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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2022/07/15 11:18

経営

ラテラルシンキングとは?ロジカルシンキングとの違いや実践方法を解説

ビジネスを進めていくにはさまざまな思考が求められます。
ラテラルシンキングもそのひとつで、物事を一方向ではなく多面的に考察し、今までにない新たな発想を生み出すための思考法です。

先行不透明な時代において既成概念にとらわれることなく、柔軟な発想をおこなうための思考法として注目を集めるラテラルシンキング。
具体的なメリットや鍛えるための方法にはどのようなものがあるのでしょう。

本記事では、ラテラルシンキングの概要、ロジカル・クリティカルシンキングとの違いなどを踏まえ、ラテラルシンキングを実践するためのポイントを解説します。
ビジネスで新たな発想方法を生み出すためにもぜひ参考にしてください。

 

ラテラルシンキングとは?

ラテラルシンキングの実践方法や鍛え方を知る前に、まずはラテラルシンキングの概要と主なメリットについて解説します。

ラテラルシンキングの意味

ラテラルシンキングのラテラルとは、『側面の』『水平の』といった意味を持ちます。
日本語では、水平思考とも呼ばれる思考法です。

これまでの慣習や既成概念を基にした思考は、既存ビジネスを強固なものにするには効果的ですが、革新的な改革や新たな商品・サービスの開発には向いていません。

ラテラルシンキングは、ビジネスにおいてひとつの事象をあらゆる方面、角度から捉え、これまでにない革新的な発想を生み出す思考法です。
慣習や既成概念にとらわれずに発想を広げられるため、斬新な発想、アイデアが求められる際に効果を発揮する思考法といえるでしょう。

ラテラルシンキングを最初に提唱したのは、マルタ共和国の医師であり、心理学者、作家、コンサルタントでもあるエドワード・デボノ博士です。
1960年代にそれまでの論理的思考や分析的思考を垂直型思考とし、それに対して論理に頼らない直感的な思考を水平思考(ラテラルシンキング)として提唱しました。

ラテラルシンキングの主なメリット

ラテラルシンキングの主なメリットは、斬新なアイデアが生まれやすい、結論や解決策を導き出すのが早い、導き出される結論や解決策が多いなどです。
それぞれについて簡単に説明します。

斬新なアイデアが生まれやすい

ラテラルシンキングではこれまでの慣習や既成概念にとらわれる必要がないため、斬新なアイデアが生まれやすくなります。
たとえば、ラテラルシンキングの提唱者である、デボノ博士は1984年に開催されたロスオリンピックにおいて、それまで認められていなかった営利団体のスポンサー受入を提案しました。

規模が拡大することで赤字が膨れ上がり一部の国しかオリンピックを開催できなくなる危機を救い、スポンサー収入によって開催国が豊かになる仕組みづくりに貢献したのです。

結論や解決策を導き出すのが早い

論理的なアイデアが求められる垂直型思考に比べ、直感的なアイデアが求められるラテラルシンキングは分析や証明といったプロセスを必要としません。
直感的なアイデアを精査し、課題解決を実現できるかどうかを重視するため、結論に早くたどり着けます。

導き出される結論や解決策が多い

ラテラルシンキングでは、ひとつの事象をさまざまな側面、角度から見るため、結論や解決策も側面、角度ごとに導き出される可能性が高くなります。
もちろんすべてが結論につながらない場合もありますが、多様なアイデアが多数生み出されるのはラテラルシンキングのメリットといえるでしょう。

 

その他の思考法との違い

ビジネスをおこなう際の主な思考法には、ラテラルシンキングの他にロジカルシンキング、クリティカルシンキングなどがあります。それぞれについて解説します。

ロジカルシンキングとの違い

論理的思考と訳されるロジカルシンキングは、ひとつの事象を体系的に整理し、推論を重ねながらひとつの解決策を見出す思考法です。

具体的には過去の経験やデータから共通点や傾向を見つけ結論に導く帰納法。
もしくは、元からあるルールや事実に新たな情報を紐づけて結論に導く演繹法の二つの方法があります。

ラテラルシンキングはさまざまな側面や角度から結論を探りますが、ロジカルシンキングはひとつの面を深く掘り下げながら結論を探るイメージです。
ラテラルシンキングが複数の解決策を見出すのに対し、ロジカルシンキングの解決策は論理的で矛盾のないひとつになります。

クリティカルシンキングとの違い

クリティカルシンキングは批判的思考と訳される思考法で、過去の事例やデータに対し批判的な視点で疑うことで物事の本質に迫っていく思考法です。
過去の成功例が実は単なる偶然だったのではないか、データは本当に正しいのかなどを検証し、そこから新たな解決策を導き出します。

ラテラルシンキングではこれまでの慣習や既成概念にとらわれないことが重要ですが、クリティカルシンキングは疑うことから始める点が大きな違いです。
既成概念の枠から外れて考えるのがラテラルシンキング、既成概念の枠のなかで既成概念に間違いはないかを考えるのがクリティカルシンキングといえるでしょう。

 

ラテラルシンキングの実践方法

ラテラルシンキングを実践するのに重要なポイントは、不満の感情を洗い出す、前提を疑う、 見方を変える、の3点です。
それぞれについて簡単に解説します。

不満の感情を洗い出す

日常的におこなっている業務のなかで滞りがちであったり、無駄な手間がかかっていたりするような不満の感情を洗い出します。
現状の不満をいかに解決するかを考えることで新しいアイデアが浮かびやすくなるでしょう。

具体的には『全国から購入者を増やすためにネット通販を開始したが、これまでよりも問い合わせや少額注文が増えて手間もコストもかかるようになってしまった』『紙文書の電子化によってテレワーク導入を進めたが、コミュニケーションが上手く取れずに結局は出社しないと仕事が進まない状況になった』などです。

前提を疑う

ラテラルシンキングの基になるのは、クリティカルシンキングの前提を疑う思考法です。
ただし、クリティカルシンキングの場合、そこからロジカルになぜ前提が間違っているのかを分析していきますが、ラテラルシンキングには分析は必要ありません。

前提を疑うのは同じですが、ラテラルシンキングでは間違えていることを前提とし、枠から外れて自由な発想で思考を巡らせていきます。
前提を持たないことでかえって物事の本質を捉えられるようになる可能性も高まるのです。

見方を変える

これまでの慣習や規制概念の枠から外れるとは、言葉では簡単に言えますが実際に枠から外れて思考するのは簡単ではありません。
ポイントはこれまでの見方を変える方法です。
具体的には、ブレインストーミングの考案者である、アレックス・F・オズボーン氏のチェックリストを活用します。

転用
既存の商品・サービスの使い方を改め、新しい使い方を生み出すことで話題をつくれるかどうかを考える。

・応用
過去にヒットした商品、流行ったサービスなどを上手く応用して、別の商品・サービスに使えないかどうかを考える。

・変更
商品カラーを一色だけ変える。ボタンをレバーにしてみるなど、既存商品・サービスの一部分だけを変更してみたらどうなるかを考える。

・拡大
既存商品を大きくする、重くする、厚さを出す、強度を上げる、数を増やす。サービスであれば、提供時間を長くする、頻度を増やす、付加価値を上げるなど全体的に拡大すれば顧客単価が上がるかどうかを考える。

・縮小
既存商品を小さくする、軽くする、薄くする、強度を下げる、数を減らす。サービスであれば、提供時間を短くする、頻度を減らす、付加価値を減らすなど全体的に縮小することで顧客層を広げられるかどうかを考える。

・代用
商品のコア部分以外の素材、材料などをこれまでのものから低コストのものに代えられるか。
工場の機械を他の工程にも使えないかなど、代用によってコストや手間を削減できないかどうかを考える。

・置換
作業工程を変えてみる、オフィスレイアウトを変更して作業動線を変えてみるなど、これまでの工程や動線を置換することで効率化が進むかどうかを考える。

・逆転
これまでのやり方を逆にしてみる、商品の上下左右を逆にしてみるなど、発送を180度変えることで新たなアイデアが生まれるかどうかを考える。

・結合
複数の商品、サービスを組み合わせることで新たな商品、価値を生み出せるかどうかを考える。

 

ラテラルシンキングの例題

ラテラルシンキングを理解するうえで、よく使われる例題『オレンジの分け方』と 『ウミガメのスープ』を紹介します。

【クイズ問題】オレンジの分け方

13個のオレンジを3人で分けるにはどうすればよいかという問いに対し、4つずつ配り、残り1個を3等分する、重量で3等分するなどが一般的な思考でしょう。

これに対し、ジュースにして3等分する、3等分して残った1個の種をまき、実った段階で3等分するなど、目の前のオレンジを分けるという前提にとらわれない発想がラテラルシンキングです。

【クイズ問題】ウミガメのスープ

レストランでウミガメのスープを注文した男性がひと口飲んだ段階で、シェフにこれは本当にウミガメのスープかどうかを確認しました。
シェフに間違いないと言われた男性は、すぐに勘定を済ませ、帰宅して自殺しました。
なぜでしょう?

この問に対し、出題者と回答者に分かれ、回答者は出題者にさまざまな質問をし、出題者は「はい」か「いいえ」で答えを返し、その返答から回答を推理するクイズ問題です。

奇想天外なクイズで少ないヒントのなかから回答を導き出すには、既成概念の枠にとらわれない自由な発想が求められます。
そうした意味で、ウミガメのスープはラテラルシンキングを身につけるために高い効果が得られるクイズです。

 

ラテラルシンキングの鍛え方

ラテラルシンキングを鍛えるには日ごろからの訓練が欠かせません。
具体的には、ひとつの事象を複数の視点から捉える、考え方を意識して変えてみる、 日常的に活用する習慣をつける、の3点が重要です。
それぞれについて簡単に解説します。

考え方の対象を複数の視点から捉える

ラテラルシンキングに必要なのは自分の視点以外に相手の視点、第三者の視点など複数の視点から捉えることです。
自分の視点だけで思考すると自分の想像する枠を超えることが難しくなります。

また、従来とおりの思考だとこれまでの慣習や既成概念にどうしてもとらわれてしまいがちです。
立場が変われば思考も変わるため、これまでの発想の枠を越えた思考を生み出しやすくなるでしょう。

考え方を意識して変えてみる

いつもとは異なる考え方をするよう意識することも重要です。
たとえば、過去の経験やデータに当てはめて考える癖がついている方であれば、直感的な判断のみで動いてみます。
また、性別による違い、年齢による違い、立場による違いでどう思考が変わるのかを意識してみるのもおすすめです。

多くの人はつい自分の得意なパターンに当てはめて考えてしまいがちですが、自分以外の立場になれば得意なパターンも使えません。
そこから思考を進めていくと新たな発想を生み出せる可能性も高まります。

日常的に活用する習慣をつける

ラテラルシンキングを鍛えるのにもっとも重要なポイントは、仕事以外でも常にラテラルシンキングを意識し、習慣づけてしまうことです。

たとえば、朝起きてから自宅を出るまでの一連の流れが本当にスムーズに進んでいるのかを疑い、よりスムーズに進むための新しい流れを試してみる。
また、家族や恋人、友人と喧嘩をした際、どうすればわだかまりなく仲直りができるかを考えるなど、日常でもラテラルシンキングを鍛えるチャンスはいくつも転がっています。

身の回りの人の話を聞いて試してみたり、オズボーン氏のチェックリストを使ってみたりなど、時には他者の力を借りてラテラルシンキングをおこなうことで自然と新しい発想を生み出せるようになるでしょう。

 

ラテラルシンキングを活用してビジネスに新たな発想を

ラテラルシンキングは、これまでの慣習や既成概念にとらわれない発想で新しいアイデアを生み出すための思考法です。

ただし、既成概念の枠から飛び出しての思考は一朝一夕で身につくものではありません。
ラテラルシンキングを鍛えるには、仕事でもプライベートでも、常に自分以外の人だったら、どうするだろう、どう解決するだろうという複数の視点を持つことが重要です。

常に前提を疑い、斬新な発想を生み出していく思考を身につけることで経営課題を解決し、商品開発、新たな事業戦略の策定にもつながっていくでしょう。

株式会社武蔵野では、経営コンサルティング事業を軸とした経営サポート事業、社長のサポート事業などを展開しています。
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