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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2021/03/17 11:20

経営

「学習する組織」を作るために必要なことは?組織開発の方法について解説【学習/コミュニケーション】

組織の構成は人員の増減や事業内容によって変化するもの。
しかし組織は、少しの変化であっても目指す方向を見失ってしまったり、価値観の共有が上手くいかなかったりして、
成長スピードの鈍化や、メンバーの離職につながってしまうことがあります。
こうした状況を防ぐために、組織に所属するメンバー一人ひとりが考え、行動し続ける「学習する組織」が注目されています。

今回は学習する組織について、必要なことや率いるリーダーに求められるスキルを中心にご紹介します。

学習する組織とは

学習する組織は、1970年代にハーバード大学のクリス・アジーリス教授によって提唱された概念で、
「学習と成長の意思を有する人に成長のチャンスを与え、自らも学習して進化する組織」という意味を持つ言葉です。

組織学習はチーム単位で行うことが一般的です。すべてのメンバーが自律性を持って周囲の環境に順応すること、
そして、さまざまな要因による変化に対応できる柔軟性を理解することによって、メンバーが「学習する能力」を得ると言われています。

学習する組織が注目されるようになった背景には、「社会情勢の変化」や「テクノロジーの急速な発展」といったことが挙げられ、
こうした事象に対応したサービスを提供していくことが、企業に求められるようになったからです。

このように、企業を取り巻く環境が大きく変化したことで、メンバー一人ひとりが生産性高く働き、
新たなサービスを生み出すようなボトムアップ式の組織運営への切り替えが必要になったのです。

 

学習する組織に必要なこと

組織変革を行うためには、組織の課題点を表面化させ、当事者たちで解決策を考え実行に移す「アクションラーニング」の実施が必須です。
アクションラーニングを行うことで、組織だけでなく個人の学習能力も合わせて発展させ、結果的に組織の健全性と有効性を高める効果があります。

また、学習する組織に必要なことを「ディシプリン」といい、学ぶべき理論と手法のことを指します。
ここでは、ディシプリンの要素についてそれぞれご紹介します。

システム思考

システム思考とは、組織における解決すべき課題を「システム」と捉え、広い視点から課題の原因を探り、解決を目指す概念のことです。
システム思考を取り入れることで、表面的な課題解決で終わらせるのではなく、根本的な解決方法を見つけ出すことができます。

メンタルモデル

メンタルモデルとは元々心理学用語で、個人が他人や物事に対して持っているイメージのことです。
人は何かしらの意思決定を迫られると、自らが抱いているメンタルモデルを元に情報処理を行おうとします。
そのため、個人や組織の成長にはメンバー一人ひとりが自身のメンタルモデルを認識したうえで、これをポジティブな方向に変化させていくことが重要です。

自己マスタリー

自己マスタリーとは、組織のメンバー一人ひとりが内発的動機によって自ら学習を深めていくことです。
ここでいう学習とは、知識やスキルの習得だけでなく、精神的な成長も含められ、
自己マスタリーが高くなると自分が望む姿に近づくために必要な能力を継続的に伸ばしていける効果があります。

共有ビジョン

共有ビジョンとは、組織のメンバー一人ひとりのビジョンを共有し、その中から本当に目指したいと思えるビジョンを生み出すプロセスのことです。
経営者やマネジメント層など一部の人がビジョンを策定してメンバーに共有するトップダウン式になってしまうと、
メンバーにとってビジョンは他人事になってしまい上手く組織に浸透しません。

メンバーが「今よりステップアップするためにどうするべきなのか」ということを踏まえてビジョンを策定することで、
メンバーに主体性が生まれ、ビジョンが浸透しやすくなります。

チーム学習

チーム学習とは、メンバー同士が協同して学び合っていくことです。
「学習は個人で行うもの」と捉えられがちですが、組織のレベルを引き上げるためには、メンバー同士が協力して一緒に成長することが必要になります。
個人の力だけでは難しいことであっても、チーム学習を行うことで成長スピードを上げたり、学習内容を充実させたりすることができるのです。

 

学習する組織を率いるリーダーに求められるスキル

学習する組織は基本的にはメンバーが主体となりますが、メンバーのマインドの維持や正しい方向に導くためにはリーダーの力も必要です。
自ら学び、協力し合うことを大切にする学習する組織を率いるリーダーには、どのようなスキルが求められるのでしょうか。

コミュニケーション力

学習する組織を作るためには、メンバー同士でビジョンを共有したり、チーム学習を行ったりすることが必要になり、
それらを上手く取りまとめるために、リーダーにはコミュニケーション力が求められます。

コミュニケーション力は、「話す力」「聞く力」「交渉力」の3つのスキルで構成されており、
ただ自分の意見を押し通そうとするのではなく、相手の話に耳を傾けたり、時には他者を説得して巻きこんだりすることも必要になります。

心理的安全性

心理的安全性とは、他者の反応に一喜一憂したり、自分の言動に対して羞恥心を感じることなく自然体でいられる状態のことです。
組織の心理的安全性が高まると、情報やアイデアの共有が活発になったり、メンバーのポテンシャルを最大化させたりすることができます。

心理的安全性が高い組織を作るためには、リーダーが自分の考えを伝えてメンバーとのコミュニケーションを図ったり、
相手の話を真剣に聞いたりするなど、メンバーに安心感を与える工夫をすることが求められるのです。

セルフマネジメント力

セルフマネジメント力とは、自分の感情を一定の状態に維持させることです。
セルフマネジメント力が高くなることで、自分の感情をコントロールして業務に対するモチベーションを高めたり、タスク管理を適切に行うことが可能に。

そして一般的にリーダーは組織のマネジメントのほかに、他部署との連携ミーティングや自分の業務など多くのタスクを抱えていることが多いため、
これらを円滑に進めるためにセルフマネジメント力が求められます。

セルフマネジメント力を高めるためには、自分の業務の目的を理解してゴールを設計したり、時間の使い方を意識したりすることが必要です。

 

メンバーの思考力を磨いて学習する組織を作っていこう

今回は学習する組織を作るために必要なことや、学習する組織を率いるリーダーに求められることなどについてご紹介しました。
日々何気なく働いていると、目の前の業務を終わらせることに集中してしまい、なかなか組織変革まで気が回らないもの。

しかし、組織を取り巻く社会情勢は刻々と変化しているため、厳しい環境であっても組織運営を円滑に行い成長させるためには、
メンバーの主体性やマネジメント層のリーダーシップが必要になります。
リーダーが突破口を作りだし、メンバーの思考力を磨いて学習する組織を作っていきましょう。

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