中小企業の業績を最短距離で伸ばすなら株式会社武蔵野の経営コンサルティング

株式会社武蔵野経営サポート事業部

MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/06/22 15:13

経営

シナジー効果とは?意味や種類、事例を紹介

読了まで約3分

ビジネスシーンでよく耳にする「シナジー効果」という言葉。
「シナジー効果をもたらす」「シナジー効果を得る」といった文脈で使われますが、詳しい意味を知らない方も多いのではないでしょうか。
シナジー効果は、企業成長を加速させる原動力であり、経営者はぜひ押さえておきたいキーワードです。

今回は、シナジー効果の基礎知識にはじまり、類語やメリット、実際にシナジー効果を得る方法などを紹介します。

シナジーとは

シナジー(Synergy)とは、人や物、事象など複数のものがお互いに作用し合って、効果や機能が高まることを指します。
日本語では「相乗効果」「共同作業」ともいわれ、一般的には2者が協力し合うことで「1+1=2」以上の結果を得られた場合に使われます。

ビジネスシーンにおけるシナジー効果とは、2つ以上の企業や部署が提携して、お互いの設備や機能、技術を活用し合い、それぞれが単独で活動しても得られなかった成果を得ることを指します。
双方にとって「Win-Win」な状態が前提ですので、片方だけが利益を得ている状況ではシナジー効果といえません。

具体的には、2社以上の技術融合による新たな製品の製造、企業の買収や統合による事業領域の拡大などがあげられます。

 

シナジー効果のメリット

シナジー効果は、企業にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。代表例を紹介します。

コスト削減

複数の企業が統合・提携することで、重複する部門や投資先の見直し・再構成が行えるため、コスト削減につながります。
例えば、ある商品の製造や販売に関する事業を統合する場合、仕入れ先を一本化したり、運搬作業を共同で行ったりすることで、コスト削減が見込めます。

また製造規模を拡大できれば、大量仕入れによる製造費の削減を図ったり、製造プロセスの効率化を目指したりすることが可能です。

さらに、技術やノウハウの共有により人件費や教育費の削減も目指せます。
知識や経験の豊富な人材ほど採用や育成に多額の費用と手間がかかりますが、複数の企業が提携することで人材を確保できる可能性が高まります。
そのため、採用・育成関連コストの削減にもつながるのです。

営業先や販路拡大

2社以上の企業が提携すると、お互いの営業先や取引先を持ち寄ることができ、販路や商圏の拡大につながります。
また、企業規模が拡大することでブランド力の強化にもつながり、さらなる売上拡大が目指せるでしょう。

特に、業種の垣根を超えた提携は、大規模な販路拡大を目指すことができます。
最近では、大手家電量販店とファストファッションブランドが提携し、お互いの購買力を取り入れる経営戦略が話題となりました。
全く異なる販路を持った2社が提携することで、お互いの顧客層への認知度拡大に成功しています。

 

さまざまなシナジー効果

シナジー効果は、シナジーによって生み出される成果によって「事業シナジー」「財務シナジー」「組織シナジー」の3つに分けられます。
それぞれ、詳しく解説します。

事業シナジー

事業シナジーとは、コスト削減や事業規模の拡大、人材採用力の強化といった事業推進に関するシナジーのことです。

前の章で説明した通り、企業統合によって重複する部門や投資先を見直すと、コストカットにつながります。
また、事業拡大により生産規模が拡大すれば、仕入れや物流にかかるコストを削減し、純利益を増やすことが可能です。

経営効率化によって自社の優位性が高まれば、採用力強化にもつながるでしょう。

このように、複数の企業が統合して付加価値が高まり、事業を優位に推進できるようになることが事業シナジーにあたります。

財務シナジー

財務シナジーは、節税や余剰資金の活用など、税金や資金に関するシナジーです。

企業がM&Aを実施すると、繰越欠損金などの債務を受け継げるため、節税効果を見込めるケースがあります。
買収先の企業が過去に積み上げた繰越欠損金は自社の会計に計上することが可能であるため、黒字であれば利益分を圧縮できるのです。
課税対象額を小さくでき、節税につながります。

また、企業の買収や合併は余剰資金の有効活用にもつながります。
特に上場企業の場合には、過度な余剰資金をそのまま遊ばせておくと資金効率が悪いという印象が付いてしまい、株主から厳しく追求される可能性があります。

人材獲得に資金を回したり、スタートアップ企業に投資すると、将来的にプラスになって返ってくるかもしれません。

組織シナジー

組織シナジーとは、生産性向上や業務効率化など、組織や人のパフォーマンスが高まる効果です。

組織の提携や統合により、自社とは違う価値観や文化が入ってくると、組織の活性化につながります。
お互いの知見やノウハウを出し合って連携することで生産力が強化されるだけでなく、社員のモチベーションアップといった効果を期待できます。

また、知識や技術の交換により社員の力量が向上すると、成果に対する意欲も向上します。
より短時間で効率的に成果を生み出そうという社員の意識が高まり、業務プロセスの見直しや組織の連携が強化されます。

 

反対語:アナジー効果とは

「アナジー(anergy)」とは、反応を示さない不活性の状態を示す英単語です。
アナジー効果は、シナジー効果の対義語として紹介される言葉で、統合・提携によるマイナスの効果を指します。
そのため「負のシナジー効果」「マイナスシナジー」「ネガティブシナジー」と呼ばれることもあります。

ビジネスシーンにおける「アナジー効果」というと、例えばそれぞれ10の価値を持った企業同士が統合した場合、20以上の価値が生まれればシナジー効果とされますが、逆に15に減ってしまうとアナジー効果となります。
M&Aや多角化戦略を実施すると、事業領域の拡大といったシナジー効果を得られる一方、意思決定の遅れやコーポレートガバナンスの形骸化といったアナジー効果が発生する可能性があるのです。

 

シナジー効果を発揮する方法

シナジー効果を生み出すには、他社や他部署と事業を統合したり、提携したりしなければなりません。
具体的な統合・提携の方法としては、次の4つがあげられます。

  • 業務提携
  • M&A
  • 多角化戦略
  • グループ経営

それぞれの方法について、詳しく解説します。

業務提携

業務提携とは、異なる製品やサービス、技術、販路を持った企業がタッグを組み、お互いの課題や弱みを補強しながら企業価値の向上を目指す方法です。
技術的なノウハウだけでなく、経営ノウハウを共有すると新規市場の開拓や業務改善などにつながり、より高いシナジー効果が発揮されるでしょう。

実際の例としては、国内最大手の自動車メーカーであるトヨタと、小型車を得意とするマツダとの資本提携があげられます。

両社は相互に株式を取得し、お互いが持つ電気自動車技術と小型車技術を組み合わせることで、海外市場の開拓や仕入れコストの削減といったシナジー効果を生み出しました。

M&A

M&Aとは「Mergers(合併)and Acquisitions(買収)」のことで、2つ以上の会社が合併したり、ある会社が他の会社を買収したりすることを指します。
M&Aを実施して企業規模が拡大すると、生産量の拡大による仕入れコストの削減や業務効率化の推進、市場における自社優位性の向上、節税効果といったシナジー効果が得られます。

M&Aは、業態や目的によって、さらに以下の4つに分けられます。

  • 水平型:同じ業種・業態の企業を買収または合併する
  • 垂直型:商圏の上流から下流までカバーできるワンストップサービスの実現を目的にする
  • コングロマリット型:異業種参入などを狙って自社とは異なる業種の企業を買収する
  • 周辺市場推進型:新たな市場の開拓と新商品の開発を目的にする

多角化戦略

多角化戦略とは、自社の主力事業とは異なる事業分野に資源を投入し、新しい市場の開拓や顧客獲得を目指す方法です。
販路拡大による売上の向上やシェア獲得、製品力の強化、経営リスクの分散といったシナジー効果が期待できます。
代表例としては、大型小売店が金融業界に参入して店舗の利用客に現金手続きができる場所を提供する、フィルムメーカーが技術を活かして化粧品開発を展開するなどがあげられます。

多角化戦略は、M&Aと同様に4つの類型に分けられます。

  • 水平型:既存の市場・顧客に向けて新商品を投入する
  • 垂直型:類似した市場に対して、既存の技術とは関連性が低い商品を投入する
  • 集中型:既存の技術を活かして作った新製品を、新規市場へ投入する
  • 集成型:全く新しい商品を新規市場へ投入する

グループ経営

グループ一体経営とは、複数のグループ企業をもつ母体が、共通する部署や機能の一本化を図ることです。
業務の統一化によるコスト削減、経営のスリム化によるスピーディな経営判断といったシナジー効果が期待できます。

実際の事例としては、LIXILグループが行なった会計システムの統合が有名です。
LIXILはトステムとLINAXが統合してできたグループであり、統合後もそれぞれ別の会計システムを利用していましたが、グループ全体の収益を把握するのに手間がかかることは明らかでした。

そこで、子会社105社の会計システム統合を図った結果、システム維持費の削減や人材の有効活用、人件費の削減といったシナジー効果を生み出しています。

 

まとめ

企業を大きく発展させるためには、単なる足し算ではなく、掛け算式の経営によって1つの事業からより多くの利益を生み出さなければなりません。
その原動力となるのが、シナジー効果です。
事業の統合や提携によって、自社だけでは達成できない大きな成果を生み出すことが可能になります。

シナジー効果の種類やメリットを理解し、必要なタイミングでシナジー効果を使いこなしてください。

具体的な事業計画を作成するためには経営計画書の作成が重要です。
経営計画書とは、会社の数字・方針・スケジュールをまとめられる手帳型のルールブックです。

以下のページから経営計画書を無料でお試しいただけるので、ぜひご覧ください。

武蔵野のサービスに
ご興味が出てきた方

CONTACT