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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/05/13 09:10

経営

人材育成による課題とは【人材育成/モチベーション】

読了まで約3分

企業の事業発展、生産性向上に欠かせない経営課題の1つに、人材育成があります。
「人材育成が上手く行かない」という企業の多くは、育成する側である上司が多忙で人材育成に時間が割けない、
育成担当者の指導意識や育成スキルが低い、育成される側の部下に自己研鑽の意識が低いとった課題を抱えています。

まずは課題となる問題点をしっかりと理解し、適切な解決策を講じましょう。
この記事では、人材育成における3つの課題と、その解決策についてご紹介いたします。

人材育成とは

そもそも人材育成とは、企業が掲げた経営目標を達成するために、組織内の従業員が必要なスキルや知識・経験・姿勢などを習得しスキルアップすることによって、将来的な業務遂行能力を高めることを目的とした活動のことです。
これは、新入社員に向けた教育や研修、社内の勉強会などを通じて実現されます。

似た言葉として人材開発がありますが、人材育成は現在の従業員の能力向上に焦点を当てているのに対し、人材開発は企業の将来ニーズの為に、将来の従業員の能力開発に焦点を当てています。
従業員個人の目標か、企業の目標を達成することがゴールであるかの違いがあり、異なる概念として扱われます。

人材育成は、従業員の自己成長を促すため、企業の人材管理において必要不可欠な要素です。

 

人材育成を行う理由

人材育成の重要度が高まっている背景として、「人材不足」が挙げられます。
中小企業は特に顕著に人材不足の傾向が高まっており、会社経営や職場環境に大きな悪影響を及ぼしています。[注1]

[注1]厚生労働省:令和元年版_我が国を取り巻く人手不足等の現状

人材不足を解消するためにも、人材育成は必要不可欠です。
人材育成を行う主な目的をいくつかご紹介します。

組織の発展と成長

人材育成は、企業の組織発展と成長に不可欠です。
優れた人材を育成することで、組織の業績を向上させ、競争力を高めることができます。

人材の定着とモチベーション向上

企業が人材育成に力を入れることで、従業員の能力向上やキャリアアップの機会を提供することができます。
その結果、従業員のモチベーションが高まり、企業に対する忠誠心や定着率の向上につながります。

新しい技術や知識の導入

人材育成は、新しい技術や知識の導入にもつながります。
従業員の能力を高めることで、より高度な業務や技術を導入し、企業の競争力を高めることができます。

リスク管理

従業員の能力やスキルが向上することで、組織が適切なリスク管理を行うことができます。
例えば、人材育成によって、従業員がコンプライアンスやリスク管理に関する知識を身につけることができ、企業のリスクマネジメントが強化されます。

社会貢献

人材育成は、企業が社会貢献を果たすことにもつながります。
従業員の能力向上やキャリアアップを支援することで、社会に対して貢献することができます。

以上のように、企業が人材育成を行うことで、組織の発展や成長、従業員のモチベーション向上、新しい技術や知識の導入、リスク管理、社会貢献など、さまざまなメリットを得ることができます。

 

人材育成における3つの課題と解決策

人材育成は、企業にとって重要な経営課題の1つです。
人材育成を円滑に、効率的に進めるためには、企業が次の3つの課題を理解し、解決策を講じる必要があります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. 業務が多忙なため育成に時間が割けない

団塊世代の定年退職や、少子化による新卒社員の減少が続くなか、多くの企業が人材不足の問題を抱えています。
人材育成の指導を担当するのは中間管理職や経験のある社員ですが、自身の業務が多忙を極め、人材育成の時間を割けないケースは少なくありません。
特に現場で実務を通じて指導を行うOJTの場合、納期の進捗遅延、変則的なトラブルなどの発生などを理由に、育成指導がストップしてしまうことがあります。

この課題を解決するには、育成指導を担当する上司が業務内容を見直すことが重要です。
自身の業務とは別に育成指導を行うのではなく、「育成指導も本来の業務のひとつ」であることを認識し、業務中にOJTを組み込むことで対応します。

また、育成の対象者に「やるべき業務」「業務の目的・必要性」「業務を遂行することで得られる成果」を
十分に理解させるために、具体的な人材育成計画書を作成しておくことも重要です。

2. 担当者の指導意識や育成スキルの不足

業績優秀、またはスキルが高い人が、必ずしも指導意識や育成スキルが高い指導者なわけではありません。
厚生省の調べでは、近年管理職に不足している能力や資質について、「部下や後継者の指導・育成力」を挙げる企業が61.7%と、全体の半数以上を占めました。[注1]

[注1]厚生労働省:平成26年版 労働経済の分析「人材育成の現状と課題」

人材育成を行うにあたって必要な育成スキルとは、業務のやり方をわかりやすく指導することと、教育する対象者のモチベーション管理です。
人に教えるという行為はとても難しく、指導する側にもある程度の経験が必要です。
育成指導に携わる管理職や先輩社員には、人材育成のための研修をうけてもらい、育成スキルの底上げをしましょう。
指導方針や育成担当者との意識の乖離などに悩んでいる社員がいる際は、組織全体で積極的にフォローすることが重要です。

管理職の育成に関してお悩みの方はこちらをご覧ください。
管理職 育成課題とは【人材育成/マネジメント力】

また、はじめのうちは人材を育成する自覚や認識が除している場合も多く、
育成対象者とのコミュニケーション不足などで、信頼関係が構築できないケースがあります。
育成担当者は、人材育成は企業の生産性の向上に欠かせない業務であることを自覚し、指導意識を高めることが求められます。

3. 従業員に意欲がない

育成担当者が熱心に教えても、育成される対象者の意識が低ければ、良い成果は生まれません。
特に新卒社員の中には、社会人としての自覚がまだ薄く、仕事に対する熱意が低い場合があります。

「指導が全く響いていない」「モチベーションが低い」といった理由で、人材育成が上手く行かず、担当者が頭を抱えてしまうケースは少なくありません。
人材育成において指導者となる上司は、対象者の部下の意欲向上に働きかけ、スキルアップへのモチベーションを高める必要があります。

成果を出す人の特徴とはどういったものか、下記記事をご参照ください。
結果を出す人の共通点や特徴とは?成果を出す人材育成のポイント

仕事ぶりや努力を積極的に褒める、ある程度の仕事は任せながらも、行き詰まったときや困ったときはサポートする、
気軽に相談に乗れる雰囲気で接するなど、部下が上司を信頼し、働く意欲を出せるよう環境作りを心がけましょう。

育成対象者と年齢の先輩社員をメンターとして抜擢するのもおすすめです。
部下は、業務以外での悩みや不安点などを気軽に相談しやすくなり、先輩社員は将来自分が育成指導者になったとき、メンターの経験が役に立つでしょう。

 

人材育成の成功事例

トヨタ自動車

トヨタ自動車は、独自の生産方式である「トヨタ生産方式」をと呼ばれるものを確立し、それを徹底的に従業員に教育しています。
この教育によって、従業員は生産性を高めるための考え方や技術を身につけ、トヨタ自動車の成功につながっています。

ニトリホールディングス

ニトリホールディングスは、全社員が数年おきに様々な部署・職種への配転を経験する「配転教育」と呼ばれる教育制度を取り入れています。
また、「30年キャリアプラン」といった将来のプランを考えたりと、従業員一人ひとりの描く未来とやるべき仕事を連動させる人材育成を実践しています。

 

人材育成を円滑に進めるには課題の理解と適切な解決策が重要

企業にとって重要な戦略課題のひとつ、人材育成には、育成担当者が多忙で育成が後回しになる、
育成担当者の育成スキルの欠如、育成される側の意識の低さなど、さまざまな課題があります。
企業はそういった課題と向き合い、ひとつひとつに適切な対処を行う必要があります。

人材育成はお金や時間をかければよいというものではなく、教育担当者の熱意、そして育成スキルの底上げが大切です。
また、教育される側の意識や、モチベーションを向上させることも、人材育成を円滑に進めるためには欠かせないポイントでしょう。

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