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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2022/11/30 17:14

エフィカシーの高い組織を作るには?定義や効果・注目の背景を紹介

多くの会社が人手不足に頭を悩ませている昨今、「エフィカシー」という言葉が注目されています。
コーチングや人材育成でよく用いられる言葉ですが、その意味を正しく理解できているでしょうか。
エフィカシーについて正しい知識を身に付けると、社員の能力開発やエンゲージメント向上に活かせるかもしれません。

本記事では、エフィカシーの基礎知識や、エフィカシーを高めるメリットやポイントなどを解説します。

 

エフィカシー(自己効力感)の意味とは

エフィカシー(Efficacy)は「効力、効能」といった意味を持つ英単語で、心理用語としては「自己効力感」という言葉で訳されます。
心理学者のアルバート・バンデューラによって提唱されたもので、自身の能力に対する自己評価や、自分をどのように評価しているのかを指します。

例えば、「自分ならもっと難しい仕事もできる」と自己評価している人はエフィカシーが高い状態といえ、より高い成果を出そうと前向きにタスクに向かいます。
反対に、エフィカシーの低い人は「どうせ私にはできない」と自分を評価しており、自分の可能性を狭めてしまうのです。

このように、エフィカシーは仕事のパフォーマンスに大きな影響を与える概念です。
そのため、能力開発やコーチングの場でよく活用されています。

自己肯定感との違い

「自己効力感」と訳されるエフィカシーは、よく「自己肯定感」と混同されます。

自己肯定感とは、自分の存在や価値を肯定的にとらえる感情のことです。
自分がこれまで歩んできた人生や現状のありのままの自分を受け入れる力が自己肯定感のため、過去や現在の自分を対象として捉える概念です。

対して、自己効力感は未来の自分を信じる力です。
目の前の課題やタスクを「自分なら解決できる」と思う自信や、未来の自分を前向きに捉える力がエフィカシーとなります。

セルフ・エスティームとの違い

「セルフ・エスティーム」という概念も、エフィカシーと共によく目にする言葉です。

セルフ・エスティーム(self-esteem)は、「自尊心、自尊感情」と訳されており、自分の存在そのものに対する肯定感やポジティブな感情のことです。

エフィカシーは、前述の通り「自分はこの課題を解決できる」など、自分の能力や特性に対する自信や有能感を指します。
自分の能力値に関係なく、あるがままの自分を認め、受け入れるセルフ・エスティームとは、この点が異なります。

アファメーションとの違い

アファメーション(affirmation)は「肯定、確認、断言」といった意味の英単語で、コーチングにおいては「こういう自分になりたい」と言葉にして、自分自身に自己暗示をかけるマインドセットのことです。
理想の自分にふさわしい文言や宣言を作り、それを何度も口にしたり眺めたりすることで、理想に近い行動や思考を作り出せるといいます。

アファメーションを活用して成功体験を積めば、「自分はやればできるんだ」という自信、つまりエフィカシーの向上につながる場合もあります。
このように、アファメーションはエフィカシーを向上させる手段のひとつであると捉えられます。

 

エフィカシーの3タイプ

エフィカシーは「自己統制的自己効力感」「社会的自己効力感」「学業的自己効力感」の3タイプに分けることができます。
それぞれ、詳しく解説します。

1.自己統制的自己効力感

「自己統制」という言葉の通り、自分自身の能力を正しく理解して、それを活かすタイプの自己効力感です。
日常生活の中で発揮されやすい自己効力感で、一般的に自己効力感というとこのタイプを指すことが多いです。

自己統制的自己効力感が強い人は、自分にできること・できないことを正確に把握しているため、目の前のタスクに対してどう取り組めばいいのか瞬時に判断できます。

また、少し難しい仕事やステップアップに挑戦するときに必要となる自己効力感でもあります。
新しいことにチャレンジするときこそ、現在の自分にできること・できないことを冷静に見分ける力が必要です。
自分が身に付けるべきものを把握した上で「きっとできるようになるはずだ」と信じられる精神力があってこそ、自分を成長させられます。

2.社会的自己効力感

社会的自己効力感は、コミュニケーション能力や他人との円滑な関係性構築など、対人関係に関するエフィカシーを指します。
わかりやすくいえば「きっとこの人と仲良くなれるはずだ」というポジティブな気持ちのことです。
「受け入れてもらえるだろう」という自己肯定感があってこそ、堂々と他人と接することができるのです。

社会的自己効力感は、幼少期の人間関係の中で育まれ、大人になっても持続されるものと言われています。
両親や兄弟、友人、近所の人々との関わりの中で人付き合いを学び、社会的自己効力感が形成されて、他者と適切に関われるようになります。

ビジネスシーンだけでなく、日常生活においても重要なエフィカシーといえます。

3.学業的自己効力感

学業的自己効力感は、これまでの勉強の成果によって育まれた、学業に関するエフィカシーです。
勉学における得意分野への自信や「勉強すれば理解できるはずだ」といった前向きな気持ちを指します。
勉強に対するモチベーションを維持し、知識習得に意欲的な姿勢を持つことができます。

学業的自己効力感は、勉学に関連する成功体験によって育まれます。
「難しい問題を解くことができた」「コツコツと勉強した結果、試験に合格した」という経験が積み重なるほど、エフィカシーが強固になるのです。

また、学業的自己効力感が高い人は、学力そのものが高いだけでなく、学業に対する満足度も高いとされています。

 

エフィカシーが企業に与えること

エフィカシーの高い社員は、達成が困難な仕事や新しいスキル獲得が必要な仕事にも、前向きにチャレンジする姿勢を持っています。
成長意欲を持って自ら知識やスキル習得に励み、主体性を持って課題解決を図ってくれるため、組織の業績や生産性の向上が期待できます。

さらに、エフィカシーの高い社員が1人いると、周囲の社員も触発されて「自分もやってみよう」と意欲が向上します。
その結果、社員エンゲージメントの向上や離職率の低下、円滑な人間関係の構築といった効果も期待できるのです。

 

エフィカシーを上げるメリット

社員のエフィカシー向上に取り組むと、企業にはどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。
代表的なメリットを紹介します。

業績アップにつながる

「自分ならできる」というエフィカシーを持つ人ほど、自分自身に設定する目標が高くなる傾向があるため、仕事の成果や効率に大きな影響を与えます。
エフィカシーが高い状態で、前向きに難しい仕事にチャレンジをして、困難を乗り越えることでより一層エフィカシーが高まり好循環が生まれます。
その結果、自然と業績アップにつながると考えられます。

逆に、エフィカシーの低い人は、自分の思考や行動に自信が持てず、動き出しも遅くなるため生産性も低くなると考えられます。

そのため、組織にエフィカシーの高い社員が多いと、全体の業績アップが期待できるのです。

社員のモチベーションを高める

エフィカシーの高い人は、同僚やチームメンバーなど周囲にもポジティブな影響をもたらします。

チームで課題を解決するときに「うまくいかないのではないか」とマイナス面ばかりに目を向ける人よりも、「まずはやってみよう」と前向きにチャレンジする人の方が、組織のモチベーションを向上させられるのは当たり前です。

前向きにチャレンジする姿勢がチームに根付くと、成功体験を積むチャンスも増え、組織全体が活性化します。

 

エフィカシーを高める4要素

エフィカシーを高める方法として、バンデューラ教授が提唱している4つの要素を紹介します。

1.直接的達成経験

直接的達成経験とは、努力によって期待した成果を得る経験です。
例えば、次のような例が該当します。

  • 毎日の勉強ノルマを達成し、テストで目標の点数が取れた
  • 勉強と仕事を両立して、難しい資格試験に合格した
  • プレゼン資料を作り込んだ結果、大手クライアントから契約を取り付けた

自分に課した課題を達成し、それによって求めた結果を得る経験が「自分はやればできるんだ」という自信につながります。

2.代理経験

代理体験は、自分で実際に体験するのではなく、他人の体験を見聞きする疑似体験のことです。
例えば、先輩社員から営業で大きな成果をあげた方法を聞いたり、友達から点数アップにつながった勉強方法を教えてもらったりして「今度その方法を試してみよう」「それなら自分にもできるかもしれない」と考えるのは、代理経験にあたります。

つまり、他人の成功体験を通して、自分自身の成功をイメージできることが重要です。
そのため、著名人のエピソードや映画・小説などからも代理経験を得られます。

3.言語的説得

言語的説得とは、言葉による言い聞かせや思い込み、マインドセットなどを指します。
具体的には、以下の方法があげられます。

  • 「絶対合格!」「自分ならできる」といった言葉を書いた紙を壁に貼り、毎日眺める
  • お気に入りに応援ソングを聞いて、やる気を出す
  • 家族や友人から「あなたなら絶対にできるよ」と励ましの言葉をもらう

他にも、「私はいつも頑張っている」といった自分を褒める言葉も効果があると言われています。

4.生理的・情動的喚起

生理的・情動的喚起とは、心身の健康を整えたり、気分を盛り上げたりすることで意欲を喚起する方法です。

体が疲れていて体調が悪かったり、嫌なことがあって気分が落ち込んだりしていると、やる気を出してタスクに向かうことができません。
ポジティブな気持ちで行動を起こすには、心身が健康で、落ち着いた精神状態が重要なのです。

疲れている時はいつもより睡眠を多めにとる、お気に入りの動画を見て気分転換するなど、自分の心身をケアすることも、エフィカシーには大切な要素です。

 

フィカシーが高い人の特徴とは

エフィカシーが高い人の特徴としては、次のような例があげられます。

  • ストレス耐性が高く、うまくいかないときも前向きに考える気概がある
  • 当事者意識と責任感が強い
  • 成長意欲が高く、目標達成のために必要な能力やスキルを自ら得ようとする
  • 困難な課題でも、高い目標を掲げてチャレンジできる
  • やるべきタスクをコツコツやり遂げ、成功した経験がある

どのような課題でも自らの力でやり遂げようとする意欲が高いため、会社や組織においても高い生産性をあげられる傾向があります。

 

エフィカシーを上げて組織力を高めよう

エフィカシーとは「自己効力感」と訳される言葉で、自分の能力や特性に対する自己評価を指します。
エフィカシーが高い人は、自分の能力を肯定的に捉え、前向きな気持ちを持って新しい物事にも積極的にチャレンジできるのです。

組織内にエフィカシーが高い人が多いと、周囲の人々も触発されてチーム全体の生産性にプラスの影響を与えます。
成功体験を積むチャンスを積極的に与えて社員のエフィカシーを高めると、個人の成績やチーム全体の業績向上が期待できるでしょう。

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