期間と予算が必要なのか逆算して想定し、最初に設定することで、工数や費用の超過を防止できます。

2. 仮説を立てた上で検証する

市場調査では、単にデータを収集するのではなく、事前に仮説を立てることが重要です。

例えば「自社製品の認知度を高める」という課題の解決を目指して調査を実施する場合には、現在の広告方法や販路などを分析し、なぜ認知度が低いのか、広告や販路のどの部分に問題があるのかなどについていくつか仮説を立て、その仮説が正しいかどうかを検証する調査を行います。

仮説を立てると、調査の方向性が明確になり、調査結果をマーケティングに活かしやすくなります。
仮説が間違っていれば、別の仮説を立てて再調査を行い、問題点を明らかにしていきましょう。

3. アンケートは回答しやすい内容・項目数を設ける

アンケート調査を行う場合には、対象者が回答しやすい内容や言い回しを心がけ、質問項目をできるだけ少なくするよう注意してください。
回答に困ってしまうような内容だったり、質問数が膨大だったりすると、対象者が面倒に感じて途中離脱する可能性が高まります。

対象者が手間に感じることがないよう、質問文はできるだけ簡潔な文章で構成し、質問数も最低限に抑えるよう意識しましょう。
調査員に対象者の反応をヒアリングしながら、質問内容や構成をブラッシュアップしていくのもおすすめです。

 

市場調査を企業のマーケティング戦略に活かそう

市場調査には、いくつかの種類や手法があり、解決したい課題や目的に適した手法を選択することが大切です。
そのためには、自社の課題が曖昧なまま着手せず、はじめに調査を実施する目的やゴールを明確に設定しましょう。
目的がはっきりすれば、調査に必要な期間や予算が確定し、工数オーバーの防止にもつながります。
今回紹介したポイントを抑えて、市場調査を効果的に取り入れてください。

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執筆者情報

執筆者の写真

佐藤 義昭 / 株式会社武蔵野 常務取締役

1971年、東京都生まれ。
1990年、武蔵野にアルバイトとして入社、ダスキン事業から新規事業まで経験。
2007年、経営サポート事業本部の本部長を経て2015年11月取締役に就任。
2021年、6月常務取締役に就任。

経営者向けに年間100回以上の講演実績があり、企業文化を強化する経営計画書作成法を伝授。
年に一度行われる社内経営計画書アセスメントの方針作りや、小山昇の実践経営塾の合宿では、経営者向けに経営計画書作成や短期計画作成を支援している。
おもな講演テーマに『経営計画書を作るには』、『手書きによる短期計画作成方法』などがある。

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