2021/03/23 11:18
経営
組織内プレイングマネージャーとは?求められる理由やスキルなどを解説【育成/ボトムアップ組織】
社内の組織改革に携わったことがある方は「現場目線を持った管理職が欲しい」と思った経験があるのではないでしょうか。
従来のトップダウン型組織からの脱却が進められている今、注目されているのが組織内プレイングマネージャーです。
プレイングマネージャーとはマネジメント業務と現場業務を両立させて行う管理職のことです。
今回は組織内プレイングマネージャーが求められる理由や必要なスキルについてご紹介します。
組織内プレイングマネージャーとは
組織内プレイングマネージャーとは、部下の育成や組織の数字管理などの「マネージャー業務」に加えて、
組織の売上に貢献する「プレイヤー業務」を両立させるポジションのことです。
従来型の組織では、マネージャーは部下から進捗報告を受けたり、全社の状況を踏まえて組織の目標計画を立てたりする役割が一般的でしたが、
現場の状況を把握しにくいことが課題として挙げられていました。
この課題を解決するために生まれたのが、プレイングマネージャーです。
自らも積極的に数字を生み出していく必要があるため現場の状況を把握しやすく、
メンバーに対しても適切な指導を行うことができるといったメリットがあります。
組織内プレイングマネージャーが求められる理由
一般的な管理職とは異なり、「マネージャー業務」と「プレイヤー業務」を兼任する組織内プレイングマネージャー。
どうして今、プレイングマネージャーが求められるのでしょうか。
経験や知識による若手育成を効率的に行える
組織内プレイングマネージャーが求められる理由の一つに、経験や知識によって若手育成を効率的に行えることが挙げられます。
マネージャーに抜擢される人材は、プレイヤーとしての経験が豊富であることが多いですが、
さまざまな業務が山積し、現場の状況をリアルタイムに把握できないということも。
しかし、プレイングマネージャーは自身もプレイヤーとして業務をこなしているため、
一般的なマネージャーよりも現場の状況を把握でき、より的確なアドバイスを行うことが可能になります。
そのため、プレイングマネージャーは経験や知識、現場の状況などを元に若手育成を効率的に行うことができるのです。
実力主義の組織が増えている
従来の日本企業では、マネージャーの判断基準として業務成績よりも社歴を重視する傾向がありました。
しかし年功序列制度は実力を伴わず、組織の成長につながらないとして、組織構造の変革が進んでいる現在は、実力主義の組織が増加傾向にあります。
このような背景から高い成長意欲と現場視点を持ったマネージャーが必要になったのです。
ボトムアップ組織への切り替えが進んでいる
多くの組織では現場から離れたマネージャーによって意思決定がされていたため、現場の意向が反映されにくいことが課題となっていました。
トップダウンではマネージャーからメンバーへ組織の方向性をストレートに伝えることができますが、一方通行のコミュニケーションになりがちになります。
そこで現場と組織運営の両軸で物事を判断できる人材によって、トップダウンからボトムアップへと組織構造の切り替えを図る企業が増加しているのです。
組織内プレイングマネージャーに必要なスキル
プレイングマネージャーの最大の目的は、組織の目標を明確にし、組織全体の生産性を上げることです。
ここでは、組織内プレイングマネージャーに必要なスキルについてご紹介します。
コミュニケーション能力
メンバーや経営層に対して自分の考えをきちんと示すためには、コミュニケーション能力は欠かせません。
コミュニケーション能力は、自分の意思を相手に正しく伝えることが重視されがちですが、プレイングマネージャーには相手の話を汲み取ることも求められます。
目標達成意欲
プレイングマネージャーに抜擢される人材には、個人プレイヤーとしても組織に対する貢献力が高いことが一つの要素として挙げられます。
そしてプレイングマネージャーになると数的目標の達成を目指すことはもちろん、
メンバーの育成や数字管理といったマネジメント業務にもコミットしていく必要があるため、
組織全体の生産性を上げるために試行錯誤を繰り返していく成長意欲を持ち続けることが大切です。
豊富な実務経験
プレイングマネージャーは市場の動向やメンバーの強みなど多くの情報を把握しておく必要があります。
そのため業務時間以外に情報をキャッチアップする時間を確保したり、プレイヤーとしてもさらに成長するために実務経験を積むことが重要です。
高い生産性
業務がマネジメントに特化している一般的な管理職とは異なり、
プレイングマネージャーはマネジメント業務と現場業務を両立させる必要があるため、その分業務量も増えます。
多くの業務を限られた時間内に終わらせるためには高い生産性が求められるのです。
効率的に業務をこなしていくために、自分がやらなければならないタスクを洗い出し、優先順位をつけることを徹底しましょう。
組織内プレイングマネージャーが気をつけるべきポイント
組織内プレイングマネージャーはプレイヤーとして優秀であっても、マネジメント業務を兼任すると業務のバランスを崩してしまうことも。
ここでは、組織内プレイングマネージャーが気をつけるべきポイントについてご紹介します。
「プレイヤー」と「マネージャー」をバランスよく両立させる
プレイングマネージャーは組織に対する貢献力が高く、業績も良いことが一般的です。
このような優秀層の特徴の一つに、「部下に任せるよりも自分でやったほうが早い」という感覚が強く、
部下にタスクを振り分けずに業務を抱え込んでしまうことが挙げられます。
しかし、プレイングマネージャーは「プレイヤー業務」と「マネージャー業務」を両立させる必要があるのです。
業務過多の状態を避けるために、積極的に部下に業務の権限移譲をし、プレイヤー業務とマネージャー業務を両立させていきましょう。
部下からのコミュニケーションを大切にする
プレイングマネージャーはプレイヤー目線を持ったマネージャーとして組織運営を進めていきます。
マネージャーから部下に対してコミュニケーションを取ることは簡単ですが、
部下からマネージャーに対して何か意見を伝えることはハードルが高いと感じてしまうもの。
部下がマネージャーに対して壁を感じることなく、円滑にコミュニケーションが取れる環境を作るためには、
マネージャーから積極的に声を掛けてみたり、部下の話を否定することなく最後まで聞いたりするなどの配慮が必要です。
組織内プレイングマネージャーにはモチベーションの高い組織作りが求められる
今回は組織内プレイングマネージャーについてご紹介しました。
組織内プレイングマネージャーは管理職でありながらも、自身も組織に対して数字を作っていくことが求められるポジションです。
組織内プレイングマネージャーのミッションは組織全体の生産性を高めることが最終ゴールとなりますが、
メンバーとの連携を深め、士気を高めるための工夫も必要に。
全員がモチベーション高く働くことができるように、日頃から部下とのコミュニケーションを大切にし、積極的に意見を取り入れていくようにしましょう。
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