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株式会社武蔵野経営サポート事業部

MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2022/09/05 11:06

【事例あり】ポジショニングマップとは?軸の作り方やポイントをわかりやすく解説

「ポジショニングマップの分析手法を知りたい」「ポジショニングマップの作成方法を理解したい」と考えている企業経営者・代表者の方も多いのではないでしょうか。
ポジショニングマップは市場における自社商品のポジショニングを視覚化した図表です。
自社商品の強みがわかりにくい、顧客への訴求方法に迷っているといった悩みの解決に役立ちます。

本記事では、商品やサービスを分析できるポジショニングマップについて、事例を交えながら解説していきます。

 

ポジショニングマップとは

まずはポジショニングマップの意味と必要性について説明します。
作成方法をスムーズに理解するためにもポジショニングマップの基本をおさえることが大切です。

ポジショニングの意味

自社の顧客を明確にすることをターゲティングといいますが、一方のポジショニングとは「ターゲットが自社製品と競合を比較した場合の明確な差別化や訴求ポイント」を指します。

ポジショニングの目的は、自社のビジネスを顧客ニーズに合わせ、競合との差別化を行い、顧客の記憶に位置付けることです。
例えば「経営コンサルティングなら実績豊富なA社に依頼したい」「安くて美味しい牛丼ならB社と決めている」のように、顧客の心の中のポジションを明確にする施策です。

なお、ポジショニングマップは縦軸と横軸からなる2次元マップで表せます。
具体的なポジショニングマップの作成方法は後述します。

ポジショニングマップのニーズ

自社製品と競合の製品をポジショニングマップに配置することで、市場の全体像だけではなく、自社を含む各企業の製品のポジションを視覚的に把握できるため「自社の優位性」や「マーケティングで狙える空白領域の発見」に繋がります。
つまりポジショニングマップには「自社製品のマーケティング戦略の決定に活用できる」という必要性があるのです。

ポジショニングマップの活用シーンとして、既存製品のマーケティング戦略の見直しはもちろん、これから新しく事業を立ち上げる際や新製品や新サービスの開発段階にも活用できます。

 

ポジショニングマップ軸の作成方法・手順

ポジショニングマップ軸の作成は、一般的にKBF(購買決定要因)の洗い出しから始まり、競合の分析・比較した後、要素となる2つの軸を決めて自社と競合のマッピングを行います。
ここでは各フェーズのポイントを解説します。

KBF(購買決定要因)の洗い出し

KBFとは、顧客が「この商品を買おう」「このサービスに申し込もう」と決定する要因のことです。
商品やサービスによってもKBFは異なりますが、主に価格、機能、デザイン、大きさ、重さ、保証などが該当します。

KBFを考える際は、自社のターゲットが重視する項目は何かを考えることが大切です。
例えば「フリーランス在宅ワーカーで1人暮らしの男性を対象にしたデスクトップPC」であれば、最優先に「処理速度などの機能性」があり、次いで「保証期間の長さ」や「価格の安さ」が考えられるでしょう。

1人暮らしという状況を考えると自宅の間取りがワンルーム、もしくはそれに準じた広さという可能性が高いため「場所を取らないコンパクトなサイズ」という要因も重要かもしれません。
一方、デザイン性はそこまで重視されないでしょう。

このように各KBFの重みを考えながら決めていきます。

競合の分析・比較

商品・サービスのKBFを決めた後、自社と競合を比較します。
先ほどのデスクトップPCのKBFには「処理速度などの機能性」「保証期間の長さ」「価格の安さ」「場所を取らないコンパクトなサイズ」「デザイン性」がありました。
その中で自社とライバル企業を分析・比較した表を以下とします。

自社のデスクトップPCは、競合製品よりも「処理速度などの機能性」「場所を取らないコンパクトなサイズ」に優位性がありますが「価格の安さ」「デザイン性」で劣っています。

要素となる2つの軸の決定

自社と競合の分析・比較をした後、要素となる2つの軸を決めます。
自社の優位性を確認する場合は、競合の製品よりも優れているKBFを基準にします。
上記の表の場合は「処理速度などの機能性」と「場所を取らないコンパクトなサイズ」です。

一方、客観的に自社の立場を分析する場合は、顧客にとって最も重要なKBFを選択します。
仮に「処理速度などの機能性」と「保証期間の長さ」を重要視するなら、その2つを縦軸と横軸に設定します。

今回は、自社の優位性を確認するポジショニングマップとして、「処理速度などの機能性」と「場所を取らないコンパクトなサイズ」を軸に取ると考えましょう。

自社・競合のマッピング

要素となる2つの軸を決めた後、実際にポジショニングマップを作成します。
今回は「処理速度などの機能性」と「場所を取らないコンパクトなサイズ」なので、マトリクス表の縦軸の上に「場所を取る大きなサイズ」、縦軸の下に「場所を取らないコンパクトなサイズ」、横軸の右に「機能性良い」、横軸の左に「機能性悪い」という軸を設定します。

そうすると、自社は右下(機能性良い・場所を取らないコンパクトなサイズ)のポジションになります。
一方、A社のポジションは左側のライン(機能性悪い)のすぐ下部分(サイズ普通)、B社はA社よりもやや右側の配置(機能性やや悪い・サイズ普通)となり、C社は右上部分のポジション(機能性良い・場所を取る大きなサイズ)となります。

このようにポジショニングマップを描くことにより、自社の立ち位置が明確になります。
例えば、「処理速度などの機能性」ではC社と競合しているものの、「場所を取らないコンパクトなサイズ」では優位に立っていることがわかります。
また「場所を取らないコンパクトなサイズ」では自社にA社とB社が追随していますが「処理速度などの機能性」では自社に大きな優位性があることがわかります。

今回は自社にとって有利なKBFをベースにしましたが、別のKBFを設定すれば結果も変わります。
例えば左右の軸は変えずに、縦軸の上を「保証期間が長い」、縦軸の下を「保証期間が短い」にすれば、自社のポジションはやや右上に配置されるでしょう。

様々なKBFでポジショニングマップを作成することで、より客観的に自社の立ち位置を捉えられるため、今後のマーケティング戦略に繋げやすくなります。

 

ポジショニングマップ作成のポイント

ポジショニングマップ作成のポイントには、購買決定要因の考慮、相関の高い要素の回避、競合が存在しない領域の選定の3つがあります。
それぞれ解説していきます。

軸を決定する際に購買決定要因を考慮する

顧客が商品購入やサービスに申し込む際、全く重視していないKBFを軸に選んでも差別化にはなりません。
事前に顧客が重視している要因を見極めた上で、ポジショニングマップを作成することが重要です。

先ほどの例(在宅フリーランス向けのデスクトップPC)でいうなら、「付属ソフトの充実度」の重要性は低いでしょう。
必要なソフトがインストールされていれば需要を満たせますが、在宅フリーランスと一口にいっても、デザイナーもいればライターもいるので、最適な構成は難しいものです。
それよりもコストを低くしてほしい、というニーズのほうが高いと予測できます。

このように顧客が重視する購買決定要因で軸を考えることが大切です。

相関の高い要素を軸にしない

ポジショニングマップの縦軸と横軸は、相関性の高い要素で設定しないことが重要です。
例えば「処理速度などの機能性」と「価格」を軸にする場合、基本的に機能性が高ければ価格は高くなり、機能性が低ければ価格は安くなります。

ポジショニングマップ上の配置としても、自社と競合他社が右肩上がりにマッピングされるだけで「どのように差別化すればいいのか」という視点で考えることが難しくなります。
そのため、縦軸と横軸を考える際は、それぞれの要素が独立しているかどうかを考慮しましょう。

競合が存在しない領域がある軸を選定する

そもそもポジショニングマップの目的は、自社の競争優位性を探ることなので、競合他社が占めていない領域を的確に選ぶ必要があります。
自社が差別化できる領域が競合にとって進出しづらければ競争優位性を確保できますが、すでに競合が占めている領域に自社が進出しても独自性は確保できません。

つまり、競合が存在しない領域を分析した上で縦軸と横軸を選定することが重要です。

 

【ポジショニングマップの事例】自転車メーカーの場合

自転車メーカーの場合を仮定して、ポジショニングマップの作成手順とポイントについて解説していきます。

まず自社(A社)の特徴として、ファミリー層を対象にママチャリや子ども向け自転車の製造・販売の歴史があるとします。
豊富なデザインも支持されている会社です。近年、カーボン素材を安価に手に入れられるようになったため、ロードバイクへの進出を考えているとしましょう。

次に考慮したいのが競合他社の製品・サービスです。
B社は初心者から競技者まで幅広く選ばれているロードバイクを販売しています。
シンプルなカラーリングでデザインの豊富さには欠けます。

C社はハイエンドユーザー向けに高品質なロードバイクを販売しています。
技術力の高さに定評がありながら、豊富なデザインも好評です。

その後、自社と競合の特徴を列挙した後、KBFを元に縦軸と横軸を設定します。

ロードバイクのKBFには価格、品質、耐久性、重量、素材、利用場面、デザインなどがあるでしょう。
その中で自社(A社)の強みは、素材を安く入手できることと豊富なデザイン、ファミリー層からの認知です。

そこで「利用場面(競技者 or 街乗り)」と「デザイン」に着目してポジショニングマップを作成します。
縦軸の上が「デザイン性が高い」、縦軸の下が「シンプル」、横軸の左が「競技者」、横軸の右が「街乗り」とした場合、A社は右上のポジションになります。

一方のB社はポジショニングマップの下、C社は左上のポジションです。

その結果、自社(A社)は日々の生活に馴染みながらも、比較的高性能なロードバイクの製造・販売戦略がベストと判断しました。
このようにポジショニングマップは、KBFをベースにしながらも、相関性が低い2つの軸(今回は「利用場面」と「デザイン」)、競合が存在しない領域の軸設定という要素が大切といえます。

 

事業の優位性を可視化するにはポジショニングマップが有効

ポジショニングには「自社の製品を顧客の記憶に位置付ける」という目的があり、ポジショニングマップには「自社製品のマーケティング戦略の決定に活用できる」というニーズがあります。
ポジショニングマップの作成の手順は、最初にKBF(購買決定要因)を洗い出した後、競合他社を分析し、要素となる2つの軸を決めて自社と競合のマッピングを行います。

注意点として、顧客が重視している購買決定要因を考慮した上で、相関の高い要素を避け、独自の優位性に繋がる軸を設定することが大切です。

ポジショニングマップのニーズや作成方法を理解した後、自社の業績を上げる方法として重要なのが環境整備です。
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