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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2022/07/15 11:18

経営

マインドセットとは?3つの種類やビジネスに活かす方法を解説

ビジネスを成功させる施策の一つとして注目を集める『マインドセット』とは、個人の価値観や固定された考え方、物事の見方などを表す言葉です。
新人研修や人材育成はもちろん、採用面接の場においてもマインドセットの活用は高い効果を発揮します。

ただし、マインドセットをビジネスに活用するには、言葉の持つ意味やマインドセット教育の目的に対する理解が欠かせません。
本記事では、マインドセットの概要から主な種類、活用事例などを通してビジネスへの効果的な活用方法をわかりやすく解説します。人材教育にお悩みの方はぜひ参考にしてください。

 

マインドセットとは?

マインドセットをビジネスに活かすにはどうすればいいのでしょうか。
まずはマインドセットの意味やマインドセット教育の目的について説明します。

マインドセットの意味

マインドセットとは、個人が生まれながらにして持つ性格や受けてきた教育、培ってきた経験などから形成された価値観や先入観、信念、考え方、物事の見方などを指すものです。
先天的なものや時代背景なども大きく影響されるため、意識的ではなく無意識のなかで形づくられます。
そのため、ほとんどの人は自分自身のマインドセットを把握していない可能性が高いでしょう。

しかし、重要な判断や選択をおこなう際、マインドセットの状態によって基準が大きく変わってしまうことがあります。
ビジネスの現場では、それが成功と失敗を分けてしまう可能性があるため適切なマインドセット教育が重要なのです。

マインドセット教育の目的

マインドセットは個人の行動に影響を与えます。
ビジネスにおいて自分に自信が持てず消極的なマインドセットが働いてしまえば思ったような成果につながりません。
どのような場面であっても自信を持って行動するには、日々の蓄積が自身の能力を向上させ、必ず成長につながるというマインドセットを持てるようにすることです。
成長によってキャリアアップをしていきたいという思考を持てれば、どのような場面でも積極的に行動できるようになれるでしょう。

さらに、積極的でポジティブなマインドセットは周囲にも波及し、部署やチーム全体にも良い効果を生み出せるようになります。
マインドセット教育によって、積極的に行動する思考を獲得できれば個人の成長はもちろん、企業の成長にもつながります。

 

マインドセット主な3つの種類

マインドセットの主な種類は、心理学のマインドセット、個人のマインドセット、企業のマインドセットの3つです。
それぞれについて簡単に見ていきましょう。

心理学のマインドセット

アメリカの心理学者でマインドセット提唱者の一人、スタンフォード大学のキャロル・S・ドゥエック教授はマインドセットを成長型と固定型の2種類に分けています。

成長型は、自分の頑張りや努力によって成長をしていけるという思考法です。
反対に固定型は、硬直・停滞型とも呼ばれる思考で、頑張りや努力を重ねたとしても能力は変わらないという思考法をいいます。
何より失敗することを恐れ、新しいことに挑戦しようとする意欲が低いため、後ろ向きに考えてしまうタイプだといえるでしょう。

成長型と固定型は人によってはっきりと分かれるわけではありません。
ある部分では成長型のマインドセットを持ちつつ、別の部分では固定型のマインドセットを持っているといったケースもあります。
したがって、多くの人は両方のマインドセットを持っているといえるでしょう。

個人と企業のマインドセット

心理学のマインドセットは個人のマインドセットですが、必ずしもビジネスに特化したものではありません。
しかし、これから解説する個人のマインドセットと企業のマインドセットはビジネスに特化したマインドセットです。
それぞれの概要を解説します。

個人のマインドセット

ビジネスにおける個人のマインドセットも心理学のマインドセット同様、成長型と固定型の2種類に分けられます。
たとえば、営業活動においてはポジティブな成長型のマインドセットを持ちつつ、資料作成やデータ管理などではネガティブなマインドセットを持つといったケースです。

ビジネスにおける個人のマインドセットは先天的なものに加え、仕事で多くの成功体験があるか、周囲から高い評価を得た経験があるかなども大きく影響します。

企業のマインドセット

マインドセットは企業や組織にも存在します。
具体的には企業理念やビジョン、組織文化、行動基準、経営戦略などから形成される社風やブランドなどです。詳しい内容については以下で解説します。

 

組織のマインドセット3つの形成要因

前述のように、企業や組織のマインドセットは企業理念や方針、経営戦略、ビジョンなどによって形成される思考のパターンです。

ここでは、製品や事業特性、戦略やビジョン・企業理念、企業の経験や出来事の3つに絞って解説します。

製品や事業特性

自社で扱う製品や事業特性により形成されるマインドセットも同じではありません。
具体的には、顧客特性、サービス特性、競合特性、技術特性などが挙げられますが、ポイントはそれらが複合的に絡み合っている点にあります。

たとえば、スマートフォンといえば革新性や新しいものを取り入れるスピードが重視されます。
しかし、高齢者向けのスマートフォンはスピードや革新性よりも見やすい、わかりやすい、簡単に操作ができる、壊れにくいといった普遍的な特性が求められます。

他にも、10代向けのファッション業界ではオリジナリティや独創性、多くの人に共感を得られる普遍性、動きやすさや着やすさといった機能性など求められるものは多様です。
同じ10代でも東京と大阪では求められるものは異なるでしょう。さまざまな要素のなかからどこをターゲットにするかで特性も大きく変わります。

年齢やトレンド、技術特性など複数の事業特性を加味したうえでのマインドセットが重要です。

戦略やビジョン・企業理念

企業にはビジョンや企業理念があり、それらを果たすための道筋をつくるのが戦略です。
戦略を実行していくなかで企業文化が熟成され、企業としてのマインドセットが形成されていきます。

ビジョンや企業理念を現実のものとするため、5年10年先を見据えることで企業独自の思考パターンが生まれ、マインドセットとして上司から部下へと引き継がれていくのです。

たとえば「世界中で困っている人の役に立つ製品開発をおこなう」というビジョンを持つ企業は、世界的な視野で課題解決につながるための思考がマインドセットになります。

戦略では、食品加工業者が廃棄食料から肥料や建材の製造など多角化をおこなう場合、自分たちの強みである食品加工を生かして新たな価値を生み出す思考が形成されるでしょう。

企業の経験や出来事

企業文化を形成するのは成功体験からだけではありません。
失敗した経験も後になって大きな成功につながる場合もあります。

たとえば、ポストイットが超強力接着剤開発をおこなっている際に失敗したものから生まれたのは有名な話です。
他にも薬の開発中に汚れたシャーレについていたアオカビがバクテリアを溶かす性質を持っていることに気づき、アオカビの性質を発達させ生まれた抗生物質、軍事運用のためのレーダー開発からヒントを得て生まれた電子レンジなどがあります。
失敗やふとしたきっかけから全く別の製品開発につながる例は多いです。

成功体験はもちろん、失敗からでも革新的な製品開発につなげるメンタリティは企業にとって重要なマインドセットといえるでしょう。

 

ビジネスにおけるマインドセットの活用例

マインドセットはビジネスのさまざまな場面で活用が可能です。
ここでは、採用面接、社員研修、目標設定、人材育成におけるマインドセット活用例を紹介します。

採用面接

個人のマインドセットにおいて成長型のマインドセットを持つ人材を多く採用すれば、その波及効果が期待でき、企業としてもさらに成長を続けられます。

採用面接において成長型のマインドセットを持っている人材かどうかを見極めるには、過去の成功体験やこれまでに挑戦して成功したこと、失敗から学んだことなどの質問が効果的です。
失敗から多くを学べ、常にポジティブな思考を持っている人材は成長型のマインドセットを持つ傾向が高いといえるでしょう。

社員研修

マインドセットを社員研修に活用する際のポイントは3つです。

1.企業理念やビジョン、戦略などを体現している社員の行動を可視化させ、根付かせたいマインドセットを明確にします。
2.いつどのようなタイミングでマインドセット研修をおこなうかを決めます。具体的には、新規事業の立ち上げや新店舗の開設など新たなスタートを切るタイミングでおこなうのが効果的です。

また、マインドセット研修は新入社員研修や管理職研修など役職別におこなう必要があります。
現在の立場によって求められるマインドセットは異なるため、手間をかけてでも別々におこなった方が高い効果が得られるでしょう。

たとえば、新入社員研修であれば、主に学生時代と社会人との意識の切り替えとしてマインドセット研修をおこないます。
管理職研修であれば、マネジメント能力を高めるためのマインドセット研修が求められるでしょう。

3.研修を始める段階で企業側が求めるマインドセットと、研修を受ける社員それぞれのマインドセットとのギャップを明確にします。
最初の段階で生じているギャップをいかに埋めていくかが研修のポイントです。
それぞれの課題点を知るためにも必ず最初の段階でおこないましょう。

目標設定

マインドセットは個人の目標設定をおこなうのにも効果を発揮します。
目標設定をおこなう際にまず考えるべきは、いかに成長型のマインドセットを高めるかです。
固定型のマインドセットでは目標に対しても消極的になってしまい、悪い影響が出てしまうでしょう。

成長型のマインドセットを高めるために有効なのがマインドマップの作成です。
頭のなかにある思考をすべて書き出し可視化させることで成長型のマインドセットを阻害する要因も見えてきます。

可視化された固定型のマインドセットをいかに克服するかを考えれば、自ずと成長型のマインドセットに思考が変わっていくでしょう。

人材育成

人材育成で重要なポイントは、いかに対象となる人材の隠れた能力を見つけ出し向上させるかです。
そのために必要なのは結果だけではなく、プロセスを重視しプロセスに対する評価をおこなう必要があります。

固定型のマインドセットを持っていると失敗するという結果にこだわりが強く、行動にうつせないことがほとんどです。
そのため、過去の経験から失敗したとしてもそのプロセスで評価できる部分を高めるためのアドバイスを送ります。

人材育成は固定型のマインドセットから成長型のマインドセットに変換できるよう、戦略的に進めていくことが重要です。
本人が気づかないプロセスの評価により隠された能力が開花します。

 

マインドセット教育はビジネスの活性化に役立つ

マインドセット教育は本人の思考を成長型に変換させ、隠された能力を発揮できる環境づくりに高い効果を発揮します。
また、成長型のマインドセットは周囲への波及効果も高く、チームや部署、ひいては企業全体が成長型のマインドセットになり、企業理念やビジョンの実現につながるでしょう。

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