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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

更新日:2024/04/16 16:07

人材育成

業務効率

人材開発とは?人材育成との違いや手法・企業の事例など詳しく紹介

読了まで約4分

「人材開発」という言葉になじみがない人もいるのではないでしょうか。人材育成と人材開発は同じ意味として捉えられやすいものの、本質的な違いがあります。

働き方や働く環境、価値観などが変化しつつある現在、人材開発は多くの企業に注目されている取り組みです。

本記事では、人材開発と人材育成の違い、注目されている理由、人材開発に活用できる手法、人材開発を推進するポイントについて解説します。企業の事例も紹介するので参考にして下さい。

人材開発とは

人材開発とは、社員一人ひとりを対象にスキルや能力を伸ばし、パフォーマンスを向上させる取り組みのことです。各社員は自発的にゴールを設定し、必要なアプローチを選択します。

人材開発の目的は社員の成長、企業の発展、経営戦略の実現です。実施する時期は決められていません。企業が必要と判断したタイミングで短期的に行われます。

人材開発と人材育成の違い

人材育成とは、業務に必要な知識・スキルを社員に身につけさせる取り組みのことです。人材開発との主な違いは次の通りです。

人材開発と人材育成では、対象・目的・時期・期間のいずれも異なるため、両方を使い分けて実施することが大切です。

人材開発と組織開発の違い

組織開発とは、より良い組織に改善するための取り組みのことです。人材開発との主な違いは次の通りです。

社員は企業という組織で働いているため、人材開発と組織開発を切り離して考えることはできません。社員がスムーズに能力を発揮するためには組織との相互作用が必要です。

 

人材開発が企業に注目されている理由

人材開発への継続的な取り組みは企業の成長につながります。企業が人材開発に注目する主な理由は以下です。

・働き方や仕事に対する価値観の多様性
・DX推進の必要性
・VUCAの時代への対応

それぞれ解説するので参考にして下さい。

働き方や仕事に対する価値観の多様性

人材開発が注目されている背景として、「メンバーシップ型雇用環境の維持が難しくなっている」という理由が挙げられます。メンバーシップ型雇用環境とは、企業が社員に合わせて仕事を割り当てる日本型の雇用形態です。新卒一括採用や年功序列が崩れている企業も増えており、全社員を対象にした人材開発によって結束力を高める効果が期待されています。

また、男女雇用機会均等法の施行やITツールの発展も異なる世代間での価値観の変化につながっています。働き方の多様化が進む一方、労働人口が減少しているという点も人材開発が求められる理由です。したがって企業は、社員一人ひとりへの対応が求められています。

DX推進の必要性

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、単なる業務プロセスのIT化だけでなく、デジタル技術を活用したビジネスモデルの根本的な変革を指します。

DXの推進は競合他社に負けない企業戦略の構築につながります。ただし効果的にDXを推進するには、高度なITスキルを身につけた人材の育成が不可欠です。

DXの理解は情報処理部門に限らず、総務や経理といった管理部門でも必要です。そのため人材開発による全社的な人材育成に注目が集まっています。

VUCAの時代への対応

現代はVUCA(ブーカ)の時代といわれています。VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった言葉であり、急速に変転する状況を表しています。

VUCAの時代は将来的な予測が難しいため、変化を察知して柔軟に対応しなければなりません。人材開発を通して多様なスキルを持つ人材を育成し、さまざまな変化にスムーズに対応できる組織づくりが求められています。

 

人材開発に活用できる5つの手法

主な人材開発の手法には以下の5つがあります。

・OJT
・OFF-JT
・タフアサインメント
・SD(自己啓発)
・コーチング

上記から自社に合った手法を選ぶことが大切です。

OJT

OJT(On-The-Job Training)とは、上司や先輩社員が指導役となり、業務を通して知識やスキルを習得させる方法です。

OJTはインプット(知識)とアウトプット(実践)が同時に行えるというメリットがあります。他にも、比較的コストを抑えられ、指導役との人間関係を構築しやすいという点もメリットです。

一方のデメリットには、指導者の負担や、指導力による成果のバラつきが挙げられます。そのため、事前に指導者の業務量を調整したり、指導マニュアルを作成したりといった工夫が必要になるでしょう。

OFF-JT

Off-JT(Off-The-Job Training)とは、企業内研修、外部セミナー、eラーニングなど、業務以外の場所で知識やスキルを習得させる方法です。人材育成の手段として実施されるケースが多いものの、人材開発にも効果的といわれています。

Off-JTは専門性の高いテーマを体系的に学べるというメリットがあります。他にも、自社の現場では学べないノウハウの習得や、OJTよりもモチベーションを上げやすい(新鮮な気持ちで取り組める)という点もメリットです。

一方のデメリットとして、コスト負担や現場との乖離が挙げられます。そのため、事前に最適な費用を設定した上で、現場の意見を取り入れながらOff-JTの内容をプランニングすることが大切です。

タフアサインメント

タフアサインメントとは、達成困難な課題を与えることで成長を促す方法です。

メリットとして考えられるのは社員の急激な成長です。ハードルの高い課題を乗り越えることで高いレベルのスキルと知識が身につきます。他の社員をサポートする役割を与えることにより、幅広い視野を獲得できるという点もメリットです。

ただし、負荷を与え過ぎると離職につながる懸念があるため、上司はしっかりコミュニケーションを取りながら見守る必要があるでしょう。

SD(自己啓発)

SD(自己啓発)とは、社員が自発的に目標を設定し、知識やスキルを身につける方法です。代表的なSDとして、資格取得のための通信教育が挙げられます。

企業にとってSDは、部分的なサポートで良いというメリットがあります。資格取得費用の一部助成という形でも効果を期待できるでしょう。OJTのように事前準備が必要ないという点もメリットです。

ただし、全て本人任せにすると自己満足で終わる懸念があるため、定期的なフォローが必要です。

コーチング

コーチングは目標達成を支援する対話ベースの手法です。上司(コーチ役)は部下の主体的な行動を引き出して気付きを与えます。上司が一方的に価値観を押しつけるのではなく、部下と対等にコミュニケーションを取りながら進めることが大切です。

コーチングのメリットとして、上司と部下のコミュニケーションの活性化が挙げられます。一方、部下が成長するまで時間がかかるという点はデメリットです。

なお、基本的にコーチングは1対1で実施されます。多数の部下を育成する場合には適さないため、他の手法と併用すると良いでしょう。

 

人材開発推進のために企業が意識するべき4つのポイント

前述した「人材開発の5つの手法」を単に実施するだけでは人材開発は機能しません。ここでは、人材推進のために企業が意識したいポイントとして以下を解説します。

・自社が抱える経営課題を把握する
・社員の特性に合わせた施策を行う
・スキルアップできる環境を整える
・キャリア計画を考える場を設ける

自社が抱える経営課題を把握する

人材開発を成功に導くため、企業は自社の経営課題を正確に把握する必要があります。経営課題と無関係なスキルを社員が身につけても役に立たない可能性があるからです。その場合、社員のモチベーションは著しく低下するでしょう。

また、人材開発の計画立案は一部門で行うのではなく、経営層とコミュニケーションを図りながら進めることが大切です。経営層が課題解決の方法として人材開発を捉えることにより、人材開発は効果的に機能しやすくなります。

社員の特性に合わせた施策を行う

企業が人材開発を推進するには、単にスキルや知識の向上を図るだけでなく、自社の目標を達成できる人材を育てることが求められます。そのためには社員の特性に合わせた施策が必要です。面談や性格診断などで社員の特性を把握した上で育成プランを練りましょう。

例えば、リーダーの素質がある若手社員に責任ある役割を与えたり、営業に向いている社員に営業部長や支店長の思考法を習得させたりといった方法です。

スキルアップできる環境を整える

人材開発を促進させるには、社員が主体的にスキルアップできる環境の整備が大切です。例えば、資格取得を支援するための助成金や、書籍・セミナー代の補助、社内勉強会の場所の提供などが考えられます。

また、社員が自主的にキャリアパスを選択できる制度が整っていれば、「キャリアに見合った知識やスキルを身につけたい」という理由から学習意欲が向上する可能性があります。場合によっては人事システムの抜本的な見直しが必要になるでしょう。

キャリア計画を考える場を設ける

人材開発を推進するには、上司と部下がキャリアについて話し合う必要があります。その際はキャリアプランシートの活用が効果的です。

キャリアプランシートとは、今後のキャリアを考える際に利用できるツールです。興味、価値観、関心事項、強みと弱みなどを整理し、現在から将来の目標に至る具体的なプランを描くことができます。

 

人材開発を行っている企業の事例

実際に人材開発を行っている企業の事例は自社戦略に役立ちます。電気機器メーカーと光学機械器具の製造・販売メーカーの事例を紹介するので参考にして下さい。

電気機器メーカー企業の事例

歴史ある電気機器メーカー企業のA社では、経営戦略の重要な要素として社内研修を行っています。社内講師の育成に注力するだけでなく、社員向け研修の大部分を内製化している状況です。その結果、低コストかつ頻繁に研修を行う体制が築かれています。

また、社内講師には専用のサポート体制が提供されており、スキルアップの手段として機能しています。

光学機械器具の製造・販売メーカーの事例

光学機械器具の製造・販売メーカーのB社では、OJTを通じて現場で学ぶ機会を提供しています。他にも、技術者がものづくりに対する姿勢を学べる研修の実施や、新人向けのグループワーク、実習の提供などを行っています。

また、入社から3年間は年次研修を実施しているため、社会人としての基礎力をしっかり身につけられると評判です。

 

人材開発の促進で変化に強い組織を目指そう

人材開発とは、全社員のスキルや能力を伸ばす取り組みを指します。企業が人材開発に注目する理由として、働き方や仕事に対する価値観の多様性、DX推進の必要性、VUCAの時代への対応があります。

主な人材開発の手法には、OJT、OFF-JT、タフアサインメント、SD(自己啓発)、コーチングの5つがあります。このような手法を効果的に活用するには、経営課題の把握、社員の特性に合わせた施策などを意識することが重要です。

人材開発に役立つツールの一つとして、武蔵野の「経営計画書」があります。「経営計画書」は経営者の理念や方針をまとめることができる手帳型のルールブックです。事業部ごとの具体的な方針や数字も明記できるため、中長期的な経営戦略の企画力を養えます。

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執筆者情報

執筆者の写真

佐藤 義昭 / 株式会社武蔵野 常務取締役

1971年、東京都生まれ。
1990年、武蔵野にアルバイトとして入社、ダスキン事業から新規事業まで経験。
2007年、経営サポート事業本部の本部長を経て2015年11月取締役に就任。
2021年、6月常務取締役に就任。

経営者向けに年間100回以上の講演実績があり、企業文化を強化する経営計画書作成法を伝授。
年に一度行われる社内経営計画書アセスメントの方針作りや、小山昇の実践経営塾の合宿では、経営者向けに経営計画書作成や短期計画作成を支援している。
おもな講演テーマに『経営計画書を作るには』、『手書きによる短期計画作成方法』などがある。

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