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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2020/10/14 22:34

経営

中堅社員のリテンションとは【人事/労働環境】

読了まで約2分

中小企業を悩ませる大きな問題のひとつが「中堅社員の離職・退職・転職」といえるでしょう。
終身雇用制が崩壊して長い時間が経過し、現代社会では劣悪な労働環境への対策として「転職や退職が当たりまえ」です。
経験を積み、単独でもチームでもある程度仕事ができるようになった中堅社員の流出は、会社の組織力や業績の低下につながります。

人的資源を失っていくと、社内の労働環境は悪化する一方です。
一部のリーダーへ負担が集中し、仕事を覚えきっていない若手社員の教育にまで手が回らずに、
新入社員の退職が相次ぐようになれば、いずれ会社という組織すら維持できなくなってしまうでしょう。

今回は、中小企業が注意を払うべき中堅社員のリテンションについて、どういった対応をすればよいのかを解説していきます。

リテンションとは中堅社員の離職を防ぐマネジメントのこと

リテンションとは、「人材の定着・維持」を意味する用語です。
顧客の定着という意味で用いられることもありますが、人事の世界では、優秀な人材を確保しておくための施策として使われています。

本来なら社員の立場に関係なく、入社したての新入社員も管理職も対象にするのがリテンション戦略・リテンションマネジメントですが、
今回は中長期的に見て重要な、中堅社員のリテンションについて見ていきましょう。

転職に対するハードルの低下で中堅社員の離職リスクが増えている

終身雇用制の崩壊、長時間労働による過労死等の社会問題化にともなって、転職や退職についてのハードルは大きく下がりました。
また、インターネットやSNSの発展を通じて、他社や別業界の働き方を手軽に知ることができるようになった点も大きいでしょう。

中堅社員は、ある程度仕事に慣れたことで、自分の働き方やライフスタイル、会社の問題点にも目を向ける余裕を持てるようになります。
そのため、雇用条件のよい会社へ転職したり、将来のことを考えて退職したりする中堅社員が出てくるのです。

中堅社員のリテンションの重要性が高まったのは、時代の流れとともに転職・退職がしやすくなったからといえるでしょう。

人的資源の流出を防ぐためにリテンション戦略が必要不可欠

新卒一括採用を重視する日本の企業では、人材の教育に対して多大なコストをかけます。
中堅社員はある程度仕事ができるだけでなく、新入社員の教育も可能で、人によっては管理職への昇進も視野に入る人材です。
中堅社員の離脱は、それまで少なくない時間と人件費を費やしてきた企業にとって、無視できない大きな損失といえるでしょう。
中堅社員の数が減っていけば、新入社員を教育する余裕もなくなっていきます。
とくに大企業とくらべて人材が限られる中小企業は、社員ひとりの離脱に対する影響も大きいはずです。

新入社員を安定して教育していくためにも、企業は中堅社員に対するリテンションに力を入れる必要があるでしょう。

 

働き方改革や評価方式の改善など!中堅社員に効果的なリテンション

中堅社員のリテンションを考えるうえでおすすめの対策は、

  1. 長時間労働等の問題を減らす
  2. 努力や成果を公正に評価する
  3. 育休・介護休暇後の職場復帰制度等を整備する
  4. リーダーにコーチング研修を施してほめる文化を定着させるなどです。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1. 長時間労働等の問題を減らす

中堅社員のリテンションを重視するなら、人員配置や仕事量を見直して、過度の長時間残業をしなくてもよい社内体制を整備しましょう。
2020年4月1日からは労働関連法が改正され、法律でも残業時間に絶対の上限が設定されました。
企業の義務として捉え、ぜひ労働環境の適正化に力を入れてください。

2. 努力や成果を公正に評価する

企業に人を居着かせるコツは、「自分の努力が報われている」「評価されている」という自己肯定感や満足感を刺激することです。
社員の努力や成果に対してインセンティブを用意するなど、努力に報いることのできる評価制度を用意しましょう。

3. 育休・介護休暇後の職場復帰制度等を整備する

少子高齢化が進む日本では、妊娠・出産・介護にあわせた退職者を食い止めるための制度が必要不可欠です。
優秀な社員が退職を選ばざるを得ない状況を避けるために、職場復帰制度を整備したり、短時間労働やテレワーク等の幅広い働き方を用意したりしましょう。

4. リーダーにコーチング研修を施してほめる文化を定着させる

多くの現代人は、大人になるとほめられる機会が減ります。
しかし責任のある仕事をしている大人だからこそ、ほめることで承認欲求を満たす効果は大きいといえるでしょう。
管理職やリーダーを中心にコーチング研修を行うなどして、意識的にお互いがお互いをほめあう文化を定着させてください。
相手をほめる習慣作りをすれば、人間関係の改善やコミュニケーション頻度の向上を見込めるというメリットもあります。

 

中小企業のリテンションに力を入れて業績を安定させよう

中小企業にとって、中堅社員は新入社員の教育もでき、将来の管理職候補にもなり得る貴重な人的資源です。
社内の労働環境や待遇の問題で中堅社員の流出がつづくと、いずれは新入社員の教育や日々の業務すら手が回らなくなってしまうかもしれません。

事業を継続し、次世代へ引き継ぐための方策として、中小企業の経営者は、中堅社員に対するリテンションに力を入れましょう。

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