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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2023/04/14 09:53

採用

リファラル採用とは?導入のメリットやデメリット・進める方法とコツを詳しく解説

読了まで約3分

2022年の出生数が80万人を下回り、政府機関の推定より10年も早いスピードで少子化が進んでいる今、多くの企業で優秀な人材の採用が喫緊の課題となっています。
(※)その中で社員の人脈を活用し、採用活動を進められるとして注目を集めているのがリファラル採用です。

本記事では、リファラル採用の意味や目的、導入することで得られるメリット・デメリット、進める方法などについて解説します。
優秀な人材の採用に悩みを持つ採用担当者の方はぜひ参考にしてください。

※出典:厚生労働省「人口動態統計速報(令和4年(2022)12 月分)を公表します」

 

リファラル採用とは

リファラル採用とは具体的にどのような採用方法なのでしょうか。
ここでは、リファラル採用の概要や注目を集める理由、縁故(コネ)採用との違いについて解説します。

リファラル採用の意味

リファラル採用は日本語で、紹介・推薦採用といった意味を持つ言葉で、信頼できる社内の人間が持つ人脈を活用して行う採用手段です。
自社の業務内容や企業文化を理解している社員による紹介のため、企業が求める人材とのミスマッチを抑えつつ、採用活動を実施できます。

欧米では、以前よりリファラル採用が採用活動のなかでも重要な役割を果たしていました。
日本では最近になって大手企業を始め、中小やベンチャー企業でも導入するケースが増加しています。

リファラル採用の目的と背景

リファラル採用が注目を集める背景としては、少子高齢化による人材不足が挙げられます。
競合に先駆けて優秀な人材を採用するには、採用媒体に頼るだけではなく、自社採用の強化が欠かせません。

リファラル採用は、企業と社員もしくは社員と社員のつながりを利用して行うことを目的としているため、優秀な人材採用を自社内で実現させることが可能です。

また、リファラル採用のもう一つの目的として離職率低下が挙げられます。
自社の業務内容や企業文化を理解している社員からの紹介で採用を進めるため、ミスマッチを削減し、結果として離職率低下につながる可能性が高い採用方法といえるでしょう。

リファラル採用と縁故(コネ)採用の違い

リファラル採用に近い採用活動として、縁故(コネ)採用が挙げられます。
縁故(コネ)採用とは、日本で古くからある採用活動の一つで、主に経営者や経営層の家族や親族もしくは関係が深い人物を採用するものです。

社内の人間からの紹介で採用活動を行う点では、リファラル採用と縁故(コネ)採用とで違いはありません。
異なるのは、縁故(コネ)採用は入社を前提とした紹介なのに対し、リファラル採用は紹介を受けるだけで、その後は面接や採用試験など従来通りの方法で採用を決める点です。

縁故(コネ)採用は経営者や経営層とのコネがあるかがもっとも重視されるため、業務に対応できるかどうかは二の次になる傾向が強いといえます。
リファラル採用は、より即戦力として優秀な人材を採用するための手段として活用されている点が縁故(コネ)採用との違いといえるでしょう。

 

 リファラル採用のメリット

リファラル採用を活用することで得られるメリットは複数ありますが、なかでも主なものとして挙げられるのは次の3点です。

面接・採用にかかるコストを削減できる

リファラル採用は、従来の採用方法に比べて採用プロセスにかかるコストの削減が可能です。
従来の求人サイトや転職エージェントを通した採用活動では、掲載料、紹介手数料など多くのコストがかかります。
しかし、リファラル採用では、すでに社員が知っている人を紹介するため、掲載料や紹介手数料などの費用がかかりません。

また、従来の採用方法では応募者全員に面接を行う必要があるため、面接官の数も必要となり面接官の手間や人件費もかかります。
しかし、リファラル採用であれば面接の数を減らせるため、人件費の削減が可能です。

企業と人材のマッチング精度を高められる

リファラル採用では、社員が自分の知り合いを紹介するため、その人の性格やスキル、経験、価値観などをある程度把握できます。
そのため、リファラル採用によって、職場の文化や価値観にマッチした人材を採用しやすくなるでしょう。
入社前後での認識違いも起こりにくくなります。

また、既存の社員と採用者との相性もよく、採用者が職場に馴染みやすいのも大きなメリットです。
職場での人間関係は離職の大きな要因ともなるため、早い段階から社内の雰囲気に慣れることができることで離職率低減にも高い効果が期待できます。

優秀な人材を採用しやすい

優秀な人材を採用しやすくなるのもリファラル採用のメリットの一つです。
たとえば、転職希望者が本格的な転職活動をしていない場合でも、既存の従業員が自社の魅力を伝えることで、その潜在層にアプローチすることができます。

また、信頼できる社員による紹介のため、その人物のスキルや人柄をある程度保証され、採用担当者も安心して採用を進められるでしょう。

さらに、他社との競争に巻き込まれずに優秀な人材を採用できるメリットもあります。
優秀な人材は限られているため、競合と同じ方法で採用を行えば、競争が激化しますが、リファラル採用は自社採用のため、競争に巻き込まれず効率的な人材採用が可能です。

 

リファラル採用のデメリット

リファラル採用には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。
具体的には次の3点です。

不採用の時に気まずい思いをさせる社員のケアが必要

リファラル採用では、既存社員の紹介とはいえ通常のステップを踏んで選考を行うため、不採用になってしまうケースも少なくありません。
不採用になった場合には、社員が責任を感じて候補者と気まずい雰囲気になってしまったり、候補者とのトラブルに発展したりする可能性も考えられるため、適切なケアが必要です。

また、人事部門から社員にリファラル採用をお願いしたにも関わらず候補者が不採用になった場合には、社員からの信頼を失う可能性があります。

そのため、候補者はもちろん、紹介した社員に対してもリファラル採用のプロセスについて、必ずしも採用するわけではなく、不合格となる場合もあるということを明確に説明し、誤解をされないよう注意をしなくてはなりません。

インセンティブ目的の紹介が増える可能性がある

リファラル採用を増やすことを目的にインセンティブを設ける企業は少なくありません。
しかし、設定されたインセンティブが高すぎるとリファラルの目的がインセンティブ受取りに集中し、自社にマッチしない人材の応募が増加する可能性があります。

そのため、リファラル採用には既存社員が候補者の紹介に貢献しているかどうかを可視化できる状況の構築や、リファラル採用の内容を適切に設計することが重要です。
これにより、リファラル採用がインセンティブ目的にならず、自社にマッチする優秀な人材の採用につながる可能性が高まります。

社内告知や制度設計が必要

リファラル採用は社員がメインで採用活動を行います。
そのため、企業が求めている人材について社員が正しく理解していないとミスマッチが起こるかもしれません。

採用活動の効率化や早期離職防止といったメリットを持つリファラル採用ですが、社員の理解がなければ逆に手間がかかるうえに早期離職のリスクも高まってしまうでしょう。

リファラル採用の成功には社員の積極的な協力が欠かせません。
そのため、募集状況の社内告知やリファラル採用の制度設計をしっかりと行い、社内周知を徹底することが重要です。

 

リファラル採用を進める方法とコツ

リファラル採用を導入し、優秀な人材採を実現するにはいくつかのコツがあります。
特に重要な内容について解説します。

1.社員にリファラル制度について理解してもらう

前述したようにリファラル採用を成功させるには、社員の協力が必須です。
そのため、まずはリファラル採用の制度について社員に理解してもらわなければなりません。

具体例として、各部署からメンバーを募り、リファラル採用を推進するプロジェクトの立ち上げが挙げられます。
社員に当事者感覚を持ってもらうことで協力してもらうための体制整備が可能です。

また、リファラル採用効果を社員に共有することも重要です。
自分たちの紹介や推薦が自社に貢献していることを伝えることでさらに協力体制が強化されるでしょう。

2.リファラル採用のプロジェクトを推進する

リファラル採用のプロジェクトを立ち上げたら次は本格的に推進していくフェーズに入ります。
制度が社内で定着するには一定の時間がかかるため、すぐに成果を求めず、理解あるプロジェクトメンバーを少しずつでも増やしていくことが重要です。

成果を高める施策としては、プロジェクトチームを複数つくり、チームごとに採用人数を競い合うのもよいでしょう。
リファラル採用を社内で盛り上げていこうという機運を高めることが成果を上げるポイントとなります。

3.候補者にアプローチを行う

候補者へのアプローチのポイントは、最初から強引な採用を行うのではなく、軽く参加できるような面談や懇親会から始めることです。

社員からの紹介により、ある程度の人となりはすでに把握できているため、まずは候補者が業務内容や企業方針などについて質問できる雰囲気づくりを重視しましょう。

4.協力してくれた社員に感謝を示す

協力してくれた社員に対する感謝としてインセンティブを設ける方法がありますが、インセンティブは報酬に限定する必要はありません。

たとえば、表彰や社内報への掲載といった方法も効果的です。
感謝の形をほかの社員へ掲示できることで良い刺激になることも期待できます。
また、その他のインセンティブとしては、自社商品・サービスの割引券なども効果的です。

 

リファラル採用を進めるには社員の理解が重要

リファラル採用とは、信頼できる社内の人間が持つ人脈を活用して行う採用手段です。
求人サイトや転職エージェントを通さないため、コストを抑えつつ、競合との競争にも巻き込まれずに優秀な人材を採用できるとして注目を集めています。

ただし、リファラル採用は、社員の協力が重要であり、企業の価値観を社内で統一させる必要があります。
そのために活用できるのが武蔵野の経営計画書です。
経営計画書は社員1人ひとりが携帯できる、経営者の理念や経営方針を浸透させるためのツールとなっています。

経営計画書を活用することで、どのような人材を企業が必要としているかを社員が理解しやすくなるため、リファラル採用に役立てるツールとしても有効です。
無料でお試しできますのでお気軽にご活用ください。

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