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MUSASHINO COLUMN

武蔵野コラム

2020/12/11 22:11

経営

ティッピング・ポイント・リーダーシップとは

1990年代前半のニューヨーク市は、殺人の発生件数が史上最悪の状態でした。

しかし、1994年2月以降のニューヨーク市警察(NYPD)の組織変革の結果、

大きな予算や人員の変更がなかったのにもかかわらず、ニューヨーク市の秩序は大幅に回復しました。

その組織改革の要となったのが、ティッピング・ポイント・リーダーシップです。

本記事では、ティッピング・ポイント・リーダーシップの特徴や必要性について、わかりやすく解説します。

 

ティッピング・ポイント・リーダーシップとはリーダーの熱意が組織に転機をもたらすこと

ティッピング・ポイント・リーダーシップ(Tipping Point Leadership)とは、

既存の市場の中で手がつけられていない領域を探す「ブルーオーシャン戦略」の一環として提唱された概念で、

組織に「大きな転換点」をもたらすことを目指します。現代のビジネスパーソンに欠かせないリーダーシップの1類型です。

ティッピング・ポイントとは、元々はマーケティング論で使われていた用語です。

ターニング・ポイントとほぼ同様の「転機」を表す言葉ですが、ティッピング・ポイントのほうがより強い意味合いを持ちます。

マーケティングでは、これまで売れなかった製品やサービスが急に人気を集め、爆発的に売れはじめる現象が発生します。

この市場の大きな転換点をティッピング・ポイントと呼びます。

リーダーシップ論におけるティッピング・ポイントは、リーダーの熱意やアイデアが、社内の多くの人々の心に火をつけ、

やがては組織全体をイノベーションに向けて動かす現象です。

ティッピング・ポイント・リーダーシップでは、企業の経営目標の達成や、ブルーオーシャン戦略を実施するため、

いかに社内の既存勢力の反対を乗り越え、多くの人々の心に火を付けるかが重視されます。

ブルーオーシャン戦略とはバリュー・イノベーションを目指す

ティッピング・ポイント・リーダーシップは、ブルーオーシャン戦略を実行するために生まれた概念です。

既存市場の競争が激化し、レッドオーシャン化が進むなか、

まだ競争相手のいないブルーオーシャンの発見が困難になりつつあります。

新市場を創出し、先行者利益を得るには、組織全体で新たな価値の創造や革新を行うバリュー・イノベーションの体制が必要です。

バリュー・イノベーションを生み出す土台として、ティッピング・ポイント・リーダーシップが位置づけられています。

新市場創造を目指すリーダーの熱意やアイデアが、社内の多くの人間に伝わることで、

新たな価値の創造や革新に向けた大転換が実現します。

多くの人の心を動かす「レバレッジ効果」がポイント

テコの原理のように、小さな力で大きなリターンを得ることを「レバレッジ効果」と呼びます。

少数のリーダーの熱意が、多くのメンバーの心に火をつけるティッピング・ポイント・リーダーシップも、

レバレッジ効果の一種です。

組織変革を目指すためには、組織の意思決定に関わる人間が、率先してリーダーシップを発揮することが大切です。

ティッピング・ポイント・リーダーシップを備えたリーダーがいれば、組織内の部分的な変革が、やがて組織全体に波及します。

 

ティッピング・ポイント・リーダーシップで乗り越える4つの障壁

組織変革を起こすうえで、組織内の既存勢力からの抵抗は避けられません。

ティッピング・ポイント・リーダーシップを発揮するということは、次の4つのハードルを乗り越えることを意味します。

1. 意識のハードル:変化の必要性を目覚めさせる

イノベーションを起こすには、まず保守派や既得権益層の意識を変えなければなりません。

意識の変化を促すうえで、数値目標が必ずしも有効とは限りません。

リーダーシップ論では、人々の思考に働きかけるスピーチやメッセージが重視されています。

単純明快さ(Simple)、意外性(Unexpected)、具体性(Concrete)、信頼性(Credentialed)、

感情に訴えかける要素(Emotional)、物語性(Story)の「SUCCESsの法則」を意識し、変化の必要性をスピーチしましょう。

2. 経営資源のハードル:リソースの効率化を説く

もう1つのハードルが、組織変革が経営資源の肥大化を招くのではないか、という懸念です。

むしろ、イノベーションによって、既存の経営資源が何倍も効率化されることを説明しましょう。

組織変革のための経営資源は、重点領域にリソースを集中しつつ、非充填領域のリソースを削減することで確保できるからです。

3. 士気のハードル:影響力の高い人物から変えていく

人々の心に火を付けるには、まず組織内で影響力の高い人物の意識から変えていくのが効果的です。

ニューヨーク市警察(NYPD)の事例でも、まず周囲から信頼を集める76人の分署長の士気を高めたことで、

3万人の警察官のやる気を引き出すことに成功しています。

影響力の高い人物を組織内で目立たせ、周囲の行動を変えていくことから、「金魚鉢マネジメント」とも呼ばれます。

4. 政治的なハードル:経営層の中に味方を作る

イノベーションを達成するには、経営層のなかに味方を作ることが欠かせません。

組織変革の反対者を黙らせるには、時として社内政治も必要です。経営層に組織変革の必要性をアピールして、

イノベーションのための地盤を固めましょう。

 

ティッピング・ポイント・リーダーシップで効率的な組織変革を

ティッピング・ポイント・リーダーシップは、リーダーの熱意やアイデアが、多くの人々の行動を変えていく

リーダーシップの類型です。

組織内の部分的な変革が、やがて組織全体に波及していくことから、イノベーションやブルーオーシャン戦略に適しています。

組織変革の必要性を考えている場合は、社内にリーダーを育て、ティッピング・ポイント・リーダーシップを学んでもらいましょう。

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