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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2022/10/28 17:30

差別化戦略とは?メリット・デメリットや実践方法などわかりやすく解説

「価格競争に巻き込まれないために差別化戦略について知りたい」と考えている企業経営者や代表者の方も多いのではないでしょうか。

差別化戦略とは、アメリカの経営学者マイケル・ポーターによって提唱された理論です。
競合他社との差別化を図り、自社の優位性を実現することによって、価格が高くても売れる状態を目指します。

本記事では、差別化戦略の意味、メリット・デメリット、実践方法などを解説します。
業種別の成功ポイントについても紹介するので参考にしてください。

 

マイケル・ポーター提唱の差別化戦略とは

マイケル・ポーターが提唱した競争優位における企業の基本戦略は次の3つです。

  • コストリーダーシップ戦略
  • 差別化戦略
  • 集中戦略

それぞれの概要を解説します。

コストリーダーシップ戦略

コストリーダーシップ戦略とは、低価格を武器に市場の主導権を握るため、自社のサービスや商品価格を他社の基準よりも引き下げる戦略です。
安い値段で売っても儲けが出る仕組み作りともいえます。

販売価格を下げても利益を確保するには、生産コストなどの削減が必要です。
そのためにはスケールメリットを活かした固定費の削減や、人事考課の見直しによる人件費の抑制などが重要になります。

安値で販売しても儲けが出る仕組みを作るには、経営資源に余裕がなければなりません。
主に業界リーダーのような大企業が採用しやすい戦略といえます。

差別化戦略

差別化戦略は前述のとおり、他社が真似できない特徴を活かし、高くても売れる仕組みを構築する方法です。

多くの商品が流通している現代社会において、消費者は数ある中から自身のニーズに沿ったものを選ぶ必要があるため、価値が不明な商品に対しては購買意欲が低下する可能性があります。
消費者に価値を感じてもらうには、他社と異なる自社のセールスポイントを明確に打ち出す必要があります。そのために差別化戦略は効果的な方法です。

主に商品に独自の魅力があるブランドメーカーが採用しやすい戦略ですが、豊富な経営資源が必要なコストリーダーシップ戦略よりも、幅広い企業に向いている戦略といえます。

集中戦略

集中戦略とは、限定した顧客や流通チャネルなどに経営資源を投じる戦略です。
中小企業で頻繁に採用されている経営手法の一つですが、大企業の参入によってシェアを奪われる可能性があるため、日頃から自社のブランド力を高めておく必要があります。

集中戦略は単体で考えるというよりも、コストリーダーシップ戦略や差別化戦略を推進する考え方の一つとして認識されています。
ただし現代は、特定の事業分野に経営リソースを集中する「選択と集中」という考え方が幅広く浸透しているため、集中戦略だけで差別化を図ることは難しいでしょう。

 

差別化戦略を行うメリット・デメリット


差別化戦略のメリットとデメリットを解説します。
メリットだけではなく、デメリットについても押さえることで、差別化戦略が自社に向いているかどうかを判断しやすくなります。

メリット

差別化戦略の主なメリットには以下があります。

  • 価格競争からの脱出
  • 利益率の向上
  • 新規参入業者の抑制
  • 強みの明確化と成長

差別化戦略による最も大きなメリットは、競合他社との価格競争に巻き込まれにくいことです。
自社の商品が差別化に成功していれば、消費者は価格よりも価値を重視する可能性が高くなります。

また、商品やサービスの価格を下げる必要がないため利益率の向上が見込めます。
その他、差別化によって強固な地位を築き上げることにより、新規参入業者を抑制できるでしょう。

差別化戦略を構築する過程では、自社の経営資源や市場調査が必要です。
それにより、自社の強みが明確になるというメリットが得られるため、自社の更なる成長が期待できます。

デメリット

差別化戦略の主なデメリットには以下があります。

  • 既存客離れ
  • 競合他社への顧客流出
  • 多大な労力

自社の商品、サービスの価格を上げることにより、既存客が反発する可能性があります。
特に差別化ポイントが受け入れられなかった場合、「ただ価格をアップしただけなのでは?」と既存客に思われるリスクがあり、結果的に顧客離れにつながります。
自社から離れた顧客は、価格設定が安い競合他社に流れるため、市場シェアを失うことになりかねません。

このような失敗を防ぎ、差別化戦略を成功させるには、自社の強み、競合他社、顧客ニーズなどを綿密にリサーチする必要があるため、多大な労力がかかるという点はデメリットです。

 

差別化戦略の実践方法


差別化戦略を実践するには、消費者ニーズのリサーチ、競合他社のリサーチ、自社のセールスポイント策定を行っていく必要があります。
それぞれのポイントについては以下のとおりです。

消費者ニーズをリサーチする

消費者ニーズを把握せずに差別化しても売上にはつながりにくいでしょう。
消費者が「どのような商品、サービスを求めているのか」を事前にリサーチすることで、他社との差別化の角度が見えてきます。

また、消費者ニーズだけではなく、昨今の世論が業界に求める考え方を意識することも大切です。
例えば、温室効果ガスの排出量をゼロにするカーボンニュートラルや、持続可能な開発や発展を目指すサスティナビリティなどがあります。
そのような社会的な課題やテーマに対して、自社の商品が解決できる方向性を考えることも差別化につながります。

競合他社をリサーチする

差別化には自社と競合他社の商品・サービスの違いを理解する必要があります。
他社の強みと弱みを調査したうえで、自社がどのような付加価値を提供すれば差別化につながるかを考えます。
その際は商品やサービスだけではなく、消費者の購買体験のフローを意識することが大切です。

たとえばBtoCの場合、店舗の立地や雰囲気、商品数、商品の見せ方、新商品をリリースするタイミング、接客態度などが消費者に影響を与えます。
BtoBの場合はコーポレートサイト(企業の概要や商品などを伝えるサイト)の内容やLP(ユーザーが最初にアクセスするページ)の見せ方、SNS、問い合わせ対応、アフターフォローなどが影響を与えるでしょう。

このような要素を競合他社ごとに観察することにより、自社が推進する差別化が具体的になります。

自社のセールスポイントを洗い出す

差別化には、顧客に対して自社だけが提案できる要素が必要です。
自社の商品やサービスの強みを洗い出すことにより、独自のセールスポイントが見つかる可能性があります。

類似用語の「コンセプト」には、自社が能動的に提案したいものという意味がある一方、「独自のセールスポイント」には、消費者が有益に感じる独自性という観点があります。
自社目線がコンセプト、消費者目線が独自のセールスポイントともいえます。

独自のセールスポイントを策定することで、消費者に伝えたいメッセージの内容が深くなり、効果的な販売促進を検討しやすくなります。

 

差別化戦略に役立つ2つのフレームワーク


差別化戦略に役立つ2つのフレームワークとして、3C分析とVRIO分析があります。
それぞれの内容について解説します。

【3C分析】マーケティング環境の把握・分析

3C分析とは、Customer(市場・消費者)Competitor(競合他社)Company(自社)の3つの頭文字を取ったものです。
外部要因である市場・消費者と競合他社、内部要因である自社を分析することで、自社の強みという差別化ポイントを把握できます。

一般的な進め方としては、最初にCustomer(市場・消費者)をマクロとミクロの観点から分析し、Competitor(競合他社)の売上や広告費、マーケティング戦略などを調査します。
その後にCompany(自社)を分析し、市場や競合他社と比較しながら強みを見出します。

なお、自社の分析には、次に解説するVRIO分析も効果的です。

【VRIO分析】経営資源の優位性の把握

VRIO分析とは、Value(経済的価値)Rarity(希少性)Inimitability(模倣困難性)Organization(組織)の頭文字を取ったものであり、自社の経営資源における競争優位性を分析するためのフレームワークです。

一般的な進め方としては、最初に「何を解決したいのか」という目的を決めた後、生産や販売の工程などを見直します。
その後、先ほど挙げた4つの頭文字ごとに経営資源を評価して経営戦略を策定します。

VRIO分析は内部要因に基づいた差別化の把握に役立つでしょう。

 

【業種別】差別化戦略の成功のポイント

コンビニエンスストア、アパレル、ホテル、不動産という業種別に差別化戦略の成功ポイントを解説します。

コンビニエンスストア

コンビニエンスストア業界における差別化戦略の成功ポイントとして、優れた商品の発掘や健康志向が挙げられます。

業界1位のリードカンパニーと差別化を図るために、社内に必ずある「優れているのに埋もれている商品」をピックアップし、積極的に打ち出しているコンビニエンスストアは差別化に成功しています。

また、低糖質のパンやお菓子をラインナップに揃え、健康へのこだわりを消費者にアピールしているコンビニエンスストアも差別化に成功している事例です。

アパレル

アパレル業界における差別化戦略の成功ポイントとして、あえてターゲットを絞らないファッションアイテムやスポーツ用品、アウトドア市場などのポジションが挙げられます。

意図的にターゲットを絞らず、あらゆる消費者に向けて衣料品を提供しているアパレル企業は、衣料品の買い方というニーズに応えているため、差別化に成功しています。
つまり、「この服がいい」というこだわりが強い消費者ではなく「この服でもいい」という割り切った消費者の需要に応じているという差別化戦略です。

また、自社が持つ強みを活かして機能性や低価格をアピールし、スポーツやアウトドア市場に進出したアパレル企業も差別化に成功している事例です。

ホテル

ホテル業界における差別化戦略の成功ポイントとして、安眠にこだわった環境作り、ホームページやSNSの積極活用、付加価値の提供や体験型サービスなどが挙げられます。

「顧客は滞在時間の大半を睡眠に費やしている」という調査に基づき、安眠にこだわったベッドやドア、枕などにこだわる反面、不必要なサービスを排除したビジネスホテルは差別化に成功しています。

また、ホームページを最新の状態に保ち、SNSで画像や動画を積極的に配信しているホテル、飲食店のメニューを客室に提供したりマリンスポーツやマウンテンスポーツを導入したりしているホテルも差別化に成功している事例です。

不動産

不動産業界における差別化戦略の成功ポイントとして、全ての人を対象に物件を案内するのではなく、特定のターゲットに絞った物件の取り扱いや、品質と価格にこだわった注文住宅の提供などが挙げられます。

たとえば上京して大学に通う学生向けの物件を多数扱い、新生活を積極的にサポートしていたり、低価格で高品質な注文住宅を提供していたりする不動産会社が差別化に成功している事例です。

 

差別化戦略推進の成功は利益率の向上につながる


差別化戦略とは、競合他社が真似できない自社の特徴を活かし、商品やサービスが高くても売れる仕組みを構築する理論です。
価格競争からの脱却以外のメリットとして、利益率の向上、新規参入業者の抑制、自社の強みの明確化があります。

実践方法のコツは、最初に消費者ニーズと競合他社のリサーチを行った後、自社のセールスポイントを考えることです。
その際に役立つ分析手法として3C分析とVRIO分析があります。

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